宵越しの茶 なぜダメ
 「宵越しのお茶は飲むな」 昔のことわざが、実際に体にどのような影響があるのかは聞かされてこなかったように思います。宵越しのお茶を飲むと、本当に体によくないのでしょうか?
また最近ペットボトルが数多く売り出されています。大きなものを買ってしまうと、当然翌日も「飲み残し」を飲むことになりますが、この場合はどうなるのでしょう?
味落ち食中毒にも
  「ふぅー」夕食後、のんびりすると一杯のお茶。人間の社会もストレスだらけの現代。大事なリラックスタイムです。
  でも「宵越しの茶」じゃほっとできないのかな?お茶に関する本を数多く出している「お茶博士」に聞いてみた。「はい。このことわざにはちゃんとわけがあるんですよ」。
お茶の葉はたんぱく質が豊富だ。水分を含んだ茶葉を温度の高いところに一晩置いておくと、空気中の微生物によってそれが分解され、食中毒の原因となるヒスタミンなどができることもあるのだという。
  また、腐敗までいたらなくても、一晩置いていたことでタンニンが出すぎれば消化不良を起こしやすくなってしまうそうです。「この季節なら一晩くらいほっておいても大丈夫でしょうが、やはりその日のうちに飲みきるほうがいいですね」
  「食中毒までいくには極端なケースですが、一晩たつと劣化して味も香りも変わってしまいます。」日本茶インストラクターの方も言います。
  お茶の中のカテキンが酸化してしまい、赤っぽくなってしまったり、酸化臭がしたり。せっかく豊富に含まれているビタミンCも壊れてしまいます。
あまりは冷蔵庫保存

でも、入れたお茶が余ったからといって捨てるのはもったいない。「お薦めは入れたてですが忙しい朝、一度だけ入れたお茶を夜も飲みたいってありますよね」それにはいい方法があるとか。
  湯を切って、茶葉の入った急須をそのままポリ袋に入れ密封する。袋ごと冷蔵庫に保管すれば「入れ立てと変わらない味が楽しめます。」お茶自体は空のペットボトルに入替えて冷蔵庫に保管する。なるほど。それなら無駄にならない。
  ところでペットボトルもスーパーの安売りの日には2gのボトルを買い込んでしまいますが1本を1日での見きるのはむずかしい。」
  20年前に、酸素を追い出す技術を開発した会社では、「開けたらすぐにお飲みいただきたいというのがメーカー希望」だそうです。特に500ml入りの小型ペットボトルは直接口をつけて飲むことが多く、カビや雑菌が混入して、腐敗が進みやすいそうです。
  一方、2gの大型ペットボトルはコップに注ぐので、腐敗の心配はそれほどないという
「それでも開封後は冷蔵庫に保存して2〜3日中に」


「宵越しのお茶は飲むな」は昔の人の知恵だったのですね。