黄茶
霍山黄芽(フォシャンファンヤー) 君山銀針(シュンシャンインジェン)

弱後発酵茶
黄茶の分類 黄芽茶(ファンヤー)
黄小茶(ファンシヤオ)
黄大茶(ファンダー)
黄茶の産地と銘茶
湖南省 君山銀針(シュンシャンインジェン)
北港黄芽(ペイガンマオジェン)
安徽省 霍山黄芽(フォシャンファンヤー)
四川省 蒙頂黄芽(モンディンファンヤー)
貴州省 海馬宮茶(ハイマーゴンチャア)

皇帝に献上した歴史そのままに
流通量の少ないめずらしいお茶
 黄茶は白茶よりもやや古く、唐の時代からの歴史があるが、特にいつ頃隆盛に時代を迎えたということもなく、脈々と伝えられてきた。湖南省や安徽省などで飲まれているが、その量は少なく、白茶以上に貴重な存在といえると思います。
代表的な君山銀針(シュンシャンインジェン)などは、清の時代に皇帝に愛され、宮廷専用に年間70キロのみ生産したとのことで、今でも年間百キロしか生産されていません。
 黄茶は後発酵茶といい、酸化酵素による自家発酵ではなく、菌の力で発酵させる製造工程「悶黄」にもっとも特徴があります。摘んだ茶葉に熱を加え酵素の働きを止め、やや湿った状態の葉を重ね置して、高温多湿の場所に放置しておく。これが悶黄(メンファン)であり、この過程で菌の働きによる、後発酵が起こるのであります。同じ後発酵の黒茶ほどには強い発酵はさせないので、弱後発酵茶と呼ばれることのあります。
種類は、芽だけでつくる黄芽茶、葉っぱでつくる黄小茶、やや成長した葉でつくる黄大茶の三つに分けられます。水色は黄色で、味と香は緑茶によく似ているが、緑茶よりのやや味と香が強く、喉ごしの印象としてさわやかな味わいを残すものが多いです。
また湯をそそぐと茶葉が微妙な動きを見せる様が美しい。
黄茶の代表的な銘茶
君山銀針(シュンシャンインジェン)は黄芽茶の一種で、生産量が非常に少ない、珍品の名に値する銘茶であります。
産地は、湖南省の洞庭湖(ドンティンフー)のほとりにある君山という山。同じく唐の時代から飲まれている銘柄に、霍山黄芽(フォシャンファンヤー)があります。
安徽省の北部にある霍山を産地とする昔からの銘茶であります。清の時代から近年まで、生産が中止されたいたが、生産が再開されるとすぐに評判を回復し、1990年には全国11銘茶の一つに選ばれました。
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