Ｍｏｎｓｔｅｒ Ａｌｌｏｃａｔｉｏｎ Ｃｅｎｔｅｒ Ｍｏｖｉｅ Ａｗａｒｄ Ｃｌｉｍａｘ ２００７
◆２００７年度モンスター配備センター映画大賞
０５位：「ストレンヂア 無皇刃譚」
ＢＯＮＥＳが放つ劇場用長編オリジナルセルアニメが今年観た７本のアニメの中では頂点に。（つーかワースト部門に３作も入ってるのだが。）
そう、セルアニメなのである。３ＤやＣＧなんのその、魂込めた手描きの線画が炸裂し、作り物の登場人物たちに命が宿るのである。
…褒めすぎだな。そこにアニメ屋の意地を見たし、時代に置いて行かれつつある一アニメファンとしては喝采を送らずにはいられないのである。
とはいえ、時代劇伝奇アクションなんてオイシイ題材なのにアクションもストーリーもやや不完全燃焼だったりして、こんな上位でいいのかしらん
と思わんではないのだが、燃えたし萌えた（ショタっ子に）のでまあいいや。
０４位：「それでもボクはやってない」
”よくわかる実録・本当は怖い日本の裁判制度”がよくわかった上に面白かったのでこの位置。とても面白いが、とても怖い。通勤が電車
じゃなくてよかったのでございます。
冤罪なのに信じてもらえない。それは当然で、冤罪だと訴えて全て無罪になるのならば裁判制度が崩壊してしまうわけで。被告も警察も検察も
弁護士も裁判官も被害者も、それぞれの正義に従っているだけなのに、真実にたどり着くことができない。人が人を裁くという行為の
難しさに唸らざるを得ない一本。国民裁判官制度なんてやっていいのかね。
０３位：「３００」
ちょうどＰＳ２の神ゲー「ゴッド・オブ・ウォー」に熱中していた頃にこの映画の予告編を見て、古代ギリシャ！半裸の狂戦士！蛮族！とテンション
上がりまくったのを思い出す。
本編は原作のアメコミをリスペクトしまくった”動くマンガ・実写風”といった感じで世間様的にはあまり評判がよろしくないようだが、マンガ
上等！！！最高じゃないですか！スパルタ無双万歳！漢に生まれたならこうありたいものでありまする。
血がたぎりまくる戦闘シーンとは対照的な後方のシーンが余計なのと、歴史をちょっとかじってないとわかりづらいのが難点。あと民主主義だ自由
だという言葉が鼻につくのはまずい。
０２位：「アポカリプト」
「３００」と同時期に公開された”初夏の残虐映画まつり”協賛作品（嘘）。前作「パッション」でそのドス黒い変態性を世界に広く知らしめた
メル・ギブソン監督作品。今回はその変態性と娯楽性が見事にフュージョンして、残虐だからハラハラドキドキでテンション上がる一大
傑作が誕生した。
正直歴史をかじってないと予言や最後のシーンの意味がわからんだろうし、中盤までがちょっと長いし、みんな土人ばかりで誰が誰だかよう
わからんという欠点はあるのだが、それを差し引いても中盤以降の大脱走がスリリングで素晴らしすぎる。民主主義だとか自由だとか戯言
ぬかさずひたすら肉体言語に徹したのがよい。
今年一番印象に残った作品。「今年面白かった映画は？」と聞かれる度にこの作品を挙げていたように思える。でも２位。
０１位：「プラネット・テラー
ｉｎ グラインドハウス」
栄えある第１位は………えー、これなのか？と自分で選んでおいて首を傾げまくり。
でも、観ている間は今年一番楽しかったんだからこれで間違いない。
ゾンビ、ガンファイト、カンフー、大爆発、カーチェイス、永遠の中学生魂をこれでもかと刺激するボンクラシチュエーションの連発で楽しめ
ないわけがない。突然脈絡もなく炸裂する主人公カップルの破天荒アクション。何故か滅法強い男と、片足マシンガンというバカカッチョエエ女
の勇姿。奇天烈な脇役。
「人生のある時点で、ムダな才能が全部役立つ時が来る」は今年最高の名言。
・各部門賞
・最下位〜６位
・総括