Diaries '99 August

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8月3日(火)

13:35青森観光物産館「アスパム」へ入った。前の日の夕方飛行機で青森へ、そして実家へ泊まる。で、今日はここアスパムで春にも随分お世話んなったFM青森の「That's Carnival '99」という公開生放送番組でライブ出演させてもらう。

ちょうど青森は、ねぶた祭り期間でその関連のイベントでもあるようで、何日間かに渡るこの番組の2日目のライブ・ゲストが僕。昨日は古家学というシンガーソングライター、明日は高坂一潮というやはりシンガーソングライターで、この人はケニー井上プロデュース/どんと参加で最近CDをリリースしたっていう人。

ちなみに今日の僕のライブのあとは、ねぶた観光で青森に来ているシンガーの田村直美がCDのプロモーションでトークゲストで出演する。

いやでもね、このアスパムを最初見たときはホントびっくりしたものだった。だってデッカイ三角形が海沿いにそそり立ってんだから。
あれはオレ北海道に居たとき、青森に青函連絡船で帰ってきた時だった。船の窓から「そろそろ着くか〜」って覗いたら海沿いにデカい三角形が見えたわけで、あのもしさ、あなたが久し振りに故郷に帰ったら、よく見慣れた風景の中にいきなりピラミッドみたいのが建ってたら驚くでしょ。
もう宇宙人か地底人がやって来たか、違う次元に紛れ込んじゃったかって思ったって罰当たらんよね。しかしそのアスパムで歌うとは、オレも宇宙人の仲間入りか。

ところでそのアスパムへ入り、民芸品をたくさん売っている場所を通り抜けてステージへ。
すると今日招いてくれたFM青森のDJの鈴木耕治さん(以前も番組でお世話んなった〜4月の日記参照)、制作担当の小野さん、もう一人のDJ鈴木純子さん、PAの方、ADの方に迎えて頂いた 。いい方ばかりだ。以前レコード店をやっていた、現企画会社をやっている斉藤さんをも紹介される。

さあ、リハーサル。曲中で、部分的にリバーブを強くかけてもらう箇所を集中的にやる。生オンエアのため、モニターはあまり上げられないとのことで、自分の生音に集中しながらヤルことになるのか、まあでもグワア〜ってやろう、ってことなんかを思いながらチェックしてった。もうすでに、このホームページの主人が一番前のまん中で陣取っている。知ってる顔も見えれば、観光客もいれば雑多な人々で賑わっている。

オンエアは15:00から。でもその前に14:30からも3曲のミニライブをする。なんだかんだですぐにその時間はきた。曲順は忘れたが「東京ラブソング」「砂漠の中のくじら」「キスしたい '99」を歌った。音はスウーって広がってゆくし、拍手はあったかでキモチよかった。着ていたラスタピースの赤いTシャツは汗でグッショリになったので着替えた。

会場ではスポンサー・サッポロのブロイというビールが無料で配られていたようだ。
僕は控え室で、青森の地水(ミネラル・ウォーター)をしきりに口にして喉を湿らせていた。

そうこうしてるうちに、「そろそろです」って言われる。番組のオープニングのあと交通情報、そしてCM。チューニングも済んで、もう僕はスタンバイ完了。
この春リリースしたアルバム「東京ラブソング」が好評の青森出身のシンガーソングライター、ナラカズヲさんのステージです!!ドウゾ!って紹介され、
自分でも「エーイ、ナラカズヲです。一曲目、日曜日!!」て、マーチンのアコギの7フレットハイCコードストローク、「日曜日」を歌い出した。

調子よく滑り出す。だが曲の中盤でいきなり大きなノイズが会場を包む。焦るスタッフ。僕も驚く、が、続ける。一瞬のことだったが少しばかりはオレも焦ったよ、でも焦ってばかりはいられない。歌は始まってる。OK、OKこんなこともあるさ。

だいたいにして、新しい事の始まりにはビックリするようなハプニングってのがツキモノさ。HappningはHappy-ingってことにしよう。そう思うとなんか楽しくなってくるぜ、ヤイヤイヤイ。「日曜日」を歌い終り、さっきのノイズについてラジオを聞いてる人達へ向けて僕は、「いやあ今、ここでは大変なことが起こった。宇宙人が攻めてきて、でももう大丈夫。僕らはここで地球を守り、、」ってなことを言う。しかし、宇宙人が攻めて来たって、宇宙人君を悪者にしちゃったのは、即興とはいえ、宇宙人君ゴメンってあとで少し反省。
そして2曲目「虫のうた」、キモチよかったねえ。で、すぐ続けて「風が吹くのを感じて」。そしてCM。この間に又チューニングしたりハープのセット。

CM明けすぐに、ギブソンのアコギEのワンコードとブルースハープで少し気分を高ぶらせて「真っ赤なゼリー」へ突入。突っ走る。エンディングも独りジミヘンかってゆうノリでギュワンギュワ〜ンって。
そして「僕らの日々」。前の曲が激しい曲だったので少し息が荒いがグッと抑えて歌う。で、最後の曲はアルバム・タイトルナンバー「東京ラブソング」。いつものカンジで歌い切る。ラストは長めのストロークシャワーでエンディング。

いやあ、ホントいい感じでやれてよかった。反応もいい。(ライブはギター低音けっこう効かしたんだけれどオンエアは低音カットされてて聴きやすくなってたので、ラジオだけ聞いた人は実際のライブも聴いて欲しい。又違ったライブ感をも味わってください。)

会場の人達とラジオを聴いてる人達へ「ありがとう」を伝え、控え室へ。すると16:00からのゲストの田村直美が僕にちょうど背を向けたかたちで鏡に向かって座ってメイクをしていた。
僕は楽器を片付け、シャツを着替えたりしたあとちょうどそちらも一段落したのか「おつかれさまでした〜」と振り返りながら田村スマイル。いいキャラだ。でもそんなに念入りにメイクせんでもこの人このままでいいんちゃうの?って少し思う。あ、いい意味よ、一応。
少しばかり会話する。僕はこの人の歌は何度かTVの歌番組で耳にしたぐらいだったが、その以前見たTVでの、歌い方というかその曇りない自信と確信に満ちた歌い方姿勢はいいなって思ってた。

僕なんかの歌詞ももしかしたらそうゆうとこあるのかわからないが、ストレートに真っ当なことを歌うにはホントに心からそう思っていて確信に満ちてないと人には届かない。(届かない人には届かないのかもしれないけどさ)まずそれが絶対条件。
で田村直美サウンドは僕が普段聴かないような音ではあるけれど、サウンドの好みとかを越えて歌が届いたよって言うと又、「ありがとう〜〜〜」って田村スマイル。いいスマイルだ。
マネージャーが青森出身の女性らしく、そのヒトんちに泊まってねぶたに参加して、だったらプロモーションもしてってとレコード会社に言われてこの番組に出ることになったらしい。

さて会場では今回もCDショップ青森音楽堂が来てくれて即売をしてくれている(感謝)。
一人の女性がすごくよかったと言ってくれて、買ったCDのジャケにサインをということでサインさせて戴く。このCD「東京ラブソング」は何度も聴けばどんどん良くなるからじっくり何度も聴いて欲しく思う。
来てくれた人と話したりスタッフの人達とも話す。このHPを仕切るToyoとも話す。
さて田村直美'sトークのあとシングルの曲がかかり、彼女らはすぐに帰る。
きっとこの後は嬉々としてねぶた祭りに参加する用意をして跳ねまわるのであろう。

2時間番組も終り、挨拶をして帰る。帰る時、Toyo荷物を運ぶのを手伝ってくれて助かった。いつものギター2本に機材。これで飛行機で来たですよ、ヒトリで。まあドコ行く時もこんなだけどね。

それにしても、このねぶた祭りの期間に青森へ帰るのはえらく久し振り。そのアタリも又FM青森に感謝さね。青森に住んでたときはやっぱり、あの笛と太鼓の音が聴こえるだけで盛り上がってワクワクしたもんだしね。、、ってオレは、ねぶたって子供の時参加しただけだから大きなことは言えないけれど、、。

この夜見たねぶたは良かったよ。不況の影響とかで人はいつもより少なめだったようだけど。
ねぶた見物のあと、ビール売りやってた高校時代の友人とばったり会った。野球部だったやつ。元気そうだった。古い知り合いの店へ顔を出した。ゆっくり話した。もっと居たい気もしたが明日はもう東京へ帰る、遅くならないうちに家路。

くどいが、FM青森に感謝。又よんで。


8月8日(日)

昨日土曜日は渋谷の西武デパートの前(公園通り側)で歌ったが、途中からすぐそばでバンドがPAを使って大音量で演奏し始めたり、まあ渋谷は今アコギ一本じゃあヤリにくいかなあと感じた 。ミュージシャンも多いし場所も難しいしね で、今日は吉祥寺の井の頭公園。

以前、いっしょによく演っていたコブラツイスターズが井の頭公園で演奏してるって聞いた時、実は「公園で??」って秘かに思った。しかしね、一年だったか二年だったか前にこの公園を散歩に訪れてビックリした。普通公園って聞いてイメージする光景とも 以前の井の頭公園の光景とも違った状況がそこにはあったからだ。今ではコレにもすっかり慣れて、こうじゃなきゃ井の頭公園じゃないってカンジだが始めはオモシレー、ドーナッテンダってワクワクしたりした。なんか'70年代にレイドバック、、いやもっと新しくて粋なカンジ、新鮮。

ヒッピー系のお祭りにでも居そうないわゆるヒッピー風だったり、あるいは芸術系大学生風だったり、バンドマン風、、まあよくわからんが、雑多な人々が集まるこの公園の吉祥寺駅側の入り口辺りに集中して ゴザを敷き思い思いの品を売りに出している。それはインド辺りの生地の服だったりアクセサリーなんかが多かったりするが、何といっても僕が目を奪われたのは自分で描いた絵、イラスト、自作のテープ、自作のアクセサリー、写真などなど。
そうゆうノビノビとした感じはこの吉祥寺に合ってる。なんか面白かった。そんな風景の中で僕は 、「僕もここで歌いたい」って思った。遊びに来ている人たちもなんかイイカンジだし。それから時間は経ったがやっと今日、歌う。

真夏の青空、灼ける太陽、伊勢屋の焼き鳥の焼けるその煙と陽光のジリジリと刺すような真夏の熱気のカーテンをくぐり抜けて井の頭公園に入る。入ってすぐ、例の日曜バザールで賑わう中を通り抜けて左へ折れる。奥へ行こうとしたが、数組のミュージシャンがすでに演奏している。もう夕方4時前だから当たり前か。これでも歌うには早めの時間帯なんだが。
で、奥まで行かずに手前で店にもジャマしないような場所でギターケースを肩からおろした。

トイレのちょっと近く、なんか最近こうだな。

昨日の路上ライブで声は疲れ気味だったが、いい天気だし、昨日の路上は2時間も歌ったのに何か歌い残した感があって今日はここで歌うぜってやって来た。

今日もやはり、あそこやそこここでゴザを広げて作品や服なんかを売っている。僕はCD「東京ラブソング」をダダアって広げ、チラシを置いて、チラシを拡大して作った手製の看板のようなものを譜面台にくっつける。ブルースハープをダアッて並べギターをチューニング。

あまりいい場所じゃないが、「夕焼け空に刺さる〜」と歌い出す。すぐにニューヒッピー・ライクな女性がカメラ片手に現れてシャッターを押しだす。外国人も観にくる。アクセサリー売りの兄ちゃんも覗きにきた。

渋谷に較べ、みんな急いでない。「どれちょっと聴いてみようか」とか「何やってんだ」って人が多いような気がした。そりゃあ素通りの人がほとんどだけど、一べつはくれてゆく。渋谷なんかだとそれどころか、そこに何も存在してないかのように、ひたすら前だけを見て速足で通り過ぎてゆく。ゆっくり足の人は大抵、携帯で話しながら歩いてる人だ。

2曲目の「真っ赤なゼリー」を歌い終えると二人の女の子が座って聴いている。「虫のうた」。少し話す。大阪から遊びに来てるらしく、チラシを見て「ファンダンゴ行きます」言ってくれて、おまけにCDを購入してくれた。嬉しいねえ。

それからも数人足を止めて聴いてってくれたが、一度人の波が切れたかなって思いかけたらずっと左向こうに感じていた人の気配がまだあった。見るとこっちを見ているので「よかったらチラシを、、」と声をかける。
すると近寄って来てボソリ「ナラさんですよね。実は僕、ナラさんの前のCD持ってて、、、あの救急車のサイレンが入ってるCD。」と、おっしゃるではないかい。「やああ、そうか。どうもありがとう。」と僕。いやあ、ご縁だねえ。

聞くと、月に1〜2度ここいらで歌う人々を観て廻ってるという。「ナラさんが一番よかったです。」

「前から早くメジャーにならないのかなあって思ってて、、」などとも。そしてその彼もまたCDを購入してくれた。彼へのプレゼントのつもりで10年前のCD「路上ライブ」の収録曲を最近直して又歌っている「キスしたい'99」を歌った。

しばらく歌ってから、もう大分歌ったなっって思い 時間を聞くと18時。もう2時間は歌ったのか。
そろそろ今日はいいかなと思い、再び「東京ラブソング」を歌い、止めることにした。

彼にも礼を言い片付け始めたら、始めのほうにも来ていたアクセサリー売りの中年男性自称「ガンジー」さんが現れる。「売れていいなあ、こっちはサッパリだぜえ。でも片付けるのは早いよ。まだこれからだよ。あと1時間はいけるぜ。夏だから日は長いから。」って言う。そう言われると、じゃあもう少しやろうかって気にもなってくる。

なんで日本人なのにガンジーなのか彼曰く、彼の顔が外人のようなので子供の頃ついたあだ名だそう。今はすっかり日本人顔だけどって笑う。つまりガイジン>ガイジー>ガンジーとなったらしい。「オレ、ガンジー好きよ。偉人だよね。映画もよかったし。」と僕。

で、またオレ、アタマからのつもりで歌い出した。「地球と僕とタイミングと、、」を歌っている時に親子らしき女性二人、うん、どうも母娘のようだ〜が立ち止まった。すぐ近くまで寄って聴き始めた。「声が違いますねえ。いいですねえ。」と、誉めてくれる。娘はきっとまだ高校生ぐらいだろうか。大分暗くなってきたのでよくはわからないが「みんなCD出しちゃうとここで演奏しなくなるのに、CD出してんのにここで歌うなんて偉いわねえ。」って言う。
でもオレの場合、イイモン出来ちゃったからたくさんの人に聴いて欲しくなった、というカンジだから、偉いとかじゃあないんだけどね。

まあとにかくこの母娘は多摩市からここいらで歌ってるのを聴いたりしながらの散歩を楽しみに時々来るっていう。母の方が「日曜日」がいいと言ってくれた。カップルも聴いている。又しても大分歌ったので最後に「おやすみ」を歌って終わる。

なんかいい日だったなあと、帰りの電車の中でマジマジと思う。CD買ってくれた人は、又部屋でもゆっくり聴いてくれるといいなあ。何度か聴いてもどんどんじわりじわりと滲みてくる、そんな味わい深いアルバムをって思って作って、イイモン出来たからね。何度も聴いてくれたならって思うよ。それにしても又、井の頭公園でやろう、、、などと思ってたら電車、一駅乗り過ごしてしまった。


8月9日(月)

思いつきと言うか啓示と言うべきか、夜、何となく新宿で歌おうって気になった。最近思うのはね、とにかくフッと訳もなく浮かんだアイデアやコトバや諸々、これイケルってこと。すぐ行動だよ。
何年か前はそんなふうに生活してたけど、この頃忘れかけてたかも。やっぱり、これ大事。見極めも大事だけど。

まあとにかく、新宿駅へ着いた。最初は東口しか考えてなかったのに、どうも西口が頭に浮かぶ 。どっかで東口の方がいいに決まってるって気持ちもあった。イメージっていうか、やはり東口は若くて西口はオフィス街で仕事帰りのサラリーマンが飲みに行くってゆう地味な印象があるしね。
でもここは直感を信用しよう。

新宿西口地上駅前というかデパート前歩道。上が屋根になってるので雨の心配もいらん。で用意して歌い出した。するとその屋根に反響して、やたらと響いてキモチ良かった。ギターは暑さ・湿気のせいと、昨日も使った弦で昨日の汗で少し錆びててということもあって響きがよくない。が声は調子よくてマイクでも使ってるかのようだ。弦が途中で切れたりした。

数曲目、誰も止まらなかったこの場所でひとり足を止める。S君だ。彼は、渋谷で僕が歌ってた頃'90年頃だったかと思うけどよく路上ライブに来てくれてた渋谷WAVEの店員で前の日記にも登場したが、今回のアルバム「東京ラブソング」の件で六本木のWAVEに紹介してくれた現テクノのバイヤー。そうか、彼と会うことになってたんか、、とちょっと納得しつつ歌のテンションも上がる。
きっと用があって急いでたろうに、それでも足を停めてしばらく聴いてくれてた。

一時間ばかり歌ったが、急ぎ足の人ばかりだし気分を換えよう。で、ここで東口へ。

アルタのでかいTV画面から音楽、この辺りで尚かつ音がカキ消されず、、ってみていく。
小さな段がステージみたいになったとこも良かったが、浮浪者のオジサンが睡眠中だったんで遠慮してそこからすぐの、ゴミ置き場のすぐ横でひろげて「東京ラブソング」。ゴミ、けっこう臭い。が、歌う僕。

始めは、ナカナカしぶいが、やたらとハイテンションで歌い、気がついたらけっこう人がいた。
スリランカ人という二人組が話しかけている。日本語がうまいのでこっちも日本語で話すと「日本語アマリワカリマセーン。」そのわりには歌を聴いてた日本人に「コノヒト、ユーメイデスカ?」

ここでも一時間はやった。始めに歌った「東京ラブソング」「真っ赤なゼリー」を続けて「おやすみ」でEND。けっこうずっと聴いてくれてた女性が話しかけてくる。彼女も歌う人らしく、童謡歌手とのこと。いいねえ、童謡オレも好き。

一人の若い男が尋ねてくる。
「なぜさっきは、歌(ゼリー)の始めの方で弦切れて音狂ったのに、やめて張りかえて演奏しなおさなかったのか訳は?」っていう。「別に、もう始まっちゃってたから」って応えると缶のコカコーラを差し出す。「ありがとう、いい答えが聞けてよかった。飲んで」普段コーラなんて、まず飲まないけど頂いた。悪くなかった。ポカポカした、新宿、月曜の夜だった。


8月12日(木)

荻窪ROOSTERにてLIVEのためPM5:00 店に入る。
今日は僕を含めて、3人が歌う。まず下村誠さんだが、初顔合わせだったけど互いに名前と活動は知ってた。下村さんは音楽ライターとして知られていて、特に日本語の、歌を大事にしている音楽を大切にしようとしている、広めているという印象を僕は持っている。ミュージシャンとの交流も広く、実際下村さんの今度出るCDには、ハイロウズのVO.Gの二人やBOOMのVO、それにexボ・ガンボスのどんととZELDAのチホさん夫妻も参加してたりする。

どんとといえば、ナラがドレッドヘアだった頃、埼玉の高麗というところであったイベントで一緒に演奏して、間奏で「ナラカズオ!!」って言われてオレ焦りながらも取り合えず、ワンコードならぬワントーンで逃げ切ったっていうのを思い出す。その後数年して渋谷でバッタリ。その日ライブだということで招待してくれて観たライブは、以前のどんとと随分変わっててオキナワンになってたが 、楽しさと素晴らしさは磨きをかけていてとてもハッピーなライブだった。そんなコトを思い出した。

ところでシンガーソングライター下村誠さんの歌は、どことなくジェリー・ガルシアやディランを思い出す渋さと少年っぽさの両面を感じさせる歌詞と声は真摯なメッセージとラブソングで穏やかでラブ・アンド・ピース。いいカンジだ。そして、もう一人は須藤もんさんという女性シンガー。穏やかに沁みる、クールなのに温かな歌を歌う。とても大人なムードな音楽で、きっとウッドベースやバイオリンやピアノって編成でもいいだろうって思った。ちなみに、このヒトのマネージャーらしき男性玉井氏は憂歌団のマネージャーをしてたということで(僕が青森出身と知って)、
「青森といえば、”だびよん”にいた田村君に世話んなって、、」って言うんでちょっと話した。他にも共通の知人がいて盛り上がる。

まあとにかく、リハも済み、店もオープン、、、しかしお盆ということもあってか客足が、、。
で、結局お客さんがあまり入らないうちにマスターが前説。ここはよくライブの前に前説をする。
で、その時に「ナラさんはTVでもCD東京ラブソングが紹介されてたらしく、、」って言う。オレ、知らなかった、、。見たかったな。

引っ張った前説も終り、須藤さんのステージ。次は僕の出番なのでゆっくりは聴けず、機材用意とココロの用意。ぼちぼちヒトも入ってゆくが、外の空気を吸ったりしつつ。そうこうしているうちに僕の出番。

「虫のうた」からスタート。最近は路上で随分とやるようになったもんで、路上モードハイテンション。サラッて歌うのもキモチよかったりするのだけど、路上だと、ぐわあっと入り込んで歌わないと人は足を停めない。それを又、久し振りに路上から教わった。でも、フワ〜と囁くカンジを出来る、PAを使ったライブはどちらもイイ具合にやれるからいいね。

2曲目から「日曜日」「キスしたい '99」「僕らの日々」。そしてライブでは一度しか歌ったことのない「全部音楽」。これは自分で歌ってて楽しかった。で、「砂漠の中のくじら」「真っ赤なゼリー」。
そんでラスト「東京ラブソング」、、リラックスモードで歌い出して、、トチル。格好悪いがストップ。
で、今度はメチャメチャ本気のトリップしそうなテンションになっちまった。結果、すげえ気迫になって、やたらとDEEPでハイテンションだった。これはヨカッタ。

次は下村さんだ。僕は終わったから、後片付けしながらも耳を傾けていた。優しいながらも鋭い歌は、ライター的で、しかもこの人の文ってどこか歌のようでもあると記憶しているから面白いバランスっていうか、存在。

ライブ後、来てくれた笹山てるおさん(CD「東京ラブソング」に参加の、パンク出身シンガーソングライター)ともゆっくり話す。その場で初めて聴いてくれた人と話す。でも、明日も千葉でライブの僕は早々と帰路へ。又してもカメラの村田が荷物を一つ運んでくれて助かる。


8月13日(金)

今日は、千葉はANGAにてライブ。ここは前も書いたかと思うけどアットホームな'70風なブルースが似合うライブハウス。始まる前に一緒に出るバンドのメンバーと話す。面白いヤツラだ。

ところで本番。今夜は若い女の子が多い。
曲順列記。
「虫のうた」「風が吹くのを感じて」「甘夏」「僕らの日々」「日曜日」「キスしたい '99」「砂漠の中のくじら」「真っ赤なゼリー」「東京ラブソング」。
今日もハイテンションで出来た。昨日の今日だしね。

でも前回に続き又「キスしたい」の出だしのトコで対バンのお客さんが喋り始めたので、あえてマイク無し生声で歌い出したボク。相手がうるさいからってガナッてもね。マイクから外れてどんどん小声で歌うと喋ってた女の子も段々と黙りだした。歌い終えるととっても暖かな拍手。YEAH!

今日はCDは売れなかったがアンケートでは今度買いたいってあった。
この日出た鉄腕小僧ってのもpopでよかったが、デスペラードってバンドがユニークで面白かった 。ルーファス・トーマスのカバーもしてて、'60sR&B(オーティスやサム・クックなカンジ)の音でコミカルなとこもあるSOULバンド。そういや12〜3年ぐらい前に観たルーファスのライブは最高だった。

大体にして、ここのボーカル、日本人だがオーティスって名前。まあステージネームだけど。なんか聴いてて、どんとを思い出して終演後、「どんと好き?」って聞いた。そしたらそのVo.オーティスはどんとを尊敬してるのだという。

で、オーティスも前にどんとと一緒にセッションしたことがあるっていう。そんで少し前にニューオリンズへも行ったらしく、その時出会ったその土地のどんとの友人というアメリカ人に「日本人なら、このTシャツをどんとに渡してくれ」って渡されたっていうハハハ。オレ知ってるといえば知ってるが預かってもすぐ手渡せるように親しいわけじゃあないし、あのヒトはフレンドリーだからライブ会場にでも持っていけばって言ったりするオレ。

あと、ANGAのスタッフの高橋氏と話してたら、8年程前のNHKでのナラのドキュメントを見たって言う。きえ〜っ!やああ、あの頃は少し突っ張ってたかなあ、どうだったかな、まあそうでもないかあってオレ少しテレ気味。

そして時は押し迫り、店を後にする。今度はちゃんと帰れた。


8月18日(水)

家のポストを覗く。リサイクルペーパーで出来た封書。やたらと達筆で「ナラカズオ様」ってある。
差出人は、、、ナントカむらさき?哲、、、?

中を開ける。2つ折りのポストカード。Thank You,You're Terrificって印刷されてて、御年配と思われるやはり達筆な文字で楽しくCDを聴いたとの感想と、やはり東京の歌を歌った陽水のこと、とても丁寧な御礼の手紙でそこにもサインしてある。
目をこらしてよく読む、、アアッ!筑紫哲也!!

NEWS23の筑紫さんからの手紙だった。最初、読みにくいなあって思ってたこの文字が、いまボクの中でとっても達筆で素晴らしい文字って変換。元気付けられた。

路上付いてるこの頃、テレビのニュースからも新聞からも遠ざかってたが、この日しっかりアタマから「筑紫哲也NEWS23」を見た。筑紫さんはやはり素敵だった。


8月20日(金)

新宿東口、この間歌った場所のほど近く。あの臭いゴミ籃の隣りで歌ったのが先週。今夜はその向かい側にある、これ又臭いゴミ籃の隣りがボクのステージさ。いやね、そりゃあさオレだって何も別に臭いとこが好きってわけじゃあないさ。でもねえ、もう夜の9:30だか10:00だかでその辺にカップルはいいかんじになってたり酔っ払いのグループがいたり浮浪者の方々は寝ておられたり 、そんでアルタの例のデッカイ画面からは大音量の何やら流行の歌だのCMだの。それらを遠慮したり避けたりしながら場所を決めるってえゆうと、こうゆう具合になっちゃう。人通りは多いからいいんだけどさ。

まあその場所でいつものように歌い始めたさ。
「夕焼け空に刺さる東京タワーは、、、」ーーー東京ラブソング。夕焼けでもないし東京タワーが見える景色でもないけれどね。一曲目はこれがしっくりくる。

この1曲目が終わったところで、4〜5人の集団が近寄ってきた。聞くと「フロムA」(アルバイト探しの雑誌)の企画で路上ミュージシャンをこの辺で取材してまわってるってゆう。オレすぐにチラシ手渡してCD宣伝してよ、って図々しい。オレ一旦ライブモードになっちゃってるから話してても何だかライブのテンションに近かったかも。

まあとにかく、いつ頃から歌ってるかというので
「14〜5年前の北海道が最初で、東京だと'88.4月から5年弱渋谷で毎週土曜日、他にも新宿、吉祥寺いろいろ。最近又やってる」
ここはいつからかっていうので
「さっきから」
今日はもうどのぐらい歌ってるかというんで
「歌い始めたばかりで一曲目だ」
とかまあ、いろいろ聞かれたがきっと小さい記事であろう。しつこくCDのことは載せてくれって釘を刺しまくる。

彼らのうちの一人が「あっ、もしかしてけっこう前にテレビのドキュメントでくじらの歌を歌ってた人ですよねえ。あのノートに名前書くとテープ送る人、、、」って言いだした。「そうそう」ってオレ。彼はノートに名前を書きだした。でも今はノートに名前書いてもテープは送ってない。チラシは送るつもりだ。

あと又違うことも聞かれたが、短い取材タイムは終り、僕は歌い始める。カメラマンが歌うのをバシャバシャ撮影して、OKってゆうことで彼らはお辞儀をして次の路上ミュージシャンを探しに行ったようだ。

植え込みの淵に座って聞き込んでる人がいた。中年のカップルの男の方が「これはマーチンっつうってねえ」って女に説明して百円をギターケースに放りマーチンの話しの続きをしながら又何処かへ去る。夫婦ではないカップルであろう。

左前方3mぐらいのとこで騒いでた十代らしきアロハシャツにブカブカのパンツのグループが「真っ赤なゼリー」が終わった瞬間に雄叫びと拍手をして人々も僕も驚いた。すぐそれは収束したのでそれは歌へのそれだったのかそれとも何か違う事へのそれだったのか判らなかった。

歌ってる最中手で合図して知り合いのドラマーが通りすぎる。僕の前のバンドと何度かセッションしたがノリが合わずに一処に演らなかった彼。イイヤツなんだけど今どうしてんのか。応援シテマアス!って走るように歩き去る。そんなに急ぐんかい。

それから又暫く歌ってると、目の前4〜50cm程に立ってニコニコしながらリズムをとる30代後半か40ぐらいの男性。聞き入っている。歌いイってるのはボク。
「僕らの日々」「東京ラブソング」って続けたところで「こんなにいい歌を聴いたのは久し振りだ」って言ってくれる。嬉しい。更に「CDを下さい。」又嬉しい。5千円でおつり。ヤバイ、あ、あったあった。2千円と、、え?おつり2千円でいい?いやそれはでも、、あ、じゃあどうも。とてもカンジのいい人であった。

今日はもうおしまいにしよう。又ここでやろう。臭いはとにかく、でも悪くない。だけど、新宿に限ったことじゃあないが、ゴミが多いのとゴミの棄て方がイイカゲンすぎ。いろんな人がそれぞれの立場で考えなきゃならないことだ。路上で歌うと気になることの一つ。
帰りの電車はガラガラにすいていた。ボクは深く腰をかけた。夜の新宿から夜の世田谷へと景色が移りゆく。ああ、今日もちょっとイイ日だった。


8月21日(土)

ライブの前日。夜自転車止められる。ちゃりんこポリスマン。
久し振りだが以前はホントよく止められた。オレも自慢じゃあないが職質には慣れている。
そんなことを言うと、「いやあ、貴方みたいなヒト、ケイサツゴコロ擽られちゃうのよ。」って言う。
はあ〜っ、、、。


8月22日(日)

今日のイベント、電話で聞いた時は「オレ達の夕べ」ってタイトルだって思ってた。いや、たしか「オレ達」って言ったと思う。ライブの進行表に「OL達の夕べ」って見た時もそれで「オレ達」って読むのだと思ってた。楽屋で初めてOLを対称にしたイベントだと聞いた。別にあわてたりしないが。まあ、そうゆうのもありだ。

ところで、今夜の会場、新横浜のBELL'Sというライブハウスは僕んちから少し遠いがいいところだ。スタッフもなんかいいし、壁のあちこちに描かれた絵・ペイントがかっこいい。

あ、今日の「OL達の夕べ」てイベントはアコースティックナイトって趣。
出演は、5月も一緒だった柿島伸次、以前渋谷のライブハウスで一緒だったkaoru(黒夢ってバンドの歌詞を書いたらしい)と、MOMOというシンガー、そんで僕ナラカズヲ。

初顔合わせのMOMOっていう人と楽屋で話した。10年前SONYからThe NEWZってバンドでデビューしたことあるってゆう。今は「瞬間の轍」(ときのわだち)ってバンドをやってる本名高橋さん。{バンド名違ってたらごめん}

なんでMOMOってゆうかってえと、、、。

8年前に死んだアル中だったオヤジさんが、彼が生まれた時に名前を桃太郎って付けたいと言ったところ親戚中から猛反対をくらった。馬鹿にされるとか言われて。
しかも彼の親類は戦争で全員亡くなってて、誰の支持も得ることがなかったって。
でまあ、それを最近になって母親から聞かされて、じゃあソロでやるときは桃太郎の桃を取ってMOMOとしたっつう、
かいつまんで話したけど、いやあ楽屋は妙にしんみり。でもエエ話しやなあ。

ところで、そのMOMOさんに続いて僕のライブはこの頃のハイテンションよりもうちょいリラックスした、でもハイなカンジのライブだった。この日は持ち時間がいつもより少し短いので6曲。
「日曜日」「虫のうた」「キスしたい '99」「真っ赤なゼリー」「僕らの日々」「東京ラブソング」以上。ひとつひとつへの反応がとても暖かい。しっかりと拍手してくれた。いいお客さんだ。

アンケートを見てビックリしたのは、10年前よくライブや路上にも来てくれてた女の子が久しぶりに聴きに来てくれた。よく手紙をくれたマジメな印象をそのヒトに持っている。名前はよく憶えている。その頃よく聴きに来てたヒトに今年はよく会うがみんな名前は忘れない。しかしその女性、当時すごく若い女の子って印象だったが今でも26ってゆうから10年前ってことは。CDも聴いて気に入ってくれたらしい。何よりだ。その人の友人も来て、CDを買ってってくれたらしい。
よかったよかった。

今日出たシンガー達それぞれイイカンジで歌った。みんな似たような年齢で柿島伸次(とってもナイスガイ)は僕とおない年だった。彼はホント屈託ないっつうか屈折したとこがないってゆうか、いい家庭で育ったのかキモチのいいヒトだ。ヨコハマ生まれの彼と、アオモリ生まれの僕とは、性格も歌の性格も大部違いがある気がした。

さて、終演後、OLさんらしきお客さんとも少し話した。ここから僕んちまでは少し遠いので、余裕を持ってPM11時早めに店を出た。今日は6曲だけだったので歌い足りないせいか腹が減った。長い時間歌ったりすると、けっこう腹減らなかったりするんだけどね。

家でカレーを食した。


8月23日(月)

今日出来た歌詞に曲もついた。これは真新しいカセットの1曲目に録音された。タイトルはまだない。まあ、又もしかしたらメロか歌詞は変わるかも。

1155曲目でカセットとしては100本目になった。15才になろうとする頃から録りだめたカセットから数えて100本目。間の1本が紛失してるのが残念。

まあ、100本とか1155曲っても大部前に出来た曲はもう歌わんかったりするんだけどね。あと、メロデイーだけだったら今すぐでもいつでも果てしなく出来ちゃうような気がするぐらい出来てしまう 。いつも僕ん中ってゆうかどっかで鳴ってるもんで。

誰かオレに曲だけでも依頼しない?いっっぱいできるよ、要望あったら聞くし。
もうKNって呼んでもらおうかハハハ。いやあ、最近ヒトにも曲書きたいなあ。アルバイトで。
オ〜イ!!スマッ〜プウウ!!!

追伸、あの、別に酔ってません、一応、、。


8月31日(火)

今夜は千葉はANGAにてライブ。
リハ、先日まで熱があったんで声の抜けはいつもより、、、。すこし鼻声気味。でもねえこれはこれ。今日はリラックスってカンジでいこう。出来たての2曲をCHECK。

僕のあとにリハをしたSOMETHING WILDってバンドがなかなかメロいいので声をかける。するとマネージャー氏がナラとライブで一緒になるのを楽しみにしてたっつう。いやいやそれはそれはって、挨拶。茨城から来たバンドってこと。で、そのマネージャーは茨城でライブを企画してるってんで世話んなりそう。で、そのバンドはUKあたりのギターバンド風。なのにこざっぱりしてないとこがよかった。曲もいいし。

ところで本番だが、今日はセロニアス・モンクのアルバム「MONK'S MUSIC」のABIDE WITH MEで登場。「東京ラブソング」でスタート。しかし途中で弦が切れる。いつもは前日に新しい弦に換えるんだけど、弾いたら調度いい音に響いて、こりゃいいやこのままいこうって、新しい弦に換えずにライブに臨んだらこれだ。でも古さがちょうどよく枯れた味わい。東京ラブソングを終えてマーチンからギブソンにチェンジ。これはこれでいいさ。「日曜日」。ギブソンで歌う日曜日もまたロックなかんじでいいもんだ。「砂漠の中のくじら」イイノリだった。

あ、そうそう今日のANGA。お客さんけっこういっぱいいてイイムード。おとなしいけど拍手はでかい。

新曲、前からあったメロデイーに歌詞がついた2曲を。「ハジマリのダンス」「hey-hey-hey」両方仮タイトル。前者はワルツのロック、後者はちょっとスロー'60sR&B、、かなあ。まあ、あくまでイメージ。でもヒトが聴いたら違うかも。反応もよかった。
「僕らの日々」ここでANGAのスタッフがさっき切れた弦を張り代えて持ってきてくれたので、
又ギターをマーチンにして「風が吹くのを感じて」又ギブソンで「真っ赤なゼリー」で「虫のうた」でラスト。全9曲。

最近続いたハイテンションライブから今日はリラックスモードのライブ。ところで、前述したバンドのマネージャー氏やメンバーと楽屋で話す。「ここはデル」って話題からなぜか楽屋にあった心霊写真本に話にいき、宗教戦争のこと、ラチされそうになった話、どの宗教だって教えのコアは愛ってことなんだから戦争すんのは変って話、認め合えないのも変、まあイロイロ話した。勿論音楽のことも。

そうこうしてるうちに又時間。ここは遠い、余裕を持ち帰路へ。