Monster Allocation Center Movie Award Climax 2008
◆2008年度モンスター配備センター映画大賞
05位:「RED CLIF Part T」
「男たちの挽歌」、「フェイス・オフ」などで知られる男泣き映画監督ジョン・ウーの最新作は「三国志」がモチーフ。正史演義反裏その他諸々、
数ある原作の中からウー大兄が選んだのはゲーム「真・三國無双」だった!!!と書いてもおかしくないほどに関羽が張飛が趙雲が
人間離れした大暴れしまくりのアクション娯楽作になっていて吃驚。
まあ魏が悪の帝国扱いだったりツッコミどころ満載なれど、そこも含めて頭悪くて楽しい作品。完結編では男泣きできるか?
04位:「おくりびと」
毎年恒例ウチのサイトっぽくない上位作。
監督もキャストもあまり面白みがないと思ったのだが観てみたらしっかり味が染みていた。くすりと笑えてじんわり泣けてほっこり暖かくなる
佳作。この監督ってなんとなくジジイの印象があったがまだまだ若いのね。
近代化から取り残されたノスタルジックな町並みで繰り広げられる別れと出会いの物語。”人の死”なんて簡単にお涙頂戴できるネタを
使っているものの、それ一辺倒にせずに時に優しく時にシニカルにユーモアを交えた語り口がうまい。
03位:「アフタースクール」
「運命じゃない人」(未見)で高い評価を得た内田けんじのメジャー監督第2作。
困ったことに何を書いてもネタバレになってしまうので何も書けやしない。あまり予備知識を持たずに観て、そしてまんまとやられてしまえ!
練りに練られた緻密な脚本はお見事の一言。見終わった後すぐさま最初から見直したくなること請け合い。
大泉洋・堺雅人・佐々木蔵之助という今が旬な男優陣が実によろしい。特に主役の大泉洋のパブリックイメージを逆手に取ったような
起用はGJ。
02位:「崖の上のポニョ」
確かに世紀の巨匠・宮崎駿の明らかな衰えを感じずにはいられない作品ではあるのだが、その整合性を放棄して突き進む混沌とした
力はなお強烈で、そのパワフリャーさには仰け反らざるを得ない。
観賞後にやったNHKの特番を見る限り、シナリオはギリギリまで上がらなかったようで、公開に間に合わすためにろくに推敲もせずに完成
させたようで、これだけの巨匠でもそんなに制約あるのかと嘆息。
閑話休題。スケジュールはギリギリでも金も人もあるので画の力は素晴らしい。全編みなぎる躍動感。なのにそこはかとなく漂う冥府の香り
という気が狂った出来。世界を破滅の瀬戸際に追い込むボーイ・ミーツ・ガールなんて素敵だなオイ。
ポニョはかわええが第2形態だけは勘弁。
01位:「シューテム・アップ」
今年は「RED CLIF」、「ウォンテッド」、「デスレース」、「ホットファズ」などバカアクション映画が豊作だったのだが、その中でも飛び抜けて
バカアクションを貫いたこの作品が堂々1位。
なにせまずはじめにバカアクションありきで、その絵コンテのGIFアニメだけで制作費を勝ち取り、脚本はてきとーに(誉め言葉)後
から付け足したという製作過程が天晴れ!
ハードボイルドな一匹狼が廃工場で路上で公園で公衆便所で喫茶店で娼館で娼婦の上で空の上で繰り広げる銃撃戦のアホらしすぎる
格好良さ!出し惜しみ無しで全編見せ場満載というサービス精神が嬉しすぎる。
男子たるものニンジン1本持ってれば窮地を乗り切れる!
・各部門賞
・最下位〜6位
・総括