Live Report(イオン下田編 Part1)




  その日 日曜日ということも有り、イオン下田へ本に買いにいった。
まさか、あんな出会いをするとは、誰が予測できたであろうか・・・。

本屋で一時間ほど時間をかけて結構な数の本を買い、
さて帰ろうか 腹も減ったし≠ニ思ったその時、
「ただいまから〜〜コンサートが行われます」のアナウンスの声。

「コンサート・・・、何だろ?」と思っていると、アコースティックギターの音が・・・、
「ふむ、まぁ少し眺めてみるか」と、二階からそのステージを見下ろしてみると
そこには一人の青年のギターを弾く姿があった。

最近(ホントの意味で)一人で唄ってるミュージシャンは少なかったのでその姿に、
すごいインパクトを感じた。
そして、そのうた≠ノ耳を傾けた。

商業音楽が蔓延している最近の音楽産業に少々 食傷ぎみだった僕は、
これは本物かもしれない≠ニ思った。
いま、思えば何をもって本物≠セと思ったのかは定かではないが、その時はそう直感した。

最近 流行っている曲は 耳触りは良いけどうた≠ェ聞えてこない(もちろん声は聞えてるけど)、
耳障りが良いダンスビートの曲が多い あまりに耳触りが良すぎて、耳を素通りしていく音楽が多いけど、
ステージで唄ってるミュージシャンのうた≠ヘ全身に入ってくる。もうそれだけですごく嬉しくなった。

そのとき一緒に観ていた母親が、「下(の席)空いたから行って観てきて良い?」と聞いてきた。
普段なら、「そんな恥ずかしいことするな」と一蹴するのだが、
さすがにその時は、もう自分が観たかった為 一緒に一階へと向かった。
あの時ほど、エスカレーターのスピードがもどかしかった事は無かった。

早速 最前の席に座り、真剣に歌を全身で浴びる事に専念した。

心に染みるメロディ、歌
ギターを弾くその姿を瞬きをする事も忘れ、真剣に見つめ続けた。

本気ですごい≠ニ思った。そして、こんな歌に出会えた事にココロから感動した。

フォークな感じの歌を唄う人だなぁ≠ニ思っていたその時、
はじまったアコースティックギター一本でのR&R。
こんな歌も唄うのか≠ニ思わず嬉しくなった。
一度聴いたら忘れられないメロディ、「真っ赤なゼリー」というサビ、ギター。
なによりも、歌を唄うその姿からはオーラみたいなものが感じられた。
 

そして、、、「アルバムの中ではピアノで入ってます、、、」とのMCで始まったのは「寒い朝」という
すごく胸を締め付けられるような歌だった。

どう表現していいのか分からない感情が込み上げてきた。
こんなにも一つの歌に胸を打たれた事は初めてだった。

好きなミュージシャンはたくさんいるが歌に一目惚れしたのはこの時が初めてだった。

ジャンル関係なく聴いてはいるが 最近なかなかこれはっ≠チて思う
いい歌、音楽に出会える事は少なく、これはCDを買ってじっくり聴こう≠サう思った。

あの時の歌は良かったなぁ≠ナ終わらせたくなかった。

一回目のライヴも終わり、さぁCD買おう≠ニ席を立った時、
「只今 ナラカズヲの〜」、ん!?ナラカズヲ!?なんか聞いた事あるような・・・
それもそのはず 数日前に偶然買った(普段は一切買ってない)R&R News MakerのCDレビューに
載っていたのだった。

(うそ臭く感じるだろうが、そもそも この日ライブを観れたのがすごい偶然だった。
 本当は土曜日にイオン下田に行くはずだったのだが自分が夕方まで寝てた為、日曜になった)

その時はヒートウェーブ≠ニいう言葉に反応し(ヒートウェイヴの新譜を聴いていた為)
おっ いいレーベル名だねぇ≠ニ思って名前を覚えていた。

実際にナラさんと話してみると、すごく気さくで好感の持てる人だった。
何処にでもいそうだけど、何処にもいない感じ、そんな感じの人だ。

ライヴ自体も CDの代金の十倍払っても構わない、かえってこんないい歌、いい音楽に
出会わせてくれたのに 金を払わなくていいのだろうか?、と感じさせてくれる実にいいライヴだった。
 

1回目のセットリスト

1,日曜日 2,風が吹くのを感じて 3,僕らの日々
4,真っ赤なゼリー 5,寒い朝 6,東京ラブソング(いづれも弾き語り)
 

イオン下田編Part1 Fin.
 

このページを作るに当たり オフィシャルHPの山内さん、そしてナラさんから
多大なる御協力を頂きましたことをココロから感謝いたします。こんなつたないページの為に
誠にありがとうございました。

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