7月28日(土) 早起き、苗場へ。フジロックフェス観戦、話しの流れで。 そうこうしてるうちに到着。空は広い、会場が広い、やたらと空気がきれいで山・緑・川・・ときたもんだから空はあまりに自由で制御装置などはとっくに役立たずとなったようで何処へゆくやら。。。 でかいゲートをくぐりこの広大な自然とロックスピリッツのミクスチャー、象徴、フジロック会場へ突入する。トイレはたくさんある。これなら安心って思うのは早過ぎだった、、。アーチストグッズの販売が大々的に行われているテントの向こうには観戦客人のテントが遠くから見た住宅密集地みたいに鮮やかな色彩が木の緑と土の茶の2色に割り込んでいた(それはなかなか微笑まし く思えた)。 またしばらく行くと出店レストランが処狭しとひしめき合うエリア、そこを横切りながら〜さて、ボクが食べられる菜食を出す店はあるだろうか、、、〜と思いを横切らせてディーバッグの底にしまってきたミックスナッツの缶を右手で確認した。 ゴミ、燃える・燃えない・リサイクル・としっかり分別されている。正しい。こうでなくてはならない。 家でしっかり、もしかしたらあきれられるぐらい分別してたりするが、外ではがっかりさせられることがままにしてある。ロックは音楽はその現場はこうであるべきだ。これがロックだ。 さて、一番でかいステージであるグリーン・ステージではジュノ・リアクターというトライバル・テクノ系のユニットのライブが始まっていた。しばらく眺めた。アフリカンドラムとテクノのミクスチャー。以前テレビで録画してみたときは一度見てすぐ消してしまったが、こうして生で聴くといいもんだ。 さて、以前は来日した際に見に行ったHot House FlowersをBGMにしながら会場移動してしまう。いろんな会場へ行ってみることにする。 2番目に広いホワイト・ステージを横切る。途中トイレめちゃ混み。並ぶこと、20分くらいかな。屋台がひしめきサウンドシステム(野外DISCO)や食事のお客で賑わうアバロン・フィールドというエリア(あとで知り署名したがここにはアムネスティーや動物実験反対の団体主催の良心のブースもある)を越えてフィールド・ヘブンという場所へ。 とにかくどこへ行っても音楽があって音楽ファンがいて店もあってゴミはしっかり分けられている。そして助け合うムードというか'60s的言い方かもしれないがLOVEとPEACE、少なくともそれに近いものを感じることが出来ている。決してありがちな名前だけのものではなく根付いてる、、根付かせようと多くの人がそこへ向かっているってカンジのエネルギー。とっても美しいフェスティバルだ。このまま無事に発展していくといいなと思う。いつかボクも出演したい。 昨日はここフィールドオブヘブンで今大阪で活動している三沢君のラブクライも出てたようだ。いま、ソウルフラワーユニオンがライブ中。ギターにexヒートウェイヴのVo山口洋というTOYOが喜ぶメンツ。生は初めて聴く。民謡ロックかな。前に映像で見たときよりイイカンジでアコーディオンがいい味だった。 踊る人々も楽しそう。 さて、ライブとライブの間にも会場お後方左右でミニライブ。ひとつは小さなテントに機材、ほとんど生音っていうような規模でジャムセッション。もうひとつは、12年ぐらい前よく行っていたレコード屋で当時メチャメチャ目立つ店員であったシアターブルックのVo&G。サンプラーを使いひとりエレキギタートランステクノっていうような演奏。ふふふ。オレもサンプラーでループすんだぜ、、。ひとり笑み。 ここフィールドオブヘブンでは店もたくさんある。まず普段よく食する天然酵母のルバンというパン屋さんも出ていてマスターの甲田氏としばし会話。同じテントで売るもうひとつの店は行ったことないけど代々木上原の自然食レストラン。隣りはしぼり染めやインド綿なんかのアジア衣料の店。その隣りは無農薬ビールなどなど。 ぶらりしてるうちにパティ・スミス見逃す。パティ・スミスは新しいアルバム以外は持っていて特に初期や『People have the power』なんかは大好きだったし来日公演も素晴らしかったが結局移動せず。 ROVOの演奏が始まる。今のボクの気分にハマる。スペーシー、プログレッシブ、フューチャーロックンロー。ボアダムスや羅針盤もやってるライブハウスBEARSもやってる山本さんのギター、ツインドラム、旧橋くんや富樫さんともやった勝井さんというバイオリニストそれにDJかな?人力テクノとも言えるかっこいい音楽。はじめは途中で移動も考えていたのに結局最後までROVOのライブを見た。サイコーであった。 そこにも最高の音楽が宇宙と戯れていた。ホワイトステージのMOGWAI(モグワイ)。たしかイギリスの3人組だったはず。音は何度か耳にしていてけっこう気に入ってはいたが、ここまでいいとは思ってなかった。ごう音でかつ美しく繊細なノイズギターの波間からキラキラと光のようなメロディがこぼれる。 変拍子多用、不思議なリズムをこんなにもポピュラーに激しく聴かせる。録音よりも数倍すごいのはライブバンドだなあ。でもアルバムをちゃんと聴いたわけでもない。一度ちゃんと聴いてみたい。 さて、フィールドオブヘブンへ戻る。渋さ知らずオーケストラだ。以外に渋い曲、ブラスJAZZFUNKロック?かな。演歌もあり。きっと今回のフジロックでエンターティンメントNO.1であろうっていう笑いとカッコイイの嵐。巨大な光り素材のドラゴンが客席を這う。しかし首がとれてしまう。「日本のソウルミュージックを忘れるな!みんな洋楽カブレスンナアア!!」のメッセージが強列。それ以上にステージの演奏とダンサー数名ふくむホーンセクション集団カッコイイ。すげー、やるう。 移動。 ちなみにとっくに陽は暮れている。ROVOで沈んでモグワイから夜だったな。移動途中アレック・エンパイアのステージをちょっと見る。やはりかっこいい。恐い顔で真剣にパフォーマンス。なんでこんなにってぐらいの歪み。あらゆる出音にディストーションってぐらい。さすがアタリ・ティーン・エイジ・ライオットの顔。アタリの劇うるさいノイズビート、『REVOLUTION』は最高だった。前に日記でも書いたことある。 でも、また移動。食事→ニールヤングのコースだ。昨夜は音楽劇から帰っていろいろやることもあって早朝の出発だったので1時間ちょいしか睡眠とれなかったが妙に冴えている。インドカレー。オレも好きよのう。ベジタブル。うまうまい。すぐ隣りにあるレッドマーキーのステージからエコー&バニーメンの生バニをBGMにめし。なんて贅沢。 さて、連れと離れてひとりブラリのナラ。男女4人組のグループのテーブルのひとつ開いてる席に座らせてもらいインドの味を食らう。豆カレー。「ベジタリアンOKヨウ!!」とインド人シェフと500円で取引きしたマイ・ディナー。サモサも。 グリーンステージ。すでに前へ押し寄せる客の後ろセンター、ミキサー卓よりちょい前。ヤング爺さんを待つ。どんどん人は増える。後ろを目をやれば果てしなく続く人の畑っていう有り様でなんかすごいことになっている。同じ時間のニューオーダーにも人は多く集まってるだろうから、、いったいどれだけの音楽マニアが集結してるのか。一目でヤング爺さん目当てって趣のあまりヤングじゃない人たち、グランジ以降であろうヤング、さらによくわかんないけど見てみようってカンジのそれぞれが携帯で誰かと話してるオレの前のヤング・ボーイ&ガー。
さて、白状すると始めのほうはノレなかった。新しめのルバムは買ってないのもあって馴染みのない曲が続きやけに冷静。 (う〜ん、、オレの気もちもニール・ヤングから離れたんかなああ、、、)などという思いの芽が出てきそういなったところへいきなりパンチをくらったようなカンジ。 うおおおおおっ!!どよめきが会場にこだま。「Hey Hey , My My」のイントロだ。 19の頃青森のブルーズマンのマルボンから借りたままになっていたカセットで繰り返し聴いたA面LIVE RUSTでB面RUST NEVER SLEEP。その中でも僕のベスト5の曲。セックスピストルズへのアンサー、その後歌詞がニルヴァーナVOの遺書に引用された曲。カッコイイ。生ニール。ギター爆音に優しいヤングVOICE。1曲1曲エンディング長いし気合いたっぷり。どんどん引き込まれる。 本編最後「LIKE A HURRICANE」は歌より間奏・エンディングが長い。しかし長くて飽きるんじゃあなくて混とんとした渦巻くエネルギーは宇宙創生原初の神業パワー。
嵐・天国?地獄?まさにハリケーン。あっけにとられる群衆は口あんぐり。年を重ねますます過激爺さん。 アンコール。そこのカップル、携帯でにやにや話してんじゃあねえ。素早い登場。曲順とかもうわからなくなってきた。とにかくスゲーもん見せられる。2度目か3度目のアンコール最後の最後はクールに始まった「Tonight
The Night」ほかの曲でもそうだったんだけど、オレひっそりハモってた。3度上で。でもそれってオレぐらいかと思いきやそんなことはなく、会場のあちらこちらからハモッてる。つまり、これはヤングソロになっての曲だけどなんていうか会場中クロスビーステイルスナッシュ状態ってわけだ。ピアノ弾いたりエレキ鳴らしたり。
ニールヤングは、例えばジミヘンやオーティスやレノンたちのようにロックロールレジェンドっていう人でこの先ずうっと語り継がれてゆくミュージシャンだろうけどたった今その人は猛烈にヒートして爆発し歴史をここ苗場に刻んでそれを体験してしまった。 凄いライブだった。 さて終わってみれば0:00。こんな長く演ってくれるとは思わなかった。 7月29日(日) グッモーーーニン、、なえーーばーー!! 朝目覚めたらいつもの部屋ではなく、山々に囲まれた一室。おお〜、昨日はグレートであった。ってことで太陽に感謝。パンとサラダとヨーグルトを食す。 さてグリーンステージへと行ってみる。ブラフマンというバンド。いい名前だ。曲がいいのは随分前にラジオで聴いて知ってたが、アクションも激しくっていい。 さてレッドマーキーへ。昨日はROVOのギタリストとして見た。その前は最近気に入ってるボアダムスとしてライブをしたはず。見れなくて残念、いつかそのうち見たい。アルバム『Vision
creation new sun』とそのリミックス『recreation by EYE』はかなり素晴らしく最近よく聴いている。 またグリーンへ。Dry&Heavy。レゲエダブ。グルーヴ、DUBきもちいい揺れ。曲もいい。Wボーカル。男のボーカルもいいなあ。ライブ後、このメンバーでの最後のライブでしたと告げる。リーダー格のベーシストが辞めるってことで解散に近い。もったいないけど、新しいグルーブもそのうち生まれるんだろう。DUBエンジニアの人、興味深い。 そうこうしてるうちにそろそろメシってことで今日もインドカレー。ベジタブル。ナン。パコラ(豆のフライカレー味)うまうま。 さて、食事をすませて向かうホワイトステージ。 アバロン・フィールドへ。ここは雑多な印象、それと自由な雰囲気。サンセッツのサンディーさんがハワイアンチャント(ハワイの宗教儀式に歌う歌)を歌い、そしてめい想のレクチャーのようなカンジでこのチャントについて話してる。チャントは本物だった。CDで聴いたのを思い出す。周りではカレーショップや草木染めの店がひしめきあう。 その奥のほう。ひとつのテントの中に幾つかブースがある。そこで署名用紙に署名す
る。ライブとライブとの間の時間に司会者によるふたつの団体の活動についての説明とその代表によるスピーチがあった。それらの説明を聞くひとはとても少なかったがこうして署名する人間もいるのだしメッセージしていくのは大変意義深い。 ふたつの団体とは国際的人権を守る、例えば無実の政治犯〜平和思想ゆえに捕まった
人々を救うべく活動しているアムネスティと、動物実験反対を訴えるJAVA。どちらも非営利団体でありまじめに活動によって人々に知られる。 動物実験、、、人間の私利のために動物たちが犠牲になってる。必要ないことで。ちなみに動物実験の廃止を求める会JAVAのURLは パンクやロック、オルタナティブのような言葉は音楽の形態を指すのと同時に、こうゆう活動に関心を持ったり意識を持つということをも含むと僕は思う。さてチベットの自由をーというメッセージを掲げ活動する団体でビースティーボーイズのメンバーがやってるミラレパ基金への署名もしたなあ。 さて、あちらこちらをさまよいながらグリーンステージのアレックエンパイア。昨日と連続公演。かなりすごかった。ストップ・レイシズム!!ニュー・ワールド・オーダー!!ノイズ・叫び・軋み・歪み・爆発・・・ 暴力的な音像で革命的なメッセージ。カリスマ。ヒトラーを思わす悪魔的なステージングは逆説か。時々言葉が耳に入ってくるけどそれを放出するエネルギーと伝えようとするパワーと己れへの確信と、誰でも抱える弱さなどは塗り潰し無理やり色を変えてしまう勢いで自らを追い込み他を圧倒する。デジハードコアを普段聴かない人でもアレックのパフォームには感じるものがあるんでは?これまたサイコー。 ホワイトステージへ。スクエア・プッシャー。アレックとは違った意味でこれまた過激。一度聴いたときもかなりドギモぬかれたがライブもすごい。他にない音。テクノ・電子音の人たちの中でも浮く存在だろうな。高速ドリルンベース。かっこいい。違う次元の音みたいでしかもなんかハッピーなかんじ。進化し続ける新音楽。どこまでゆくんか。(フジでのステージのあとイギリスで行方不明になったとか。大丈夫かな?) 素晴らしい。グレートだ。基本はDJスタイルで変な動きをしながら機械をいじってるっていう。そっから飛び出す音はリズムにおいてもテンポとしても安定を拒否しながら細胞分裂・核融合・分裂をくり返す音の粒子のダンス。詳しい分野ではないが、かなり逸脱した存在であろう。 移動。途中先日ライブで対バンだった華村灰太郎と出会う。 食事。ベジタブルカレー&ナン。一番美味しかったマハッタという店へ行き店長らしきインド人を称えた。豆フライ買ったらいっぱいくれた。うまい。マハッタは普段は池袋で営業してるらしい。 フジロックフェスは続いていた。しかしもう帰る時間となった。COLD CUTやブライアン・イーノは好きだが仕方ない。いつかの機会としよう。気持ちいい疲れ。とてもとても素晴らしいイベントであった。かなりパーフェクトと言える。LOVEでPEACEだ。これでみんな日常を生きるのならなんて美しいことか。ニールヤングは最高の10乗。スクエアプッシャー、モグワイ、ROVO、、、、、そして見れなかったアーチストもいたがいい音楽がいっぱいあった。素晴らしかった。日本の誇る祭のひとつだ。おわり。 |