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▽日記インデックス



3月5日(土)

水曜の日記
今現在
絶賛入院中の身なのだが、実のところ、すでにいつでも退院できるのである。
じゃあ
何故まだ入院しているのかといえば、入院していないと毎日リハビリを受けられないからなのである。
つまり毎日の入院生活はリハビリのためだけにあるのである。


そんな大事なリハビリをサボッてまで病院を抜け出して映画館へ。
何をそんなに観たかったのかといえば、
劇場で、

「マチェーテ」観賞。(今年6本目/F3)

平日の昼下がりなんて上映時間なんで観客はオイラ一人だろうと思っていたら20人からの観客がいて驚いた駄目だこの町


本日の日記
劇場で、
「ヒアアフター」(今年7本目/F6)、「ツーリスト」(今年8本目/F4)観賞。

で、感想書く時間どこにあるのよ?

まずは「キックアス」の感想うp。
 

3月6日(日)

世界の歪み
現在は
籠城もし倒したのでPSPの「SDガンダム Gジェネレーション ワールド」をプレイ中。相変わらず長いタイトルだ。

ちなみに売れてないらしい(自業自得だろ)「アイマス2」この特典付き発売日にゲットしてあるが、未開封
せっかくだから
退院のご褒美に取っておこうかと。
「L4U」もまだ遊び倒してないし。主に真の髪型とかの問題で「2」やった後戻ってくるのもなんだから。
しかしやる前から
枕営業とかギスギスしすぎとかメールバグとかパートエディット不可とかよからぬ情報ばかり入ってきて萎える。

「劇場版 マクロスF 恋離飛翼〜サヨナラノツバサ〜」の感想うp。
 

3月12日(土)

ゆれる
2011年3月11日14時46分
その時間は15時からのリハビリを控えて病室の
ベッドに腰掛けてPSPの「Gジェネ ワールド」をやっておった
ちょうど
種死のムービーデモが始まった時に揺れが始まって、ムービーも揺れも終わらずにだんだん揺れの異常さに気づき始める。
それでも思ってたことは、
ムービー終わらないとセーブできねえじゃん、なんて暢気なことだった。あんたたちはー。

ムービーが終わって多少動揺しながらセーブをし終えても揺れは治まらないっつーか激しさを増すばかり
流石に
震度6強なんて体験したことないからねえ。
でもまあ
新しい病院の中だし家にいるよりは安全だし、それでも死ぬというならばそういう運命なんだろうと揺れに身を任せる。
ただ、自分の部屋が酷いことになってるであろうことを思うと気が気ではなかったが。


ちなみに同じ病室のすげえ臭いウンコをたれるじいさんは介助付きで風呂に入って風呂から上がったところで揺れに襲われ、
看護士さんが様子を見に外に行ってしまったので
しばらく全裸で放置されていたそうで。
あんな臭えウンコするから罰が当たったんだ

今日になって、敢えて電気も水も生きていて安全な病院を出て実家に外泊
だって部屋が心配で。居間に借り置きしているPCも机から落ちたというし。


道中、市内のTSU○AYA2店舗を見て回るが、想像以上の損害に絶句。病院の窓から見える世界は平和だったのに。
断水しているものの電気は生きている実家にたどり着き、恐る恐る自室のドアを開ける。


酷いのは覚悟していたが、まさか部屋に入れないほどだとは、はあ
本もCDも棚から飛び出して壊滅状態。飛び出した本が散乱して足の踏み場がなく、部屋に入れない
まあ部屋の掃除をしている途中だったから思い切った整理整頓ができてよかったと思うしか。
しかし左腕が、
”ちょっと非力で不器用な人”レベルまで回復していて助かった。右腕一本では本棚を起こすのにも苦労した
だろうて。
汗まみれ埃まみれになって部屋を片すも、
水が出ないから風呂に入れないのがつらい

つーわけでこれからベッドの上を片付けて寝るですぐう。
 

3月17日(木)

145日間
退院した
半ば追い出されるように
病院も断水している上に食料やら何やら足りなくなってきているので、
一人で歩ける入院患者には肩たたきして回っているのだ。
オイラは元々土曜日退院予定だったし、リハビリ目的で入院しているのにその再開の目処が立たないのではいる意味がないので
肩を叩かれる前に自発的に退院すると名乗り出たのだが。


退院はしたもののガソリン不足だわ放射能は舞ってるわで家に籠もってるしかない
つーわけで
「アイマス2」開始。

近所の井戸水で風呂にも入れたしメシもそれなりだし便所も共同じゃないし何より酷いいびきをかくジジイが隣のベッドにいないしで
ここ数日の病院暮らしよりは遙かにマシだ。
顔を洗うの3日ぶりだよ
 

3月19日(土)

閑中忙なし
水は出るようになったもののガソリンはまだ品薄だし店はやってないしで
引き続き絶賛引きこもり中
ゲームやってアニメ見るくらいしかやることがない。
………
震災前とやってること変わんないような気も
 

3月21日(月)

読書感想週間そのいち
今週は入院中に読んだ本の感想を書く週間とす!

・輪渡颯介「堀割で笑う女 浪人左門あやかし指南」QNK(急に入院が来たので)とりあえず車の中に置いてあったこの本を持って
 病院へ。
メフィスト賞受賞作
 江戸時代を舞台とし、剣の腕は立つものの怖い話はからきし駄目な若侍が遭遇した
幽霊絡みの怪事件を、彼の師匠の豪放な
 浪人
が解決するというお話。
 
最近のメフィスト賞作品は割とラノベ寄り、萌え寄りのものが多くて胃もたれ気味だったので、その辺皆無でいてなおかつ読み
 やすい
この本はなかなか好印象。

東野圭吾「探偵ガリレオ」、「予知夢」:差し入れ。入院前から読書の習慣がありすぎたので、いざ入院して読みたい本と言われると
 困ってしまいまして。そこで目を付けたのは未読でそこそこ評判がよく、なおかつ冊数も出ているこの作家という次第で。
 さらに入門編ということでドラマ化もされたこの作品
 
そこそこ面白かった。読み終えた直後にドラマの再放送が始まったのも嬉しい。柴咲コウ好きだし。

・リリー・フランキー「美女と野球」:差し入れ。この人は「東京タワー」のヒット以降ちやほやされていかすけない印象があった。
 ちんくしゃのくせに。(←僻み根性)「妖獣vs一寸法師」に主演してたくせに
 まあ差し入れられたし他に読む本はないしで消極的に読み始める。
 …
下品で面白かった。病室なんであまりでかい声で笑えないのがつらかった。

・リリー・フランキー「ボロボロになった人へ」:同じく差し入れ。↑のエッセイが面白かったので期待して読んだのだが…う〜ん。


「マチェーテ」の感想うp。
 

3月22日(火)

読書感想週間そのに
・北方謙三「楊令伝」全15巻QNK(急に入院が来たので)せっかくだからちょうど完結したこの大河小説を一気に読んでしまう。
 本来ならば文庫になるまで待ってたんだろうが。
 
前作「水滸伝」志半ばにして童貫大元帥に無残にも敗れ去った好漢たちの生き残りが再集結し、新世代も交えて新たな
 指導者・
楊令「替行天道」の旗の下童貫大元帥に戦いを挑む。そして男たちの夢は理想の国作りへと向かうのだが…。

 文庫待ちだと毎月1冊ずつしか出ないので、一気に15冊読み終えられるのが至福でもありもったいなくもあり。
 いやあ、
相も変わらず熱い!病床で動けないのがもどかしくなるくらいに。
 新キャラも皆光り輝いていたが、やはり
前作から生き延びたキャラたちの更なる生き様そして死に様には胸を打たれた。
 最後は皆殺しにするんかいという勢いだったが、結構生き残ったな。まさか
史進が生き残るとはなあ。
 幕切れはあっけなさすぎるけど、その後の梁山泊なんて蛇足になるもんな。


 1ヶ月くらい掛けて読み終えるつもりが1週間で読破してしまう

・東野圭吾「容疑者Xの献身」:こっから自分では病院を出られないので(歩けなかったもんな)人に頼んでブッコフで買ってきて
 もらってた時期。
 面白かったがガリレオシリーズなのに超常現象と関係ないのが瑕疵かのう。
 
松雪泰子に殺人を犯してまで守る価値を見いだせないので映画版は未見。

・東野圭吾「白夜行」人生の白夜を歩む2人の19年にも渡る物語を半日掛けて一気に読んだ。面白かった。
 ヒロインの名前が漢字こそ違うが
「ゆきほ」なのでどうにも憎めなかった
 堀北真希がどうこう以前に
ぜってぇ2時間かそこいらではこの作品を描ききれないので映画版は未見。

・東野圭吾「宿命」:幼少時より互いをライバル視していた2人の少年は長じて宿命的な再会を果たす…。
 ケレン味溢れる設定がオイラ的には大好物なんで楽しめた。でもケレン味があるのは設定であって、文章本体は薄味なのよね。

・東野圭吾「片思い」:大学時代のアメフト部の仲間との飲み会の帰り道、10年ぶりに再会したマネージャーの美月はなななんと…。
 ヒロインが
小柄で華奢で短髪の美月さんなんでこのゲームのキャラをイメージして読んでいた。つーか「2」の公式サイトが消えとる
 ずいぶんと社会派していてずっしりと重たかった
 大学時代の最後の試合にまつわるエピソードが各人の口から補完されるのが好き。


・東野圭吾「放課後」どう考えてもそんなところでオナニーするのが悪い

・東野圭吾「変身」、「分身」、「11文字の殺人」、「名探偵の掟」、「毒笑小説」、「パラレルワールド・ラブストーリー」:期待して
 読んだが、イマイチ。


・安部公房「砂の女」:差し入れ。いや、病室に閉じ込められている人間に読ませるもんじゃねえだろ、これ。
 

3月23日(水)

デスマーチ
このタイミングで
引っ越し
引っ越し会社もガソリンが唸っているわけではないだろうから、頼める時に頼んでおこうという判断
しかし
地震で全然準備ができていないっつーか地震後一度もアパートに足を踏み入れていないという鬼のような悪条件

いざアパートに踏み込んでみると…予想以上の惨状再び
ブラウン管29型テレビがテレビ台から落っこち同じくテレビ台から飛び出していたDVDレコーダーの上にドスンと二重
遭難
。本は撒き散らされ足の踏み場もない状況。

まあどのみち綺麗さっぱり片付けるんだからと黙々と作業して3人がかりで4時間以上掛けてどうにかこうにか完了
つ、つ、つ、疲れた
しかし2年前の引っ越しと比べてもやたら荷物が増えた気がする。ケーブル類が無闇に多かった。


ちょっと遅い昼飯に半年ぶりの「仁亭」へ。開いててよかった
半年ぶりの
焼きかつ大盛りサラダミント味の爪楊枝に舌鼓を打つ。ああ、娑婆に帰ってきたという感じがする

帰宅。これから大量の段ボールの中身を仕分けて部屋に収納するわけで。
俺たちの戦いはこれからだ!というヤツだなあ。


読書感想週間そのさん
・道尾秀介「片眼の猿」:三梨幸一郎は特殊な耳をもつ私立探偵。仲間も変人ばかり。そんな彼の前に特殊な眼をもつ女性が…。
 ここからは足も治り外泊可能になり自分で本を選べるようになった時期。
 今後の楽しみにと既刊を読み尽くさないでおいた道尾作品に食らいつく。
 
癖の強すぎるキャラばっかでちょっと苦手。まあ仲間の秘密の辺りでいつも通りあっと驚かされたけど。

・道尾秀介「ソロモンの犬」:大学生・秋内の目前で年少の友人が事故死した。だがその死にきなくささを感じ取った彼に危機が…。
 今時相手を「お宅」呼ばわりするヤツなんているんかい?まあ
秋内が死ぬ辺りでいつも通りあっと驚かされたけど。

・道尾秀介「ラットマン」:バンドマン・姫川の彼女が死んだ。その死には姫川の過去の心の傷が深く関わっていた…。
 今回読んだ3作の中ではこれが一番好き。いずれもそこそこ高水準だけど。
 
真相が二転三転するのがたまらない
 

3月24日(木)

ただじっと手を見る
片付けがまるで終わる気配を見せない。まあわかってたことではあるが。
不謹慎な例えだが、
震災で家を失って避難民が大量に押し寄せてきているのに避難所のスペースが全然足りないという感じ。


読書感想週間そのよん
・西尾維新「猫物語 黒」:本編のプリクエルなので登場させられるキャラが少ないとはいえ、火憐との絡み長っ!
 このシリーズは相変わらずバカで安心して読める

・マックス・ブルックス「WORLD WAR Z」入院中唯一の読み返し本やはり面白すぎる
 前回は仕事の休憩の時に日数を掛けて読んだので、最後に再登場する人たちがどんなエピソードの人だったかわからなくなって
 しまった所もあったので今回はそこに気をつけた。

 

3月25日(金)

マウンテンサイクル
片付けの甲斐あってようやっと自室にPCを持ってくるスペースを確保できた。

どうやっても荷物が部屋の余剰スペース分より多いので今回は徹底的に聖域なき片付けを実施。いろいろ過去の遺物を捨てる
その甲斐あって
どこにいったかわからなかった同人誌が発掘される
富士原昌幸の「スーパーロボット大戦雷 完結編」長谷川裕一の「長谷川裕一ひとりスーパーロボット大戦 大外伝」の3巻
めでたいのだが、
何故か後者は2冊出てきて首を捻る。


読書感想週間そのご
・米澤穂信「春季限定いちごタルト事件」:中学時代の反省から小市民たろうとする小鳩くんと小山内さんだが、その道は険しく…。
 道尾秀介同様既刊をストックしておいた作家さん
 「氷菓」と同じ
日常のささやかな謎解きもので、決して人が死んだりしないほのぼの路線。
 小市民になりたくてもついついはみだしてしまう二人が微笑ましい。


・米澤穂信「夏季限定トロピカルパフェ事件」:突然姿を消した小山内さんを探して小鳩くんは炎天下の中かけずり回るが…。
 事件が徐々に小市民たりえないレベルにエスカレート。そして
意想外にほろ苦いラスト。しかし堂島はいいヤツだ。

・米澤穂信「秋季限定栗きんとん事件」上・下:コンビを解消した小鳩くんと小山内さんはそれぞれ新しいパートナーを得るが…。
 
事件は更にエスカレート。しかし堂島の成長ぶりはめざましい。
 冬季が楽しみだの。

 

3月26日(土)

本日のマウンテンサイクル
「クトゥルフの呼び声」のルールブックやらコンパニオンやらを片付けていたら不意に
「トランスフォーマー コンボイの謎」
「時空の旅人」が立て続けに出てきてSANチェックをしたくなった


読書感想週間そのろく
・米澤穂信「犬はどこだ」:犬探し専門の探偵を開業した紺屋だが、最初の依頼は人捜しだった。結局引き受けてはみたが…。
 教訓:
会社の中でのホウレンソウは大事だね。なかなかに面白かった。シリーズ化希望。

・米澤穂信「ボトルネック」:大切な人を自殺で失ったリョウは現場の東尋坊で彼の存在しなかったパラレルワールドに迷い込む…。
 
苦い

・米澤穂信「さよなら妖精」:異国から来た少女・マーヤと出会った守屋と太刀洗。彼らは親交を深めるが、やがて別れが…。
 日常の謎系。と見せかけて
最後には大きなうねりが。これまたほろ苦いけど忘れがたい作品
 

3月27日(日)

VHSデッキを動かすなんて何年ぶりだろう
今日も今日とて
部屋の片付けしかすることがない
大まかには片付いた(そして
まだまだ段ボールがあるのに本棚が満杯)ので、昔買ったアダルトビデオをHDDに移して不要な
シーンを編集でカットして実用的にし、ビデオ自体は捨てる
という不毛な作業にいそしむ。
押し入れの奥にあったビデオも全部取り出すが、
埃がすごい日本人が普通に生活していて1年で摂取する埃の量を1時間で
浴びた感じ
だ。
高校の頃に買った箸にも棒にもかからないビデオも出てきて苦笑するよりなく。
看板に偽りありまくりだったあの頃と比べると今はずいぶん恵まれてるよなあ。


読書感想週間そのなな
・宮部みゆき「ステップファーザー・ステップ」、「東京殺人暮色」、「寂しい狩人」:宮部みゆきは大作はあらかた読んでいたので
 初期作品がメイン。
 宮部みゆきの書く少年は
ちょっと賢しげでお上品な所がちょっと鼻につく。賢しいだけの子どもが何を言う。
 だが、それがいい。賢くて悪いか!


・宮部みゆき「スナーク狩り」:ショットガンで元婚約者を狙う女、妻子の仇を討つためその銃を狙う男、運命が交錯する夜…。
 宮部作品はどっちかと言えばハッピーエンドが多いように思っていたので
ビターエンドが殊の外染みる

・宮部みゆき「長い長い殺人」:刑事の、被害者の、目撃者の財布たちが語る殺人事件の顛末とは…。
 
財布が語り手というのは面白い。内容もなかなか。大長編だと面白いけど疲れるし、短編だと物足りないしで、これぐらいが適量か。

宮部みゆき「とり残されて」この表紙はねーわ。ハヤカワで新装された大久保町三部作と同じくらいない。

・宮部みゆき「返事はいらない」、「地下街の雨」、「人質カノン」:短編集。印象薄し
 

3月28日(月)

震災の爪痕
買い物をしに外出。退院してからの10日間で外出したのは引っ越しの時に続いてようやく二度目という引きこもりライフ。
電気屋とホームセンターを回ったが、
どの店も酷い有様改めて地震の凄まじさを痛感

室内アンテナを買ったのでアンテナ線のない自室でも地デジが見れるようになり引きこもりライフ更に充実
が、編集したアダルトビデオがHDDに溜まってきたのでDVDに焼こうとしたら、
DVDデッキが動かないことが判明。
地震でブラウン管TVの下敷きになった上にその状態で2週間近く放置プレイだったもんなあ。壊れてない方がおかしいか。
改めて地震の凄まじさを痛感
更に
プリンタの黒インクが出なくなる。これも地震のせいかと思いきや単にクリーニングしてなかっただけだった。


読書感想週間そのはち
・佐藤賢一「傭兵ピエール」:百年戦争末期、フランスに聖女・ジャンヌが現れた。傭兵隊長・ピエールは彼女と運命的に出会い…。
 西洋歴史小説には馴染みが薄いのだが、これはすげえ面白かった
人間くさいナイスガイどもと美少女が繰り広げる一大冒険
 活劇


・佐藤賢一「王妃の離婚」:国王ルイ12世から離婚裁判を突きつけられた王妃を救うべく弁護士・フランソワが立ち上がる…。
 やはり中世フランスを舞台にした作品。「傭兵ピエール」の野郎どもと比べると
皆屈折しているが、痛快なストーリーは健在
 裁判シーンは思ったよりもあっけないが、それは元々茶番劇だったからなのだね。


・天祢涼「キョウカンカク」:人の感情を色として感じることができる共感覚者・音宮美夜が出会う事件とは…。
 うーん。半端。


・古野まほろ「探偵小説のためのエチュード『水剋火』」:四国・実予に都落ちしてきた女子高生・あかねは少女陰陽師と出会う…。
 うーん。相変わらず。

 

3月29日(火)

読書感想週間そのきゅう
・西村寿行「晩秋の陽の炎ゆ」:掟破りの男色集団に一族を皆殺しにされた槐帰雲は愛犬・響と共に仇討ちの旅に出るが…。
 西村作品には珍しく(だよね?)
ホモの集団が登場する異色作。西村作品の男どもは女と見れば輪姦する連中しかいないと
 思ってた。
 主人公は
美少女・槐帰雲(えんじゅ・かえりぐも)たん主人公だし清廉な美少女だしで犯られないかな、と思ったが、西村作品で
 そんな優遇措置はありませんでした
ですよねー。西村作品の女性にしては若いし清廉なので萌えるのであります。

・西村寿行「荒涼山河風ありて」:土石流で妻子を失った河北は、それが人為的に起こされたことを知り復讐に立ち上がるが…。
 家族を奪った巨大権力に、敵わぬと知りつつも身一つで立ち向かう二人の男。熱いシチュエーションである。
 人為的に地震まで発生させてしまう国家権力が敵なもんで、主人公も奮闘むなしく中盤に捕まってしまうのだが、
何故か敵が
 女王様を使ってSM拷問してきて
その隙を突いて主人公は脱走して以後攻勢に転じるという、文章で書くとトホホな展開
 よく考えるとこの本は入院前に読んだんだけど、まあいいや。


・西村寿行「わが魂、久遠の闇に」:飛行機事故に遭った妻子が生き残りに食われたことを知った出雲は復讐を決意する。
 「荒涼山河風ありて」と同時期に書かれた本とのこと。こちらも巨大権力に妻子を奪われた
(食われた!)主人公が蟷螂の斧を
 振りかざす復讐劇
中盤捕まるけどSM拷問を受ける内に隙ができて逃げるのも一緒

・西村寿行「去りなんざいざ狂人の国を」:下関トンネルで毒ガスによる無差別テロが発生。犯人は政府に法外な要求を…。
 血も涙もない無差別テロを次々行う謎の犯人グループ。わずかな手がかりから警察は
犯人がSM好きだと突き止め、SMクラブ
 に捜査員を送り込む
………そんなのばっかりだ!
 しかしこうして並べるとカッチョエエタイトルばかりだの。
 ラストがあっさりした作品が多いのも特徴。


・西村寿行「魔笛が聴こえる」:古くからの住民と新しい住民が不仲だった小さな町は一人の子どもの死を境に崩壊していく。
 互いに疑心暗鬼になり凄惨な殺し合いに発展していく様が壮絶。


・西村寿行「癌病船」:末期癌患者たちを乗せ世界の海を巡る巨大船。その前途には幾多の苦難が待つ…。
 男根様だお尻様だとSMチックな話ばかり書いてるかと思えばこういう
人間の尊厳を描く壮大なヒューマンアドベンチャーも書いて
 しまうんだから
やっぱこの人は凄い心が震えた。全集出してくれたら買うのに。
 

3月30日(水)

読書感想週間そのじゅう
・池上永一「風車祭(カジマヤー)」:石垣島の少年・武志は盲目の美少女幽霊・ピシャーマと出会うが、それは滅びの前触れだった…。
 池上作品を読むのは
「シャングリ・ラ」に続いて2作目。
 いきなり沖縄の方言ばかりでくじけそうになるが、
相変わらず暴走しまくっている破天荒なキャラが楽しすぎてすぐに苦でなくなる。
 つーか
全然作者が手綱を締める気配がないこの暴走ぶりはやはりすげえ。
 マブイ(魂。ペルゼイン・リヒカイトの必殺技にマブイエグリってあったね。)を落としたせいで200年以上さまよっていた美少女幽霊・
 ピシャーマを見つけ一目惚れしてしまった健康優良高校生・武志。果たして彼の叶わぬ恋は実るのか。一方、ピシャーマはニライ神から
 島の滅亡を告げられる。というストーリーを尻目に
大暴走するのが96歳の超老害ババア・フジ。憎たらしいのだがどこか憎みきれない。
 更に
6本足の豚の妖怪・ギーギーも強烈。なんと武志をたらし込んで子どもまで作っちまうんだから破天荒にも程がある!でも
 愛する武志のために全力を使い果たし消滅してしまうその最期には
不覚にもボロボロ泣いてしまった
 なんとも
インパクトの強い、忘れがたい作品。つーかこれ直木賞の候補になったってどーゆーことよ?

池上永一「夏化粧」:産婆に呪いを掛けられた我が子を救うため津奈美は陰の世界に入り込むが、そこにはライバルがいた…。
 同じく石垣島が舞台。
安心の破天荒ぶりが快感
 
登場人物全員が愛すべきキャラ立ちをしているだけに、めでたしめでたしとは言えないラストが悲しい

池上永一「テンペスト」全4巻:幕末、琉球王国。美少女・真鶴は父のため男装し宦官と偽り科挙に通って宮廷に仕官するが…。
 沖縄本島が舞台。時代も幕末。
 
男装の美少女、その素性がばれたら死罪という萌える設定の主人公。まあ例によって例の如くパワフルなのだが、今作ではかなり
 制御されていて不満
。まあ一部のキャラは好き放題やってるが。真美奈かわいいよ真美奈
 真鶴の
ジェットコースターにも程がある起伏の激しい人生を描くが、これも微妙なエンディングなのよねえ。朝薫兄さんかわいそう。
 舞台版のキャストが
ヤスケンで噴いた。

これで読んだ本は全部のはず。


何か忘れてると思ったら
映画の感想書くの忘れてた。
つーわけで、
「ヒアアフター」の感想うp。
 




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