Diaries 2002 May

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5月3日(金)

明日のアラタ君の個展でのライブで急きょカヤといっしょに演奏することになった。ひさびさ、楽しみ。


5月4日(土)

この日、渋谷Sugar WaterというギャラリーBARで催されている友人でポップアート作家キヨハラアラタ君の鬼コラージュ展でライブした。
マイクもなく狭いスペースということで全くひとりでやることにしてたが、前の日電話でアラタ君と話してたらパーカッションもいいなあって言ってたのと、最近またUnitSUNにカヤが加わったらいい曲も出てきたかなあって氣になってたとこだったからそれじゃあとカヤ(ジャンベ)に声かけて決定。
随分前から一緒にやってたりしたので練習はいらず。新曲も1回合わせたのみ。

夜8:30会場入り。いやぁすげーすげー。鬼のようにコラージュしまくっている。barスペース隣りの部屋まるごとアート。ある作品は人の目がいっぱい貼りつけられてる。唇ばかりのもある。裸の男(同じ人)が6〜7人いてそのお腹がドアになってて開けられて中にまたいろんなものが入ってたり、、。とにかく凝ったというか半ば病的なほど過激なコラージュ作品が部屋中で叫び笑い怒りのたうちまわり騒乱状態を起こしつつラブ&ピースっていうわけのわからん(だからこそ)芸術ってわけだ。

さて、ここの場所はホント説明しずらいところでみんな遅れたりで、人も多くなかったりで遅れてライブが始まった。その場の雰囲気で歌ってった。
1.かんたんにいこう 2.global 3.ふみしめている 4.(仮)アフガン難民のうた 5.解放のうた(シーケンス使用) 6.(高橋よしあきとともにテープバックに)さようなら世界夫人byヘッセの新解釈オリジナルバージョン即興ポエトリーリーディング 6.甘夏 7.せんぷうき 8.虫のうた 9.東京ラブソング 、以上。

なかなか新鮮なきもちで出来て、心地よかった。
みんなと話したり写真撮ったりで和む。面白かった。
カヤもよかった。ポエトリー、高橋よしあきもよかった、オレもよかった。
家路。


5月6日(月)

アフガンより帰ったとのメールがCHANCE星野さんよりある。まず無事に帰って何より。インプットされた情報がいっぱいありすぎるとのこと。レポを書くらしいので期待。TUCKさんは明日帰るらしい。やはり内山さんはパレスティナへ向かった模様。

”有事法制ってなんだ”のキャンペーンやらないかっていう。面白そうだ。それにしても、あんな重大な法律がいま簡単に通ろうとしてて関心ある人は少なそう。で、押しすすめようとしてる人たちは、したたかだし説得力もまあ、ある、とボクは感じた。しかし、やはり、イスラエルとパレスティナを見てもあきらかだし数々の歴史からも学べるけど、もう武器を捨てていかないことには人類まるごと破滅に向かうだけで、本質的じゃあない争いに拍車をかけるだけだ。

賛成・反対両側の議論がかみ合ってはないのだけど、まず理解しないことには、知らないうちに戦争に巻き込まれて大変なことにっていうことになるだろう。


5月8日(水)

スタジオで4時間、新曲2つ、アフガン難民のうたと難民解放のうたをUnitSUNで作ってゆく。ひとつはバラード〜アラビック、もうひとつはレゲエ/スカ風。家でシーケンスで作ったものを聴いてもらってそれから発展させてゆく。シーケンスで作ったものもそれはそれで面白く、バンドのも別ものでイイカンジ。
『新世界』もちょっと新たにした。
この日、7月の関西ライブの飛行機チケットもゲット。


5月9日(木)

いまかなり危険で緊張状態が続いてるイスラエルとパレスティナ方面へ出向いてるCHANCE!の内山氏よりのメールが転送されてきた。
テルアビブでは30分程いろいろ調べられたがなんとか入れたそうで、ただのキレイなバス・ステーションなのに軍服が銃引っさげていっぱいたり、彼がいるまさにそこも自爆テロがある可能性もあるし、そのイスラエルの地に多くのユダヤ人が夢を求めやってきたのも事実なんだなあっていう、イスラエルの気持ちも感じてるってこと。

敵・味方、善・惡っていうけど、実際はその見方・立場で変わるものだ。
だからこそ互いを、違うもの・相手・ 他を思い理解し分かち合うことでしか前へ進めないんじゃあないかな。
敵をつぶせ・滅ぼせだけじゃあ本質は何も変わらないだろうなきっと。


5月11日(土)

お茶の水アイリーンホールにてライブ。
この日は元々旧橋君のバンドFlash Streaming Hat Trickのライブ(番外編:Drの小山彰太氏欠席で旧橋壮sax. flute、西山克幸stick、富樫春生Keybという3人)だが対バンいなかったのかナラカズヲUnitSUNに声をかけてくれた。って、旧橋君はもうアタマからずっと出ずっぱり。

さて、スタンバってたらCHANCE!の星野ゆかさんが来てくれた。アフガンから帰国して初めてだがアフガン焼けしてるようにも見え、元気そうで凛々しく見える。少し話す。

すぐに本番。『かんたんにいこう』でスタート。なんかフラットな気分で歌った。そして『global』。 そしてこの編成では初めて演奏する『(仮)アフガン難民のうた』。続けてまだ出来たての曲(アフガン難民解放の歌)でこれもバンドでは初の『解放のうた』。これとってもいいノリで反応もよかった。レゲエ・スカな曲。そしてひとりでポエトリーリーディング『さよなら世界夫人』。
またみんなで『inoriuta』。続けて『虫のうた』、『新世界』、『東京ラブソング』、ラストはキレイにループで『宇宙のハーモニー』でエンド。

さて次はFlash〜のライブ。
1曲目は富樫さんのかっこいいエレクトロニカというかブレイクビーツというかなトラックに3人が絡む演奏、そして『バラの残り香』というオリジナルのバラード。
そして次が最近富樫さんが入手したというインドのリズムマシーンを使っての即興。このインドのリズムボックスがまたオモロい。
まるで昔のラジオだとか蓄音機みたいな木製の箱にスイッチだとかが付いてて、スイッチとかボリュームだとか普通英語や日本製だと日本語で書いてるのだがそれが全てヒンディー語で書いててなんだかさっぱりわからない。
そして出てくる音はっていうとタブラなんかをイメージさせるビート。なんともいいがたいっていうかインドっていうか不思議な世界である。それを中心に富樫さんがアコースティックピアノにワウかリングモヂュレーションをエフェクトして、旧橋くんはサックスをブューバービーってやってカオスな宇宙を作っていたが、やがて朝がきたかのような演奏になっていってライブを終えた。

来てくれていたレイちゃん(リアル〜新井薬師自警団〜岩崎ケンイチバンド)と話したり、富樫さんや西山さんとも話す。帰りは途中まで旧橋くんと一緒だった。家路。

家へ着いて朝までずっとアフガン難民の曲をミックスした。


5月12日(日)

昼過ぎ、近所の羽根木公園でバリ・ガムラン・コンサートというのを見る。みな日本人だがなかなか面白かった。

夕方からは、渋谷のクランツというカフェでChance!主催の有事法制・法案の勉強会、それに顔を出してみた。1フロア満員で盛況であった。前のChance!CAFEのときも解説・講演してた松尾さんがまた説明してくれたがどうにも難しい。
どうもこの有事の法案はあえて難しく書いてるふうだ。とってもわかりにくい、が、これをまず理解するのは大事なことで、しかしそれにしてもひどい内容なのである。
かんたんにアメリカへの戦争協力が行われ(それも事後承諾でOK)、それに協力しない日本人には罰則もあるなんてねえ。

ディスカッションも行われた。まずそれぞれが9.11の事件をどう思ったか、率直に話す。
ぼくは、今までアメリカがやってきたことの代償として多くの命が払わされたなあということと、それに、アメリカがただの犠牲者だとは思っていない。そんなことをちょっと話した。

そのあと数人話したが、デザイナーのカズマン氏が「この事件にポジティブなものを感じ〜」と話したのが印象的だった。そうだったな、ボクも。
一番初めにリアルタイムであの映像見たときには、歌ってたんだけど、歌をやめずにテレビ点けながらそのまま歌ってたんだ。んで、なんか確かにひどいことが起きてるんだけど、きっとこれから何かが変わっていく、そのひとつの大きなきっかけに思えたりして不思議に静かな気持ちだったんだそういえば。でもそのあとの展開にしてもあんまりだし、そのあと段々と現実的な見方に移行していった。

なんにしろ、そう、ポジティブな光は常に闇とセットでついてくる。
その光に目を向けて最悪なことをもよきことへの変革の機会としてゆくこと、それ大事だと思う。
とにかく、闇のトンネル・夜を抜け、光へ辿り着く。
カズマン、彼はいいね。

この会は延長に延長を重ね、帰りはけっこう遅くなった。

*今度の日曜、ピースウォークならぬナースウォークがある。これは、女性がナースのコスプレっていうかまあ、仮装。男も、とにかく出来るだけみんな仮装して有事法制へのNOや疑問を投げかけるウォーク。オモロそうだ。


5月18日(土)

夕方から西早稲田にある早稲田奉仕園というところで、アフガンへ行って帰ってきたCHANCE!の星野ゆかシンガーがその報告会を開いたので行ってきた。
時間ギリギリの到着、と、やはりアフガンやパキスタンのアフガン難民キャンプへ行ってそのあと単身イスラエルやパレシティナへ行ってた内山氏と遭遇。元氣でよかった、無事で何より。でもこれから明日のピースウオークの準備で事務所へ行くのだとそこを後にした。

さてゆるゆると報告会は始まった。急な決定の割りにはけっこう席も埋まっていて関心のある人は多いということだろう。人柄もあるだろう。
写真を写しながらや地図を見ながら静かに説明してゆく。大変な生活を強いられてる中それでも一生懸命にタフに生きているっていうのが伝わる。
それでもキャンプの中に作られた学校には4割りの子どもしか行けてないとか、空爆で足を失ってしまった人、父親を空爆で亡くされ落ち込んでいる子ども、、、それを写真とともに自分で見てきたことを自分の言葉でゆっくり話してゆく。
いつものぶっちゃけ明るい星野さんとはまた別の側面かな。

それと印象に残ったのは、アフガンの人たちは何故アメリカが、つまり何を理由にアフガンを攻撃して一般の市民を犠牲にしてるかを知っているってこと。
9.11のアタック、そして、、あるキャンプの人はアメリカが湾岸戦争のイラクんときのように(イラクへの攻撃はこれからもまたあるかもしれないが)アフガンの豊富な石油資源に狙いを定めていてそのための戦争なのだと分析し語っていたっていうこと。その視点で語る人ってボクの周りではけっこう多いしボクもそう感じてたりするけど、そうゆう報道は少ないというかほとんどされないし全体としてはその意見は少ないのかもしれない。
それでも単純な正義VS惡の戦争でないってことぐらいはもう常識になってると思うんだけど(きっと)、裏に何があって誰がどう得をしてどこにどう都合がいいのかっていうことやコトの嘘くささや何処に真実があるかは、与えられたニュースをそのまま受け取るんじゃあなしに、自分がそこに何を感じるかを深く観じれば、いろいろと見えてきたりするんじゃないかな。

さて、今日のこの報告会Vol.1は、最後に質問コーナで終わった。詳しくはきっとアフガンへ出向いたメンバーの報告がこれからもあるだろうし、そのうちCHANCE!のホームページや星野ゆかさんのホームページで見れたりするんではないだろうかな?ということでCHECKしてみてほしいな、多くの人に。って、オレがインターネット出来ないっていう、、。

さて会が終わってちょっと星野ゆかさんと話してそのあとは、3月のピースライブのスタッフの三浦健さんと高田馬場のルノアールで喋った。長話し。スピリチュアルトークであった。

家路。


5月19日(日)

代々木公園NHK前集合場所。看護婦さん姿の女性達、いや、少々男も、、。スチュワーデス姿もある。チビローさんはいつものイチローユニフォームだが。

今日はピースウオークならぬナースウオークってことでコスプレ平和パレード。オレはと言えば、コスプレってのはちょい氣が進まぬ、しかしオモロイのでどうしようかと考え、あ、たとえば、自衛隊の格好で「有事法制はいかがなものか」とか、、だがその、自衛隊のユニフォームは自衛隊の知人から借りるのは迷惑だろうしと実現性がなく結局普段自分がしないネクタイってことで上だけスーツっていうまああんまり面白みのないコスプレとあえて言うのもどうかと言うようなものになった。

でもまあ、スーツ氣に入っていて機会があれば着たいってのがあったしまあややウケだったのでヨシとしょう。ホンモノのナースやスッチーもいて取材を受けていた。
ウオーク前、滋賀の日赤から来たナースさんは、戦争のとき日赤が駆り出されたこと・その危険を蘇らせ戦争準備法である有事法制には反対であることをスピーチ。きれいどころ(?)スッチーの女性も反対表明。一般のお客を乗せる航空会社が武器弾薬を運ぶのには協力したくないっていうことで(一般の飛行機が攻撃の対象にされる要因をつくることになる)多くのパイロットや航空関係者も有事法制に反対している。

さて昨日報告会を開いた星野さんがウオーク前のメディテーションをしたがその時、アフガンへ行ったとき難民キャンプで難民のひとりが「とにかく戦争を終わらせてほしい」と言ってましたと話したのだが涙で声をつまらせた。
それまでの賑かなコスプレウオークのムードがわずかに沈黙した瞬間だった。ハナさんがハンカチで目を拭うのが見えた。ボクも思わずグッときてしまった。
しかしそのあとすぐ笑顔。感動・共感そしてウオークスタート。この日はいつもと違う選曲で、RADIOHEADが数回かかってた。イマ、なかんじでいいかも。RADIOHEADは最初の3枚は聴いたけどかっこよかった。ひさびさに聴くなあ。

この日は海南さんや星野さんが数回スピーチしたりさっきのナースさんやスッチー、学生たちもスピーチ。いつもより具体的に、有事って何か・有事法制が施行されうと国民は全員戦争(殺人!!)の協力をしないと罪になる・土地を取り上げられるってことも有り得る・てことを話していったので分かりやすくってよかった。見た目の華やかさ+おかしさも手伝ったのかいつもより反応がある。手応えあり。ボクは原宿よりの明治通りでアカペラで『 戦争を知らない子どもたち』の替え歌『戦争へ出かける子どもたち(ショートバージョン)』を歌った。ウケた・おもろかった・楽しかった。

公園へ戻ったら昨日長話しした三浦さんが遅れててしまったと笑顔で待っていた。星野さんは「ついさっき泣いちゃってカッコワルイ、、、」ってこぼしてたがカッコワルイなんて誰も思ってないだろう。

さて様々な人とまた話す。映画「ノーマンズ・ランド」の配給会社の人もスピーチ。この話題の戦争映画を国会議員に見せるのだという。そして有事法制を考え直してもらいたいって言う。これはホントおもしろそうな映画でいろんなミュージシャンも推薦してるがボクも見たい。

さてまたしても新しい出会いがあっていろいろ話す。最近仏教からイスラーム教に改宗した日本人女性とも話した。前にボクもコーラン読んだりしたが実はとても平和な教えだし、日本の古い神統に近く、ボクが親しむインドのヒンドゥー教にも近い。そんな話をした。すべてはひとつ、ほんとに。人間の中にある愛、それ。いまだ違う宗教を否定し争う、そこには神さまも仏さまもない。だって愛がないでしょ。大きな愛に満ちて生きることが大切なこと。
仏教・キリスト教・イスラーム教・神統・ヒンドゥー教・道教、、、すべてを貫く真実・シンプルなLOVE。

ウォークのあと三浦健さんとドトールでまた話す。結局上のような内容。そして結局、今ここで愛になったら、ここが平和でLOVEな天国なんだ。そうゆう話をした。

なんだかこの日のウオークは楽しかったね。

追記/さて付け加え。このピースウォークのときに配られたチラシの中に”「世界難民の日」シンポジウム・難民鎖国日本を変えよう!アフガン難民と支援ネットワークが訴える〜拒絶・隔離の政策から国際協力・友好の政策へ〜”というのがあった。

それをCHANCE!のメンバーで難民支援をしているライターの原文次郎さんが説明してくれたが、ナラの名前も書き連ねられた賛同者名の中にあった。 ほとんど有名な方で、ミュージシャンっつうのもオレぐらい。湯川れいこさんやおすぎさん、崔洋一監督や田中康夫氏や池田香代子さん、金八先生の脚本の小山内さん、広川隆一氏などなど沢山、そうそうたるってかんじ。

でもこんなに沢山の人が関心を持って賛同してくれてるのっていいなあと素直に思いながら、ボクは知るべきことがもっとあるのだってことと、難民の歌をまずちゃんと歌うのだってそう思ったのだった。

「世界難民の日・大阪シンポジウム」
6月22日(土)午後1時〜5時 場所:大阪カテドラル聖マリア大聖堂(森ノ宮駅より徒歩)
(問)06-6941-4999 E-mail:sinapis-b@osaka.catholic.jp


5月21日(火)

国会議事堂の前、っていうか裏門渡ったところ、衆議院会館前でもうまる4箇月、月曜〜金曜の日中、座って平和のお祈りをし続けている人がいる。妙法寺の和尚さんとポン太さん、それに少しづつ仲間が増えていってる模様。ピースウォークで会ったポン太さん、もうしばらくハサミを入れてないであろう長髪とヒゲにアジアンな帽子と衣装がかっこいい彼に、そのうち行ってみるよなんて言ったもののなかなか実現しなかったがとうとうこの日に実現。

いやあしかし、予想に反してここはなかなか面白い場所・スペースであった。和尚さんはずっと一枚皮張りの太鼓を叩きながらお経を読み続ける。
そこへまるでここがカフェかサロンのように気軽く様々な人が訪れたり声をかけてゆく。にこやかに静かに、平和たり祈ってみたり。そばでアフガン難民裁判で会ったカカカシさんが笛を吹く。

その前を議員や報道のカメラが通る。
密教の鐘を鳴らしたい。
おもろい空間だ。「今度ここで歌ってよ」「よし」ってオレはすぐ真に受けるんだぜ。一緒に座ってたら、古い知り合いで先日一緒にライブした高橋よしあきの仲間でもあるゴローちゃんが通りがかってちょっと喋る。彼がスタッフやってるJUMPSというバンドのチラシを配って足早に去った。
ここはなかなかユニークな場所であるし面白い人たちがまた集っている。
一度いっしょに座ってみるのもいいかもよ。


5月22日(水)

青森出身の伊奈かっぺいさんの(前に青森の”24時間テレビ愛は地球を救う”出演の際かっぺいさんが司会であった)イラスト入りハガキがまた届く。かっぺいさんの絵と字は見てると楽しく心踊る。なんだかほのぼの、元氣になるね。かっぺいさんの人柄だろうな。つい先週しばらくぶりにお返事したらもうハガキ、、ありがたいです。かっぺいさんの絵ハガキは宝だ。


5月23日(木)

今日は衆議院会館にて映画ノーマンズ・ランドの試写会、、、だと思いこんでいたら一週間勘違いで来週であった。そこで、せっかく来たわけで又しても、国会裏門んとこのまさに衆議院会館前で座って平和のお祈りをしているポン太さんや妙法寺の和尚さんらと一緒に座った。お祈りとは言ってもそこでは静かに語り合っては笑い合う光景があるわけで、なんとも不思議な落ち着きと和みがある。ボクの個人的な感想としてはカフェやサロンのような雰囲気だと思っている。

さて、そうは言ってもやっぱりここではほとんど常に妙法寺の和尚さんが一枚皮の太鼓を鳴らしつつ「南無妙法蓮華経」を誦えているのであるから祈りの場であって、独特の空間である。

ポン太さんが和尚さんの話をしてくれた、、、。
和尚さんはあの北京での天安門事件のさなかその天安門広場にいた。お経を誦え始めたところ群衆が逃げ始めたのだ。何事か、と、目の前に戦車と沢山の兵士が機関銃を構えている。和尚さんはたちまち包囲されていたのであった。しかし和尚さん、始めたばかりの読経を途中でやめるわけにはいかないのでいくつもの銃口を前に経を読み続けた。しばらく経って経が終わるまで銃口は向けられたままだった。ようやく和尚さんは立ち上がりその場所を明け渡したが、その短い距離を移動する時間、それはそれは長く感じたのだと言う。

ほお、エピソードである。この和尚さんは国会のところで衆議院会館前でお経を誦えながら座っている。月曜〜金曜午前〜夕方5時頃行くと会える。一緒にその場で座っている若い仲間たちもなかなか魅力的な人物が集まっている。

さてボクはその場をあとにしたあとポン太さんから譲ってもらったCHANCE!の”ユージホーセーって何?”ってチラシをシモキタのハイライン・レコードに置いてもらった。音楽のチラシじゃないからどうかと思ったが快く受けてくれ感謝。いい店だハイライン。ナラのアルバム『東京ラブソング』もあるし。いい店だハイライン。パンクな心がある。ロックだ。
One Love Booksも置いてくれた。いい店だワンラブ。レゲエな心を知っている。いい店だワンラブ。平和なハートにリスペクト。


5月26日(日)

渋谷駅前ハチ公口の交差点でSTOP有事法制の催しの一環で歌った。クルマの上のステージに議員もいるなか4曲。『かんたんにいこう』『戦争へ出かける子供たち』『真っ赤なゼリー』『宇宙のハーモニー』。人通りメチャ多いこの場所でループで南部鉄器の鐘を鳴らして内側のピースから〜と歌った。面白いところもやりにくいところも両方あった。
もう一組出たが雨が激しく降り出して中途なカンジでエンド、ま、しょうがなし。
しかしこうゆうシチュエーションはあんまりやりやすくないな。音もよくない。もっとなにかいい方法があるのだろうが、、。聴いてくれてた人もいたからそれはよかったが、う〜ん、、。


5月27日(月)

いいライブであった。1.『かんたんにいこう』からもういいノリで出来て2.『東京ラブソング』ももうライブのエンディングのような勢い。3.『(仮)アフガン難民のうた』は丁寧に歌うことを心掛けてキモチを込めて歌った。4.『新世界』は三線のようなバンジョーのようなギターのようなハナローと名付けた楽器で民謡トランスってノリで好評、5.『虫のうた』これもよかったが後半のコーラスのところで思いつきでギターを弾くのをやめてリズムとコーラスだけになったのがまたイイカンジでこれは成功バッチリはまった。ラスト『宇宙のハーモニー』はスローで始まってラストのループもきまってよかった。

そしてこの日は他の出演者もみなよかった。中でも井田聖子というシンガーはアコギ一本で歌うのだが歌い回し・声のよさ・表現力が素晴らしかった。とても若いのだがソウルで哀感というか、何かがあった。

イベント全体が終わってアンケートを持って話しかけてくる人、、、、ありがたし。現在路上で歌てるという人、LIVEやってる人、かつてのギター少年、、、様々な位置にいる人だが皆いい表情をしているのが印象的。よく来てくれてる人が昔のボクのCD『うたがすき』(一度売れ切れたが最近、故・山崎さんのやってた店に置いてた分が送られてきていた)を買ってってくれた。どうだろうなあ。今とはまた随分違って聴こえるかもしれない。 青さに満ちてるかも(今もそうか、、)でもそのころはそうであったのだ。

帰りの電車でいろいろ話して家路。


5月30日(木)

映画『ノーマンズ・ランド』の試写、衆議院会館にて。今日こそホント。国会議事堂の裏。道一本隔てたところにあるそこで。話題の映画で、戦争の愚かしさを扱いつつコミカルかつシリアスに描いたというこの作品を無料で見れてそのあとは議員を含め討論だというこの企画、配給会社の藤森さんとCHANCE!の主催。

ちょい早めに行って、国会裏で座ってるポン太さんと合流して座る。で、ギター出して1曲歌った。替え歌『戦争へ出かける子供たち』。
歌ってると国会議事堂敷地から数人の警官がナニゴト?ってかんじで眺めてた。だがここはなかなかきもちいい。国会っていうとなんだか議論闘わしヤジ怒号おまけに金まで飛び交ってネガなバイブってイメージだったが、この辺り、高い波動の土地との噂の皇居が近いのは関係ある(ポン太談)説もあながち外れてないんではっていう心地よさがあった。つまり、ここいらって意外にきもちいい場所だってこと。

和尚さんが「もう1曲歌ってください。」とニコニコ。で、アフガン難民シリーズ『解放のうた』 を盛り上がって歌ってたら「イエ〜イ!!」って女性の声。目をあけたらアフガン弁護団の土井香苗さん。調度この瞬間、難民の曲をやってたときに通りかかったそうだ。すぐにタクシーで行ってしまったが、ポン太さんはずっとここで座ってて土井さんが通ったのは初めてだそうだ。縁とは面白い。和尚さんも喜んでくれたようでよかったな。楽しかった。
別に誰にも咎められることなく結局3曲(かんたんにいこう・戦争へ出かける子供たち・解放のうた)歌って衆議院会館へ。

衆議院会館会議室。議員さんやその秘書数名、Chance!のメンバー、マスコミといった人たちとともに映画「ノーマンズランド」の試写を見る。 戦地で敵同士が一緒に過ごす運命に。そこで繰り広げられるコミカルでシリアスなやりとり、戦争の持つ意味と意味のなさ、、、これは面白く見れた。そして予想出来なかった結末へ。その途中でのふたりの会話は戦争での国同士のやりとりのようで笑わせ考えさせた。お薦めかも。 さて終わって討論会ってことに。社福島瑞穂さんや民主の金田さんとか秘書のかた、脚本家の小山内さんの代理のかたなどがいた。

ボクもちょっと求められて発言したが、とにかく正義っつうたってそれぞれのそれがあって立場によって変わったりするものだからイミナシだし、その対立から双方が抜け出ないことには何も始まらないよねえみたいなこと言った。この会は有事法制を考えるってのがテーマにあるが、ボクは有事法制は本当にいらないのかって側からも考えていて、部分的にはいるのかもっていう考えと最初に感覚的に感じた”いらない”ってのが両方ある(実際直感が正しいのだろうけど) のでそれをも率直に話した。それが答えというわけではないが。

議員さんたちも真摯に話し、この時点で有事法制を推進する側にいた民主党の金田さんが有事法制への反対を表明して、それを周りに伝えこうゆうChance!のような若いメンバーがこうして取り組んでることを話してゆくって言い、福島さんもここで得た若いエネルギーを国会に持ち込むみたいなことを話した。

サンデー毎日の記者がこの法案に対しての危惧・懸念を語り、戦争体験者が自らの経験と戦争の恐ろしさ、そして戦争前夜の政治家の動きと今のそれが似ているってことを話し、戦争は絶対起こさないでほしいと述べた。
やはり説得力がある。

確かに戦争準備そのものが戦争へ近付いてることだし、現時点でのそれはアメリカのいいようにさせられるってだけでうんとは言えないのだが推進する人たちをも理解しつつ対話してゆくってことが必要だと思うし、現実的にどうするのかっていう話しをもしてゆく必要があるんだろう。なんだかんだでLoveっていう、それだけなんだけどね。