1 標準体重を保つ
2 プリン体の多い食品は避ける
3 お酒は控えめに
4 水分を多くとる
5 適度な運動をする
6 医師の指示通りに薬の服用を続ける
7 定期的に尿酸値を測定してもらう |
アルコール
ビールなら中ビン1本、日本酒なら1合、ウイスキーならダブル1杯、焼酎ならコップ1/2杯、ワインならワイングラス1.5杯、ブランデーならダブル1杯までにとどめましょう。サウナのあとのビールは、通風を促進しているようなものなので、尿酸値の高いひとは絶対に避けましょう。
食 事
肉、魚、魚介類の卵や内臓を使った料理などは、プリン体を多く含む食品なのでとりすぎないように。
肥満を解消するために、野菜や海藻類を多くとって、バランスのとれた食生活を心がけましょう。
日常生活
過度の緊張やイライラは通風ほっさの引き金になることがあるので、ストレスをためないこと。
水分を十分にとりましょう。
酸性食品とアルカリ性食品
酸性食品 |
肉類
穀類
その他 |
牛肉、豚肉、鶏肉、魚介類
パン、そば粉
卵黄、チーズ、アスパラガス、みそ、清酒 |
アルカリ性食品 |
野菜
果物
海草
その他 |
大根、キャベツ、にんじん、さつまいも
バナナ、いちご、りんご、かき
昆布、わかめ
日本茶、コーヒー、牛乳、大豆、とうふ、しいたけ |
尿酸は尿に溶けた状態で排泄されますが、尿が酸性だと非常に溶けにくくなるという性質を持っています。
そのために次のような尿路管理が必要となります。
●水分を多くとって尿の量をふやす
健常なひとの尿量は1日1〜1.5リットルぐらいですが、高尿酸血症や通風のひとは尿量を1日2リットルぐらいにするとよいといわれています。重度の腎障害や心臓病などで水分の摂取量を制限されているひと以外は、お茶を飲んだり、多めの水で薬を飲むなど工夫しましょう。
●尿をアルカリ化する
尿酸は、中性〜アルカリ性の尿には溶けやすい性質を持っています。尿が酸性のひとは、尿をアルカリ化する薬があるので、アルカリ性に近い状態にしましょう。
また、野菜、海草、牛乳などのアルカリ性食品を食べるように心がけましょう。
通風発作の治療・・・@まず冷やすこと、歩き回らないこと、禁酒すること
A患部をひっぱったり、マッサージしないこと
B治療薬としては、発作の予兆時にはコルヒチン、関節が腫れて
痛めば消炎鎮痛薬が適切です。
尿酸値を下げる治療・・・食事の調節やアルコール制限などをしても血清尿酸値が高い
ひとは薬物療法を行います。
血清尿酸値を下げる治療は、通風発作の痛みをとるだけの対
症療法に対し、高尿酸血症、通風そのものを改善する根本療
法となります。
薬によって血清尿酸値は正常に戻ります。しかし、高尿酸血症そのものは非常に治
りにくい病気なので、薬を飲むのをやめると、だいたい2週間くらいでもとの高尿酸血
症の状態に戻ってしまいます。ですから薬を飲み続けることが大切です。
尿酸値を下げる薬を飲み始めてから発作が起こることもあります
通風発作が再発するのは、関節などにたまっていた尿酸が溶けてなくなる途中だからです。治療を始めて
半年間は発作が起こることもあります。このような場合は尿酸値を下げる薬を飲みながら、痛みをおさえる
消炎鎮痛薬をあわせて飲みます。尿酸値を下げる薬の服用を中断すると発作がひどくなる可能性があるので
注意しましょう。
血清尿酸値が高いひとは、そうでないひとに比べて
高脂血症の割合が高く、血液中のコレステロールや中性脂肪が多いことがわかっています。また、
高血圧症、脳血管障害、虚血性心疾患との合併が多いこともわかっています。
高尿酸血症や通風だから、これらの病気になるというわけではありませんが、かかりやすい体質といえるので、注意が必要です。
肥満を避けるためにも、適度な運動は必要です。水泳、ジョギング、散歩、サイクリングなどの有酸素運動は肥満防止の面からも必要です。
しかし、激しい運動は逆に血清尿酸値を上げるので避けましょう。
また、運動により汗をかいてそのままにしておくと、血清が濃くなって血清尿酸値が上がったり、尿が濃くなって尿酸が溶けにくくなったりするので、汗をかいたら水分をたっぷりとるようにしましょう。
アルコールはどんな種類でも飲みすぎると確実に
血清尿酸値を上げます。これは、アルコールが尿酸の産生を高めたり尿酸の排泄を抑制するために起こります。また、お酒の中に含まれるプリン体が原因になることもあります。なるべくお酒を飲まない日を設けるようにしましょう。
分 類 |
商 品 名 |
プリン体の量
(単位 mg/100g) |
プリン体が極端に多い食品 |
煮干し
かつお節
干ししいたけ
豚肝
牛肝 |
339.6
212.5
186.1
128.2
101.8 |
プリン体の多い食品 |
牛肉ヒレ
豚ロース
鶏ささみ
カツオ
クルマエビ
マアジ
サンマ
マグロ
マダコ
大豆 |
42.3
39.9
67.1
90.3
85.8
72.4
68.0
67.2
57.2
84.0 |
プリン体の比較的少ない食品 |
カリフラワー
ほうれん草
焼き板かまぼこ
精白米
カズノコ
ウインナーソーセージ
えのきたけ |
28.0
26.6
12.2
12.6
10.5
19.7
24.5 |
プリン体をほとんど含まない 食 品 |
鶏卵
プロセスチーズ
薄力小麦粉
スジコ |
±
2.8
7.7
7.3 |
@総カロリーを制限する。
Aプリン体の多い食品は避ける
Bアルカリ性食品を多くとる
日ごろからカロリーのとりすぎに注意し、肥満を避け、体重を標準体重にコントロールすることが重要!
また、プリン体を大量に含むものをたくさん食べることもさけましょう。 標準体重を保つことを心がけましょう。
B M I 指数=体重(kg)÷身長2(m)
指数は22が理想体重、25以上は肥満
通風にかかるのは、ほとんどが
男性です。比較的几帳面で
行動的なひと、仕事をバリバリやるひと、アルコー
ルをたくさん飲むひと、
肉食を好むひとに多いといわれています。
20歳代から50歳代に起こりやすく、女性や子供には少ない病気です。
通風になりやすいかどうかは、多少遺伝的要因が関係しています。また、最近は
食生活の欧米化、
アルコール
摂取量の増加、体型の肥満化、ストレスの増加など環境要因の変化によって、患者さんの若年化が進んでいます。
体の中では、毎日ほぼ一定量の尿酸がつくられ、ほぼ同量が主に腎臓から尿中へ排泄されています。しかし、
尿酸がつくられすぎたり排泄されにくくなったりして、この産生と排泄とのバランスが崩れると、体内に尿酸の量が
増えすぎて高尿酸血症になります。
バランスが崩れる原因ははっきりとはわかっていませんが、生まれつきの体質である場合がほとんどで、その他に
肥満、飲みすぎ、食べすぎ、ストレスなどの要因が関係していると考えられています。
血液中の
尿酸が正常の範囲を超えて
多い状態を
高尿酸血症といいます。高尿酸血症そのものは、なんの症状もありませんが、放っておくと尿酸が間接や腎臓などで結晶のかたまりとなって通風や腎障害を引き起こします。
検診で血液中の尿酸値が
7mg/d lを超えていた人は要注意!尿酸が結晶化しはじめるのは
7〜8mg/d lだからです。
尿酸は体の細胞の新陳代謝やエネルギーの消費によってできる老廃物です。
尿酸のもとは、
プリン体という物質で、細胞や食べものなどに含まれています。
私たちの体内では毎日プリン体から尿がつくられ、
腎臓から尿に溶けて
排泄されています。
通風は、尿酸の結晶が
間接に沈着して起こる病気です。
通風の発作は、間接が赤く腫れあがり激しい痛みを伴うのが特徴です。
ある日突然起こり、放っておくと1〜2週間くらいで治まります。しかし、そのままにしていると数年のうちに必ず再発し、だんだん慢性化していきます。
戻る