#4 「やはりいつになってもいい音楽は尽きない」 Vol.2

 それにしてもここ1年で沢山の豊かな音楽と出会うなあ。いやいや前から、生まれてからずっとかも・・・。
 2001年は電子音楽や民族、ブラジルものなんかによく触れた。中でも一番よく聴いたのはレイハラカミという日本人アーティストかも。どこか牧歌的でありながら斬新でメロディアスでポップでピュアでカッコイイ電子音楽。京都在住らしくそのせいかどうか、和的なワビサビと”間”の美しさ奥深さがあって愛らしく魅力的。  
『レッドカーブ』『レッドカーブの思い出』『Unrest』などのアルバムがある。 

 それと現代音楽の巨匠スティーブ・ライヒもはまった。『ベスト』『ライヒリミックス(テクノアーティストのリミックス盤)』『6台のピアノのための〜』を聴くと時代を越えて新鮮でときめかせられる。エレクトロミュージックへの影響でかし。
 フジロックで観たMOGWAIの2ndもかっこよかった。ライブの爆発感ともまた違った美があってよかった。
 やはりフジロックで観てよかったドリルンベースのスクエアプッシャーの『GoPlastic』『FeedMeWireThings』らのアルバムも衝撃的にかっこいい。日本のDUBバンド、リトルテンポも素敵。 

 ドイツのラップトップミュージシャンOVALのアルバムもどれも似たような音か もしれないけど好き。実験的かつ美しい。初期のは和む。クラブフュージョンのイアン・オブライアンのCDも心地よし。ナチュラルカラミティー『ピーチヘッド』も美しくかっこよく和んだ。ドイツのプログレバンドNEU!も大雑把に言うとアナログ人力テクノってカンジで単純にかっこよし。スペーシー。ジョン・マクラフリン・シャクティーのライブ(タブラ/ザキールフセイン)やトリロク・グルトゥ(インドJAZZ)のライブ映像もかっこいい。ボブ・ブロウズマンのカントリー&ハワイアンフレーバーの味わい深いギタープレイも映像で堪能。これ観たあとはなんかオレもギター上手くなった気分。北海道のラップのようなポエトリーリーディングあるいは説教あるいはアンチテーゼ・アジ演説のようなブルーハーブもきたな。うんってカンジ。 

 SetFireFlamesの妖しさ+スペーシーってのもよかった。アフガニスタンの音楽を集めたレコードもスペーシー。かっこいい。米軍の空爆で喘ぐ人たちを思う。ああ、もうスペースがない、、、。いやいや、スペース・宇宙はここ、ぼくたち全ての中にある。音楽は人と人の内在するスペースを繋ぐ。OneLove。音楽の気もちよさを味わえば味わうだけ、もう憎しみ合うことから卒業する道をみんなで歩いてけるようにしようぜって、そう言いたくなってしまう。みんな同じ宇宙の分身なんだからね。
やはりいつになってもいい音楽は尽きない。 


2002.1.7/Kazuo Nara