◆天空から矢が飛来する! 節分。巷では恵方巻きとやらを食するらしいのだが、それっていつくらいから流行りだしたっけ? こっちの地方だとたぶんここ数年だったような気が…。 商品売り込みのチャンスとばかりにコンビニやスーパーが宣伝してこうなったわけだが、バレンタインデーとかもこんな感じで広まったのか ねえ。
迷宮探索はついに地下20階に到達。って、一昨日の日記を見ると、二日前は10階までしか下りてなかったのか。どんだけやってんのよ オイラ? ワープ地獄でメモが足りなくなったり、流砂地獄を表記する術がなかったり、マッピング機能はなにげに痒いところに手が届かない。
◆替天行道 さてようやっと「水滸伝」の話。
「水滸伝」を読むきっかけは、光栄(当時)の「三國志」シリーズにハマッてそこからスピンアウトして、ではなく、「ジャイアントロボ 地球が静止 する日」に登場する奇人変人エキスパートたちの元ネタが知りたくて、でもなく、たぶん吉岡平の「妖世紀水滸伝」から。
当時、「宇宙一の無責任男」シリーズにどっぷりハマッて(大学合格はタイラーの無責任スピリッツの賜物だと思ってる。)、その他の 吉岡作品を読み漁り始めて「妖世紀水滸伝」に行き当たり、そこから転じて元ネタの「水滸伝」に興味を持ったのだったなあ。(遠い目)
いきなり原典には行かず、図書館で吉川英治版を借りて読んだのだが、省略されてたり(「帰り道に○○が仲間になった」と一文だけ あって、それ以降も一度も登場しない好漢がいるとか。)、文体に首を傾げたり(関勝の一人称が「僕」だったりするのがなんか おかしくて)、結局原典へ。 本屋で講談社文庫版8冊を一気買いするも、レジのパートのねーちゃんが態度最悪で、カバー掛けるかも聞かず袋に入れようとするんで カバー付けろと言ったらただ袋の中にカバーをまとめて入れるだけという巫山戯っぷり。しかも家で自分で付けようとしたら1枚足りない でやんの。 もう十年以上前の出来事なれど、今思い出しても腹が立つ。 反面教師で自分がレジ打つ時には、必ずカバーお掛けしますか?は聞いちょります。山田悠介センセイの商品を買う人には聞かない けれど。だって本じゃないでしょ、あんなの。
閑話休題。原典だが、直訳なのでこれまたどうにも退屈。訳者の駒田信二先生、水滸伝に関する論文はあんなに面白かったのに。 人がたくさん出てくる話が好きで、かつそれを無駄に覚えるのが好きなので、一時期は108人全員漢字で書けるところまで行き着いて しまった「水滸伝」なのだが、話自体は(元々の宋江と36人の盗賊の話を108人にまで水増ししたために)ダルダルだし尻窄まりだし個性の ない下っ端多いしで、「三国志」ほどは愛せなかったわけで。
そこに北方謙三版「水滸伝」である。原典とは展開が違うという噂は聞いていたので文庫版を買ってみたのだが、 何この熱さ? しかもジリジリと体の奥底から焦がしていくような熱さである。 出てくる108人の好漢たちが皆これまた”漢(おとこ)”なのである。原典ではまるで活躍もしなかった雑魚キャラである白勝や朱貴や 宋万や杜遷や宋清たちも立派な漢として描かれていて感涙ものなのである。 まだ見ぬ好漢たちはどのような役割でどのような描かれ方をするのか、そしてどのような生き様を見せてくれるのか、毎月新刊が出るのが もどかしい今日この頃なのである。 あ、ハードカバー買えばいいじゃんというツッコミはなしの方向で。
「天命の誓い」とか「水滸演舞」とか「幻想水滸伝」とかの話はまた次の段で。 |