Monster Allocation Center Movie Award Climax 2011
◆2011年度モンスター配備センター映画大賞
10位:「RED」
ブルース・ウィリス、モーガン・フリーマン、ジョン・マルコヴィッチら普通の仕事なら定年退職する年齢のスターが繰り広げる痛快アクション。
つーかブルース・ウィリスもそんな歳か…。ずっとハゲだったから気づかなかった。
美しく歳を重ねたヘレン・ミレンが重火器ぶっ放すのが印象的。
モーガン・フリーマンの扱いが残念なのと、そんなに印象に残るアクションがないのが、惜しい。
09位:「ヒアアフター」
冒頭の大迫力のスマトラ大津波のシーンのせいで3.11地震の後公開が打ち切られてしまった不遇の映画。
津波で死にかけ向こうの世界を垣間見てしまったキャリアウーマンと事故で兄弟を失いもう一度だけ会いたいと願う傷心の少年と望まない
のに向こうの世界と繋がってしまう繊細な青年。住む国も違う三人が運命のいたずらで出会うその時、物語は動き出す、と思ったら………
えええ?
と驚かせるくらいにクリント・イーストウッドの演出は軽やかで自由自在。エロいイタリア料理教室とか。変な映画だが、すげえ好き。
08位:「キックアス」
’10年の映画秘宝のベスト1なれど、地方で公開が始まったのは’11年に入ってから。
鳴り物入りなので期待して観てしまったのだが。
100%共感できるとは言い難い物語に首を傾げるも、クロエ・グレース・モレッツ略してクロレッツたんの血塗られたキュートさは収穫。
クライマックスのかちこみシーンは流石に熱くカッチョエエ。
ニコラス・ケイジは当然何をやっても面白い。
07位:「マチェーテ」
元々はタランティーノ&ロドリゲスの「グラインドハウス」の中の嘘予告でしかなかったものが、まさかの長編映画化。世の中何が起こるか
分からない。だって、主演は小汚いロン毛のオヤジであるダニー・トレホっすよ?
小汚いロン毛のオヤジであるダニー・トレホにだって頑張れば美女にモテモテの役が回ってくるんだから、オイラも人生投げ出さずにもう少し
頑張ってみようって気にもなるもんですよ。
ジェシカ・アルバにミシェル・ロドリゲスとヒロイン勢もいい。敵がスティーブン・セーガルという絶望感もいい。
ある物をロープ代わりにしてビルの窓から脱出するシークエンスが最高。
06位:「冷たい熱帯魚」
「お前もボディを透明にしてやろうか!?」
実際にあった連続殺人事件をベースにしたピカレスクもの。
理不尽で得体の知れない殺人鬼に見込まれてしまった冴えない中年男の末路を描く。
とにかくもう、でんでんが演じる殺人鬼が強烈で素晴らしい。この映画を観ると、でんでんを見る目が180°変わってしまうこと請け合い。
意味もなく女性の露出度が著しく高いのもエログロナンセンス感を煽っていてGJ。
05位:「八日目の蝉」
父親に捨てられた愛人によって、産まれた直後に誘拐され、その女性を母親だと信じて育ってきた少女。
警察に保護されて生家に戻ってきても実の母親という実感などあるはずもない。
少女が大人になり、両親と同じような過ちを繰り返しそうになった時、初めて彼女は過去と向き合う決意をする。
贋の母親役の永作博美と娘役の井上真央、フリーライターの小池栄子と女性陣が見事の一言。
(役柄的に)不甲斐ない男性陣の中、ただ一人異彩を放つ田中泯が印象的すぎる。
小豆島の古き良き時代の日本の懐かしい原風景はあざとすぎ。
04位:「奇跡」
是枝監督とまえだまえだが’11年のあの時期に撮影できたまさに奇跡のような瞬間を切り取った映画。
まあそんな大それた奇跡は起こってはいないのだが、そこには確かに何かがあったし、それは確かにフィルムに刻み込まれている。
そんな気にさせてくれる、ちょっといい映画。
子どもたちが考える奇跡が何とも子ども子どもしていてかわいらしい。
まえだまえだがもっとショタ的にかわいらしかったらきっと1位になっていた。(まさに外道!)
03位:「孫文の義士団」
歴史超大作と見せかけて底抜けアクション娯楽作だったので高評価。
そして何よりも、男泣き超大作であった。
国家の未来なんてそんな大それた理由ではなく、愛する家族のため、敬愛する主のため、父の仇討ちのため、己の名誉のため、歴史を
動かす指導者でもなんでもない、社会の底辺でただ懸命に生きる男たちが、命を投げ打って道を切り開き、会心のドヤ顔で死んでいくその
様には男泣きを禁じ得ない。
ドニー先生やレオン・ライの美しきカンフーとは対照的な敵方の荒々しいカンフーも印象的。
02位:「ミッション:8ミニッツ」
「大丈夫、すべてうまくいく」
死の直前の8分間の仮想現実を繰り返し体感させられるコルター。何度も巡る生と死の中、次第にその世界で生きる人々に愛着を感じて
いくコルターの想いは、ついに世界の壁を乗り越える。
平行する2つの世界にまたがってちりばめられた数々の謎が次第に解きほぐされていく展開はお見事。
冷たい論理を熱いパトスで打ち破る時間SFの傑作。
消されるな、この想い。忘れるな、我が痛み。
01位:「ピラニア3D」
えー、これが1位かよ…。
でもでも、どこにも全く隙のない、難しい理屈もお涙頂戴なドラマも余計なものは何一つ存在しない、エログロナンセンスだけでじっくり
こってり煮込まれたB級映画の鑑。ただそこにあるのはギャルのオッパイとお尻と、血しぶきと肉片と内臓のみ。
その、ある意味ストイック(真逆の意味だけどなあ)な求道ぶりが美しい。わざわざ3Dにして、飛び出すのもチンコとかゲロとかばっかという
態度もよい。結局3Dなんて下世話な見せ物じゃけんのお。
湖畔の春の祭典の濡れTシャツでオッパイスケスケコンテストの最中に血に飢えた古代種の凶悪なピラニア軍団が襲い来るというなんの
無理もない秀逸な設定がステキ。中二の妄想でもありえねえ。
今時珍しくオッパイもたっぷり堪能できるし、肝心の残虐描写も素晴らしいの一言。ピラニアに喰われるだけでなく、パニックになった群衆に
よって様々な死に様を見せてくれる。
ちなみに、吹替版が三石琴乃坂本真綾白石凉子田村ゆかり釘宮理恵と謎の豪華さだが、出川哲朗だけリアルに酷いのであまりオススメ
できない。
・各部門賞
・最下位〜11位
・総括