Diaries 2000 January

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1月14日(金)

12:50出発。アコギをハードケースで2本、そしてクルマのついた大きいカバン(中には着替えや売りCD、ちらし、アンケート用紙、機材)、背中にはリュック。これでいろんなとこへ行ったので慣れたには慣れた。前橋にはいつもカメラマンの村田が一緒だったが今回不参加。彼のありがたみもわかる。でも列車移動もオツなもの。新宿で埼京線へ乗り換え赤羽で高崎線100分、終点が前橋。赤羽からは100分。前回もその前もクルマだったので前橋駅は初めて。新鮮。まだ夜でもないのにもう駅前にはストリートミュージシャン2人組。道を聞いてFLEEZへ。

FLEEZの中へ入る。以前もいっしょだったハックルベリーフィンがベース不在でリハーサル中。他の出演者もだいたい揃ってるようだった。ちなみにこの日の出演は、前述のハックルと、いわぶちかつひこ、TAISHO(ex.DOG FIGHT)、オオスミカン、イワナガショウイチロウというラインナップ。あ、それとオレオレ、ナラカズヲさあね。

急いだわりにはリハまで時間余った。ゆっくり用意。ハックルのボーカルが話しかけてくれる。でもオレちょっとボーッとしてたっつうかなんか入ってたっつうかで話しかみ合ってなかったかも。
いわぶち〜TAISHO〜とリハやってオレ。ここは音がよくてやりやすい。スタッフもいい、優しくマジメ。気分よくリハを終える。横浜から来たという、いわぶちかつひこ歌手と話す。ナイスガイだし歌もイイカンジだった。連絡先交換などする。彼は「ラブラブ愛してる」という番組でアコギを弾いてたがいろいろあって今はやってないという。

TAISHOという人は楽屋も違ってて話す機会がなかった。そうこうしてる間にオープンの時間になって、しばらくしてイワナガ〜演奏スタート。シーケンサーでの自動演奏にエレキで歌う彼はルースターズ好きでルースターズのローディーもしたとかで九州出身。

そのあとTAISHOのステージ。初っ端からハイテンションのようで、客席のひとりもスゲーおたけび。楽屋まで響いてくるおたけび。オレはひたすら用意、チューニング。曲順もやっぱり変えたりってやってる。TAISHOのステージ終わり、ボクはセッティング、そしてスタンバイ。


1月14日(金) 続き

いよいよバーケイズのSE「Soul Finger」にのってステージへ。
暖かい拍手と歓声に迎えられて嬉しい気もちでライブをスタートさせることが出来た。「前橋が好きになって最近は野菜も群馬産のを選んだりしてます」って軽い挨拶(これホント)。

1曲目「日曜日」。イイカンジで歌う。が、2コーラス目のサビ出だしミスる。で、2小節程コードで引っ張って再度そこを歌い直した。でもあたたかい拍手にすくわれた(あとで反省)。

2曲目は新しめの「(仮タイトル)hey hey hey」でこれもいい反応でよかった。次は、ここ前橋では初めて披露する「寒い朝」をしっとりと。これもあとでアンケートみたら反応よかったと判明。

続けてブルースハープとアコギ・ワンコード・カッティングで「真っ赤なゼリー」へ。ハードにきめる。、、が、実は途中でマイクに顔をぶつけてこれが又痛かった。でも当然そのまま続行したが。

そんで「僕らの日々」。そしてラストは「東京ラブソング」。すこしハードめだったかも。エンディングでステージおりたりして、もう一度ステージ上がる。そんで(ここいらはよく憶えてなかったがビデオに写っていた)、ステージでひとり盛り上がり全身を激しく揺するというかなんかとにかく盛り上がってるとステージから落ちてしまい前の鉄柵に激突。とってもとっても痛くって激痛だったがそのままストロークしつづけ「ありがとう!!」ってエンディング、ステージを去る。

片付けながら次の「いわぶちかつひこ」や来てくれた人たち、前回いっしょだった「しんえもんもん」(彼は楽器運ぶのを手伝ってくれた)と話す。

楽屋に澤村店長も来てよかったって言ってくれる。
楽屋から出て、前橋とアメリカを行き来するカップルや16才の女の子たちややはり前回も来てくれてた男性、、いろんなここでしか会えない彼ら彼女らと話す。

再び楽屋へ。
澤村店長がボクのギターのサウンドホールを覗き込み「あ!サイババ発見」。「そうそう。実はボク、インドでサイババと会ってきてそれからなんかファンで、、、。」(そういえばギターの中に小さいサイババのシールを貼っていたの思い出した。)ってボク。{テレビで見て実際見んとよくわからんって思ってインドへ行ったことがあった。そんでサイババの部屋に呼ばれた。}

「ええっ!?ホント!?どうなのアレ、あの粉出るのホントなの?」「ああ、目の前10cmくらいで見て、、手のひらの中心からこう出てて、、。」「グゲー」。

さらにその時ボクが見たこと、サイババが目の前で、そこに居合わせたインド人が持っていたエメラルドの石ののっかった指輪を息3回吹きかけることで六角形ダイアモンドのそれ(大きさもうんと大きくなった)に変えてしまったことや、その他にもいろいろあったびっくりするようなことをかいつまみ話した。

「こうゆうことが無いって決め込んでるとビックリするけど、実際見て、ああ、あるんだって思ってしまうと不思議でもないっていうか、まあスゴイけど。」ってボク。

そうこうしてるうちに時間も迫る。しんえもんもんが帰りの高速バスにまにあうように送ってくれるっていう。


1月14日(金) 続・続き

みんなに、”ありがとう”を伝えてしんえもんもんとFLEEZをあとにする。やっぱりFLEEZに集う人たちはあたたかい。彼のクルマで前橋駅まで。ありがたい。礼を言い握手し別れる。

南口ロータリーへ。暴走族ってゆうかヤンキーってゆうのか、奇声を発するおそらく十代の集団の間を抜けてくと高速バスが待っててくれた。間にあった。ギリギリ。予約のナラですと伝えると、「あぁ、はい、、」って荷物を運んでくれる。

中は、、、誰もいない。まあ、途中のバス停で誰か乗るだろう、、って思うか思わないうちに発車。又もや奇声のアーチをくぐるみたいにしてバスはゆく。

で、結局そのままお客はボクひとりのまま、途中10分の休憩をはさんでほぼ時刻どうり池袋へ到着、家路。
しかし、途中運転手さんが高速料金を支払うとき耳をすましたら\3900だったと思う。でも、僕の払ったお金は\1900、、。ワリあわんよなバスのほうも。でもこれ、よいよ。この高速バスなくならんでほしいな。前橋の人たちもこれいいよ。利用しない手はないぜ。

それにしても、前橋スキだ。また彼ら彼女らに会いたいものだ。3月19日はバンドで前橋に行く。待っててくれよ前橋!!(アメリカに行っちゃうかもしれないって言ってた彼をふと思い出す。もうすこし話せばよかったかな。でも今日は時間がなかった、、。)

PS・しばらく身体痛かった、、、、ステージ落ちたときのと筋肉痛、、、。でも平気。キモチよかったからね。


1月31日(月)

朝刊の死亡記事に、おどろいた。
一瞬、目を疑い、荷野へ電話した。10年前になるだろうか、荷野は埼玉の山で行われたあるイベントのスタッフをしていて、(すこしヒッピーなおまつり)ボクはそれにソロの奈良和雄として出演、そして他にも幾グループかが出演してて、それは数日にわたってのお祭りで音楽の他にもエコロジー・人権・インド哲学なんかのワークショップもあった。出演者・参加者はそこのデカいインディアンのテントに寝泊まり、朝起きたら川で泳いだりして、スタッフの運営するレストランテントで朝食、空の下のステージで歌う、、なんていうゆったり流れる時間を一緒に参加した友人と味わいつつ過ごす。

その初日、到着してすぐ泳ぎがそれほど得意じゃないボクも川で遊んでいて、どんと一家もそこで遊んでいて、そこに荷野が現れて、よろしくってことで、荷野とは電話の打ち合わせでは話してたけど会うのは初めてで。どんとは当時のボ・ガンボスがとってもステキなバンドだったから知ってたけど初対面でやややよろしくっとかって。で、アフリカダンス&チャントみたいなあとにどんとソロのステージがあってそのあとボクが歌って、今度はどんとが歌いナラがギター弾いてアフリカン・ジャンベ集団も参加して盛り上がってっていう、あれはおもしろかったなあ。その頃の写真を引っ張り出して、あ、オレってドレットだったしどんとは茶髪ロンゲで随分違うなあ。

あれからしばらくして渋谷でバッタリ会ったときその日のクアトロのライブに招待してくれてそのおもしろかったこと。ゴキゲンにオキナワン・グルービーなうた。チホさんのベースもブインブインで。でも、わかんないなあ人の死はいつも突然だ。この間朝日新聞にどんと一家が紹介されてて、元気そうだなあなんて思ってたところ。

「ハワイで死ぬのはどんとらしいかな」って荷野。そうかもな。荷野「ローザの頃からスキだから、、」と、ショックのよう。
それにしても残された周囲の請って寂しいだろうなあ。とってもホットでナイスな人柄と音楽を周りに振りまいていたどんとだからねえ。

でも絶対、どんとあの世でも歌って踊ってるよね、そうね、弁天様と。オレもこうしてられない。やるべきことはやっておきたい。歌いっぱい歌って。いつかは誰でもこの世からサラバなのだから。歌を船にしてこの世もあの世をも越えて。

あ、もしコレ読んだ人でどんとを知らない人がいたら、ボ・ガンボスやローザ・ルクセンブルグっていうバンドのボーカルで最近はソロでオキナワンな歌をやってるどんとを聴いてみるのをオススメ致します。

どんとの身体は死んでも、歌魂(うただま)はそこでイキイキしてるはずなので。これからボクも久し降りにどんとの歌を聴いてみよう。