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▽日記インデックス



10月1日(金)

衣替えすると急に暑くなんのな
先月後半にあったことは先月の日記に収めようと、昨日の日記に追加。

 

10月3日(日)

一週間で外泊4日
書ききれなかったのだが、仙台で二日酔いになって、
もうしばらく酒は飲まなくてもいいや、と思うと飲み会の予定が入ったり
しかも温泉で泊まりがけで。


つーわけで水・木と僻地にて、部下の陰謀で背中から刺されるように左遷された元上司の送別会を半年遅れで実施
大江戸温泉物語が手がける旅館だったのだが、風呂がそこいらの健康ランドよりちゃちくてガッカリ
ただ
朝夕のバイキングは見た目地味なれどなかなか美味しかった
直前にビジネスホテルの朝食バイキングでガッカリしていただけに。


つーわけで嬉し恥ずかし連休だったのだが、結局出発前も到着後も店に顔を出して溜まった仕事を片付けてた
木曜の昼は近場の
「かつ喜」という店でお食事。
この店の自慢はとんかつと刺身、ということで
とんかつなどの定食に+¥200で刺身が付いてくる混沌さよ。
だがしかし
+¥200にしてはなかなか美味な刺身だし、とんかつも揚がりすぎていて最初は眉をひそめたが、ウスター系のソース
で衣が適度に柔らかくなり美味しくいただけた。

このクオリティで¥1,200ならそこそこ。時々行ってみよう。

その後マンガ喫茶で半日くらい「テニスの王子様」を読んでまったり。焼肉の面白さは異常
 

10月4日(月)

結局先月は映画を1本しか観なかったのか
2週間ぶりの何も予定のない公休につき映画を観に行く。
劇場で、

「十三人の刺客」(今年29本目/T7)、「ザ・ロード」(今年30本目/F3)鑑賞。

松屋の豚焼肉が厚切りになったので最近お気に入り。週一ペースで通っているような。
吉野屋が駄目なのは生野菜と味噌汁を軽視しているからだと思う。
 

10月6日(水)

新大久保
つーわけでここ2週間くらい黙々と
「ロマンシングサガ2」をプレイ中
初代皇帝・ジェラールはゴブリンとクジンシーを討伐後、龍の穴と手を組み宝石鉱山を復活させ術法研究所を開設しシーフ
ギルドと手を組み運河要塞を破壊して世代交代。


2代目は格闘家皇帝・フリッツ。必殺技に”鉄の爪”はないけどなあ。
サイゴ族の越冬を助け武装商船団と同盟し大学を設立しカンバーランドを領土とし世代交代。


3代目は傭兵女帝・ヒッポリュテー。ヒッポリト星人の元ネタ?
宝石鉱山の魔石を破壊しサバンナの白アリを駆除し
七英雄・ボクオーンの地上戦艦を撃破し七英雄・ノエルからテレルテバを
取り戻し世代交代。


4代目は砂漠の狐皇帝・ネマーン。インペリアルガードを創設しギャロンの反乱を鎮圧し武装商船団を傘下に収めるも人魚と恋に
落ちて湖の底に消える




なんだか無性にやりたくなってDLした時は、正直冒頭のソウルスティール見切りアリの逆襲くらいしか記憶に残ってなかった
のだが、ゲームを始めるに当たってザッと攻略サイトをチェックしたら、
記憶の箍が外れて思い出が溢れ出て驚いた。人魚イベント
とか昔もこなしたなあ。でも「ロマサガ1」の思い出とごっちゃになっていて混乱したり。

 

10月8日(金)

とてちてとてちて
ここ最近は
寝る時間ばかり増えてアニメを全然見れてなかったのだが、ようやっと「みつどもえ」を全話見終わる。
これはいい変態アニメだった。最初の数話は不安だったのだが、徐々にテンションと変態度が上がっていって良作に
エピソードのチョイスは少し首を傾げるところがあったが。


原作では雌豚っぷりが堪らない長女贔屓なのだが、アニメ版はなんだか影が薄い印象。その代わりほっぺが実に柔らかそうな
三女さんがかわええ
。ガチレンがらみで鼻息荒くなるとこがよい。
三瓶由布子ボイスを得て佐藤くんはますます萌えキャラにウィスパーボイスを得て
吉岡がゆきぽに見えてしょうがない隊
丸井父のあの作画演出は…まあ面白いからいいけど。


第2期にも期待せざるを得ない
 

10月9日(土)

ちょっと時間がない
「十三人の刺客」の感想うp。
 

10月10日(日)

品川
ここ数日の
「ロマサガ2」
5代目は
海賊皇帝・マゼラン。次々と斧の必殺技をひらめき強敵たちを斬り捨てていく。でもスライムだけは勘弁な!
フォーファーからコムルーン島への航路を開拓しコムルーン火山の噴火を鎮め
七英雄最強のワグナスを撃破する



最初の武装商船団のイベントで選択をしくじり傘下に収めるのが遅れたが、無事先代で宿願を果たし今上で皇帝デビュー。
ラピッドストリームの陣を組めるようになって戦闘が著しく安定した。これで勝つる!
更に軍師モウトクが水の術のレベルを上げて
クイックタイムが使えるようになり、ワグナス虐殺。
 

10月12日(火)

池袋
つーわけで
「ロマサガ2」
6代目は
盗賊女帝・フェレット。………海賊・盗賊が立て続けに皇帝になってるんだが大丈夫かこの国?
アバロン新市街を建設するも
コムルーン火山の噴火を止められず裏で糸を引いていた魔術師を粛正した後退位

7代目は聖守護女帝・バルバラ。上記パターンだとパーティメンバーから選出されるのか。
女性パーティでレオンブリッジを破壊した海の主を(敢えて)討伐しエイルネップの神殿の守護者を破壊し沈んだ塔の水龍から
二つの塔の秘密を聞き出した後
七英雄・ロックブーケを倒す



300万クラウンもはたいたというのにアバロン新市街が現れず首を捻っていたのだが、最終皇帝の代になってようやく入り口
を発見して
全くありがたみがなかった
 

10月14日(木)

初期はヒゲがまるで普通のプロデューサーのように全然しゃべらないから新鮮だよなあ
毎月恒例さして意味のない僻地での会議の後、ツ○ヤからスーパーの青果担当というありえねえ人事異動でトばされた
同僚の送別会
で泊まり。
先月後半からの1ヶ月で飲み会4回と珍しくラッシュ。
ほどよく飲んで食って会社の取った安宿に戻ってTVを点けたら
若き日のよういずみとミスターが札幌でゴミ捨て場を漁って
いた

「Classic」の再放送っつーことはオリジナルから4回目の放送か…。
つい最近まで「おにぎり」やってたんだが、まあつまらんかったから差し替えられてしまったのだなあ。


明けて本日。チェックアウトギリギリまで寝ていたら朝食を下げられてしまっていた。頼んだら出してくれたが、納豆玉子海苔
以外に
ハム2枚しかないあまりにひんそーな食事だった。

つーわけで、本日公休につき映画をハシゴ。
劇場で、
「NECK」(今年31本目/F5)、「ぼくのエリ 200歳の少女」(今年32本目/F3)、「宇宙ショーへようこそ」
(今年33本目/M5)鑑賞。

「宇宙ショーへようこそ」は7月に池袋で当日券まで買っておきながら見損ねていたのでリベンジ。
 

10月16日(土)

恵比寿
久方ぶりに
ゲーセンでQMAに興じていると、新システムということでゲーセン内の特設会場に集められ、参加者全員が面
突き合わせて早押ししてマイクに向かって答えるという新クイズ
に挑戦
することに。それゲーム機いらねんじゃね?
自分で自由にメダルを賭けられる(この辺、放課後ガチバトルの面影が。)ので、こんな雑魚どもに負けるはずがない、と余裕で
メダル20枚賭け
したものの、蓋を開ければ
1問も答えられず屈辱の敗北で舌を噛み切らんばかり
初心に立ち返って一から出直しだ、と思ったところで
足が攣って悶絶して目覚めるという最悪な寝起き

つーわけで「ロマサガ2」
8代目は
剣豪皇帝・シュウサク
コムルーン島にて冥の魔術書を入手しギャロンの亡霊を倒し南ロンギットの嵐を鎮め
七英雄・スービエを撃破



昔プレイした時は結局七英雄って何がしたかったの?と全然わからなかったのだが、スービエ第2形態がここまではっきり
話していたのか。
まあ海の主を問答無用で殺っちまわないと聞けない台詞だもんなあ。

 

10月17日(日)

五反田と上野
実はとっくに終わっていたのだが
「ロマサガ2」
9代目にして
最終皇帝・ラグナロク。神々ならぬ七英雄の黄昏というわけだ。なんて名前つけたか完全に忘れてたけど。
最終パーティは男皇帝に
帝国軽装歩兵女子・帝国弓兵女子・フリーファイター女子・ホーリーガード女子ハーレムで。
最後だしね。


とりあえずクジンシーは二度死ぬ
アバロン帰還前に外泊して城に戻らずシーフギルドへ。確認のため最寄りの男に話しかけてみると、
「ほ、ほぎー」………むう、
遅かりし!増殖しまくったアリどもを蹴散らして蹴散らして蹴散らしてクイーンを粉砕。つ、疲れた。
ここで初めて新市街の存在に気づく。


チカパ山を越えてイーリスを仲間にし忘れられた町へ。ちなみに詩人セットは先々代辺りで揃えてあった。
雪の遺跡で装備を調え、やることはやり尽くしたので子ムー捜索の
ついでに七英雄・ダンターグ撃破。ウロウロしてるのを無視
して子ムーを助けたら怒られた。


そして最終ダンジョンに挑戦。最後の七英雄・ノエルも一蹴してラスボス戦
そう、ハーレムパーティにしたのはラスボス第1段階のテンプテーションを回避するためだったのさ!(皇帝はソーモンの指輪
装備)…まあクイックタイム使うから関係ないけど

乱れ雪月花・真空斬り・イヅナ・無双三段・スカイドライブをぶち込み続けて無事勝利



やっぱりアリの逆襲イベントはトラウマだなあ。
七英雄もクジンシーが最初にちょっかいを出してこなければこんなことにはならんかったのになあ。
放っておけばワグナスとノエルとロックブーケは本懐を遂げられただろうに。


中盤でラピッドストリームクイックタイムが揃うまでがつらかった。
まあクイックタイムは反則だとして、先制攻撃でなぎ払いやらみね打ちやら足払いやらで厄介な敵を封じ込められるのは楽チン
すぎる。


やっぱり歴史を作っていくという醍醐味は素敵すぎる。イベントを堪能しようとすると結構一本調子になるけれど、時々はやりたく
なる傑作だの。
それと比べると今のスクエニの体たらくときたら…。

 

10月18日(月)

悪いことは重なる
本日公休なれどちょっと私服で出勤
5分っぽちのラジオ出演のために準備30分。明日のしょーもない会議のしょーもない資料作成に1時間半。


帰って久方ぶりに「ザナック」やってボコボコにされて歯がみし「ロマサガ2」のやり残しを片付けている内に爆睡していると、
店から
一人病気で早退した上に一人クレームの電話で一時間近く拘束されて大ピンチと電話が来たため着替えて出勤
やれやれだぜ。


「NECK」の感想うp。


夏のMAIJO祭り
今週は久方ぶりの読書感想週間とす!

○舞城王太郎「NECK」
つーわけで映画感想と連動
映画原作なのに初回買い逃したらずいぶん長期間手に入らなかった。やる気あんのか講談社。

”首”をテーマにした4つの短編を収録。ただし3作は脚本。うち舞台化された1作は絵コンテ付き。相変わらずマルチな才能を
お持ちで。つーか今日店で確認したらDVD入荷してた。見ねばザビ。


映画原作はあくまで”原案”だけあって映画よりもシンプル。映画版ではまるで別人だった冥王星Oも生みの親によるこの作品
ならば………
やっぱり別人だった

普通の人より首の骨が1つ多い女の子が主人公の、最初に載っている書き下ろし短編がすこぶる面白い。

○越前魔太郎「冥王星O ヴァイオリンのV」
つーわけで映画感想と連動
てっきり越前魔太郎=舞城王太郎で書いて書いて書きまくるのかと思ったら、
覆面作家集団という企画なのね
第1作目の作者は、生きたままヴァイオリンにされた少女彼女にまとわりつく蠢く内臓の塊………って、
乙一なのは確定的に
明らか
、というヤツだろコレ。
そして面白かったか、と言われれば、別に、という感想しか。


○越前魔太郎「冥王星O ウォーキングのW」
鼻息荒く最初に刊行された2冊を買った後、電撃文庫側の越前魔太郎はそっちで書いている作家の覆面、と知り、じゃあ誰も
知らねーよ、とテンション低く読了

オイラにとってラノベといえば角川スニーカーと富士見ファンタジア、という世代じゃけえ。
電撃で買ったのは「ブギーポップ」「キノ」「ガンパレ」各数冊、あとは
田中哲弥の全作品。とリンクを探していたら講談社
BOXから新刊出てるし!


閑話休題。つーわけで舞城でも乙一でも西尾維新でもないんならどーでもいーやと投げやりに読んだので内容あんま
覚えてねー。
時系列ずらしとかちゃんと読めば上手いと思うのだろうけど。


○越前魔太郎「冥王星O デッドドールのダブルD」
シリーズ最終巻は舞城王太郎がようやっと登場

そして
世界観をものの見事にぶち壊してしまった。グレイト!
関西弁をしゃべる胡散臭い”窓を作る男”とか、素敵すぎる。←の本名って映画版「NECK」の脚本家から取ってるよね?
最後の、
世界で最も美しいかもしれない愛の言葉のささやき方に感動。やっぱこの人はすげえ。

○舞城王太郎「獣の樹」
久方ぶりに舞城王太郎が講談社ノベルズミステリ畑に帰ってきた!

しかし
何度目だ獅見朋成雄
相変わらず
読者に謎を突きつけて読者が考える間もなく自分で高速で解答してしまうしかもありえねえ見立て、な手法は
健在でニヤニヤせざるを得ない。
ちゃんと終わらないのも相変わらずだけど。
 

10月19日(火)

揺れすぎ
現在アニメは
「学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD」を消化中。やっと半分。
超正統派ゾンビもの+オッパイという素晴らしい取り合わせ
どう足掻いても絶望しか待ってないと思うのだが、さて。


「ぼくのエリ 200歳の少女」の感想うp。
死人つながり



読書感想週間その2

○マックス・ブルックス「WORLD WAR Z」
ゾンビつながり

中国の奥地のダム湖で、水中で何かに噛まれた
男が死んで生き返り生者を襲い始めた
それが発端だった。

動く死者に噛まれた者は軽傷でも死に至り、動く死者として活動を開始する
噛まれたまま国外に逃亡した者たちにより
感染はたちどころに世界中に広がる
世界各国の首脳のほとんどは、死者が蘇り生者を襲うなどという与太話を信じず被害は拡大し、気づけば
人類は絶滅の危機に
瀕していた

しかし
手遅れの一歩手前で人類は踏みとどまり、統率力を持って生者を束ね、新たなコミュニティを築くことに成功する。
そして世界各地で
死者への逆襲が始まった

20年にも及ぶゾンビとの戦いの歴史を、関わって生き延びた世界中の人々へのインタビューという形で切り取った傑作
架空戦記


ゾンビはロメロ式のクラシックでスタンダードなスタイル。走ったり知能を持ったりはしないが、脳を破壊せねば活動を停止
せず、水中でも腐り果てることがない
。(なので
海中にもゾンビがウヨウヨ。)
噛まれたら一発アウトなので、なまじ足や体を吹き飛ばしてしまうと草むらなどで残った頭が生者の足にガブリといって感染など
非常に手に負えない


どう足掻いても絶望という状況を如何に人類が乗り越えたか、というのを世界中の戦線を支えた様々な立場の人々の視点
から断片的に捉える(=
彼らそれぞれが主人公というのが面白い。
ちなみに
日本代表は引きこもりニートだったけれど日本刀持って覚醒。だがそれがいい。

ブラッド・ピット主演で映画化だそうだが、2時間や3時間でこの面白さをまとめるなんて無理だと思う。連続TVドラマという
形式が1話完結でいけるし最適だと思う
のだがなんとかしてくれんか。


○宇月原晴明「安徳天皇漂海記」
死人つながり

鎌倉幕府3代将軍源実朝の従者だった男が語る幻想の物語。
実朝に平家の落ち武者が見せたのは、
8歳の幼さで壇ノ浦に沈んだ安徳天皇裏三種の神器の力で琥珀色の球体の中で
当時の幼さのまま眠っている姿
だった。
幼き安徳帝の魂を鎮めるために実朝は南方の海を目指そうとするが果たせず、ある悲壮な決意をする…。


神風により元の船団が博多湾に沈んだ後の話
マルコ・ポーロはジパングの老人から不思議な琥珀の玉に眠る幼帝の話を聞き、皇帝クビライの命を受け調査を進める。
安徳帝を乗せた船は中国大陸の南洋に沈んでいたが、
元に抗う南宋の幼き帝の前にその姿を現す。
心を通わせる二人の亡国の幼帝。しかし、元軍の最後の猛攻はすぐそこに迫っていた…。
そしてマルコは
安徳帝の数奇なる旅の果てを目にすることになる…。

なんというスケール!なんという奇想天外!今年一番小説を読む喜びに打ち震えた作品
歴史をある程度かじってないと取っつき悪いのが玉に瑕。
直木賞にノミネートされたけれど、万人向きではないよなあ。

 

10月20日(水)

あれはWiiリモコン
PS MOVE関連商品が大量に入荷し、これ本当に捌けるんだろうかと大いに不安になる

「宇宙ショーへようこそ」の感想うp。


読書感想週間その3
メフィスト賞受賞作の一言感想更新
追加したのは
第10回/中島望「Kの流儀」第27回/生垣真太郎「フレームアウト」第34回/岡崎隼人「少女は踊る暗い
腹の中踊る」
第35回/古野まほろ「天帝のはしたなき果実」の4作品。

特筆すべきは古野まほろ「天帝のはしたなき果実」か。
推理はロジックがしっかりした”本格”な作りなのだが、文体も世界観もラノベ。衒学的………いやいや、ラノベ。

”本格”だと思って読めば腹も立つだろうが、本格風ラノベだと思えば問題ない、と思う。
つーわけで
そのラノベ風味を愛す

世界大戦後に軍が解体されなかったパラレルワールドな現代日本の地方都市。七不思議なんかもあったりする由緒正しい
高校
吹奏楽部の個性的すぎる面々が事件に巻き込まれる一冬の物語。
世界観も暴走していれば(しかも終盤更にブーストしてしまう)文体も暴走していて
秋津透も裸足で逃げ出す無駄なルビを標準
搭載
で受け付けない人は10ページと保たず投げ出すこと請け合い。

だが、それがいい。

ところが二作目「天帝のつかわせる御矢」三作目「天帝の愛でたまう孤島」と読んでも、どうにもノれず。1作目のドキワク感が
薄れてしまっていて首を捻る。学園が舞台じゃないから?だんだん殺伐としていくからかなあ。


つーわけで人には勧められないけど好き

メフィスト賞現在44作中33作読了。キープしてあるのが3冊あり。
 

10月21日(木)

読書感想週間その4

○辻村美月「スロウハイツの神様」
あたかもトキワ荘の如く若手クリエイターたちが集まるスロウハイツ。そこに暮らす若者たちの出会いと別れ、挫折と栄光、決断
と躊躇、過去と未来、永遠と刹那の物語。


前半はキャラの紹介と掘り下げで何も起きないのだが、希望と野望にきらきら燃ゆる味のあるキャラたちが魅力的で、これはこれ
で心地よい。
後半になってようやっと物語とキャラたちが動き出し、
前半で丁寧にちりばめられた伏線が見事に回収されていくのが気持ち
いい
。何となくこうなんじゃないか、と思っていたピースがきっちりあるべき場所に収まるのがね。読後のほっこり感は太鼓判

いつものように他作品の登場人物とのリンクもあり、ニヤリ。あの娘がしっかり成長していて嬉しい。

○宮部みゆき「楽園」
やっぱり文章へ引っ張り込む力がものすげえなあ


○伊坂幸太郎「砂漠」
大学生たちのキャンパスライフのお話
、ということでいつもの伊坂作品とは少し違った印象
世の中を俯瞰している観のある大学生・北村は名字に”北”が入っているという理由で、ちょっと風変わりな熱弁系正義感の
西嶋
に誘われて鉄面皮の美女・東堂おとなしい超能力少女・南と雀卓を囲む。場所を提供した金持ちで合コン好きの鳥井
を加えた5人の
社会という名の砂漠に出る前の一度だけのマジカル季節(シーズン)な大学生活の、麻雀あり学祭あり通り魔
あり恋あり賭け事あり交通事故あり捨て犬ありクリスマスありテレキネシスありな物語。

お前サンボマスターだろ、な西嶋を筆頭に相も変わらず個性的で魅力的な面々。南かわいいよ南。
物語やどんでん返しや時系列トリックはそれに比べると弱いのだが、従来の作品と比べて
せーしゅんしていて好きすぎる

○伊坂幸太郎「フィッシュストーリー」
新潮社が売り時である映画化の時に文庫化しないという暴挙をしやがったので映画を観た後読了。
原作は非常にシンプルな短編で、これを長編映画に膨らませるのにはそれなりの苦労があったのだろうなあと思いを馳せる。
まあ映画がそんなに面白くなかったことの言い訳にはならんけどなあ。
他の短編は泥棒の黒澤が活躍。
妙なカップルが主人公の短編「ポテチ」がよかった。

○伊坂幸太郎「終末のフール」
あと1年ほどで小惑星が地球に衝突し終末を迎える世界
を舞台とした連作。
死を目前にして人は如何に生き抜くか、なんてテーマだったら誰だってグッとくるものを書けるじゃあありませんか。それを
稀代のストーリーテラーにやられてしまったら、もうねえ

願わくばこの本に出てくる素敵な人たちが最後まで幸せでいてほしい。
映画の「フィッシュストーリー」の原作にない膨らませ部分に明らかにこの作品のオマージュが入っているので、多部未華子に
救われたあの世界がこっちの世界と繋がっていたら嬉しいなあ
。その意味であの映画は評価したい。

 

10月22日(金)

読書感想週間その4
つーわけでここ半年くらい
第2次西村寿行ブーム到来中。
エロスとバイオレンス満載のハードボイルドものを得意とする作家で、かなりの多作。残念ながら故人。亡くなられた時にちょっと
だけ
何か書いていた気がする

第1次ブームは中学の頃………つーてもよく考えると2冊しか読んでないけど
そこから
20年ほどの時を経て、突然炎の如く第2次ブーム到来。

○西村寿行「滅びの笛」
300年に一度のクマザサの開花ラッシュ。その大量の実を食べて鼠が日本アルプスで異常繁殖するが、人間の手で天敵たちは狩猟
により激減し山は切り開かれており自然のバランスは崩れていた。それに激怒するかの如く、ついに鼠の群れは人里に現れ、作物
を、木々を、家畜を、
人間を食い尽くし始める
殺しても殺しても同胞の死骸を乗り越え進軍を続ける鼠群。装甲車はタイヤを囓られ血に滑り横転し、火炎放射器は燃料が切れ、
自衛隊にも打つ手はない
何かに憑かれたように鼠群は首都東京を目指すかのように東進を続け、その進路となった
山梨県は地獄と化す。さらに鼠群を媒介
とする
ペストの発病が確認され、山梨県は隔離され孤立してしまう
国の首脳陣が逃げ去る中、
有志たちが絶望的な反撃を試みるが…。

なんとまあ圧倒的なパニックアクション。殺しても殺しても群がり続け、目を抉り喉に食らいつき腹を食い破り内臓を食い散らかすその
恐ろしさときたらもう。
荒唐無稽さを感じさせない緻密なデータと畳みかける文章力、絶望的であっても前のめりで戦い続ける熱き漢たちの格好良さなどに
惹かれ一気に読み切ってしまう傑作。


20年ぶりくらいに西村作品を読んだが、あれれ?エロがほとんどないじゃん?と意外に思ったが、やっぱり後半用意してあって
なんとなく安心。


ラストの数少なくなった天敵たちが防衛戦を引いて待ち構えての殲滅戦は唐突なれどちょっと格好良かった。

○西村寿行「滅びの笛」
つーわけで↑の続編につきネタバレ以外の何者でもないので注意。

東京都侵入直前で群れが瓦解し天敵の総攻撃で壊滅した鼠群。
だが、ヤツらは滅びてはいなかった
しばしの時を経て再集結・再進軍を開始する鼠群。対策を練っていた政府だが、鼠群の数が予想以上のため後手後手に回る
ペストの影響で
隣県に見捨てられた東京都民は避難もままならず、パニックになった民衆により治安は悪化
多くの火種を抱えながらも
ついに都市部に侵入した鼠群との最終決戦を迎える政府だったが、決着は想定外の形で訪れた…。

前作以上にデータ重視でパニックアクションというよりはシミュレーションやポリティカルな要素が強まってしまった挙げ句、予想外の
方向に物語が突き進んで終わってしまうのは、前作が面白すぎただけに残念


エロシーンは増量されていて、やっぱこうだったよな、と納得
 




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