緑茶うがいでインフルエンザ予防
 静岡県立大学薬学部教授が提唱

静岡県立大学薬学部の教授が、新型インフルエンザ予防対策として緑茶うがいを勧めている。緑茶に含まれているカテキンに抗ウイルス作用があるため。教授は従来のインフルエンザ予防効果を臨床検査で確かめており、新型への有効も指摘しています。
  医師でもある教授によると、カテキンの効果はインフルエンザウイルスの型に問わず仕組みは同じ。ウイルスだけでは生きれないため、細胞に入り込んで感染するが、ウイルスの部位にカテキンが付くことで感染が妨げるということです。
  臨床実験はこれまで二度取り組んだそうです。最初は四年前で東京都内の老人ホームの入居者百二十四人が対象。冬季の三ヶ月間、カテキン水でうがいをした七十六人は、水でうがいをした四十八人に比べ発症が少なかった。
 翌年には薬の効果を人で確かめるときに使う厳格な試験方法で聖隷浜松病院と県立総合病院など三か所の医療関係者ら健康な人を対象に検証。カテキンか偽カテキンか分からないようにしてうがいを三ヶ月間、続けてもらった。カテキン水グループ百九十五人のうち二人、偽カテキン二百人のうちでは四人が発症し、カテキン水のうがいで発症が減る傾向が見られたそうです。この研究成果は日本臨床薬理学会で論文賞に選ばれているようです。
 カテキン水の濃度は一般的な緑茶と同じ程度。教授は「ウイルスが細胞に吸着しなければ感染しない。外から帰った時などに緑茶でうがいする有効性は高い」と話しています。

「新型にも効果」