コーヒ豆のしくみ

生豆について

実の中は左図のような構造になっています。

コーヒーの実の中は、通常2個の豆が平らな面を向かい合わせて入っています。これが一個しか入っていないものはピィーベリーと呼ばれ、一種の奇形豆だが、産地によって味もよく、珍品として扱われています。
フラッビーン、ピーベリー
フラットビーン いわゆる普通の豆。2個の豆が向かい合わさった部分が平らになっているが、名の由来。
ビーベリー 子安貝のようなコロコロとした形。ビーベリーができる原因は、天候や異常交配などの諸条件によるものです。
アラビカ種、ロブスタ種
アラビカ種 アラビカ種は中南米を中心に生産され、コーヒー全生産量の八割以上を占めます。ロブスター種はインドネシアやアフリカが生産地。病害虫に強いが、アラビカ種に比べ味は劣り、ほかにリベリカ種などがあります。
ロブスタ種
焙煎
 焙煎、ローストとはつまり火を使って煎ること。生豆は焙煎されることによって、コーヒーという嗜好品の材料となり、焙煎してない生豆を煮出しても、野菜の絞り汁のような青臭いビール色の液体になるだけで、とても飲めたものではありません。コーヒーのもつ色や香り、そして独特の苦味はすべて焙煎することによって生じた化学変化の結果できるものです。
ライト

 もっとも浅く炒った状態の豆。紅茶と差別化が明確でないといった理由から、最近はあまり好まれなくなってきた。甘みやコクに乏しく、苦味よりは酸味のほうが強調された味になります。
シナモン  ライトと同様、酸味がちのコーヒーになります。これら浅炒りの豆は、味が淡泊に出て、コーヒー豆の欠点を発見しやすいことから、カップテイストなどにもよく使われています。
ミデイアム 中煎り  アメリカン・ローストとも。ミデイアムやさらにその1段階上のハイは、一般的にカリブ海系のコーヒー豆に適した焙煎度合いといわれています。このあたりから酸味の突出が抑えられてきます。
ハイ  酸味のほかの味、苦味とかコクといったものがこのあたりから出てきます。ブルーマウンテンやモカなど、酸味と苦味のバランスがとれた豆には最適の焙煎度合いです。
シティ 中深煎り  8段階の焙煎度合いの中では、このシティからフルシティが最も口当たりがよく、バランスのとれた状態。日本人好みの味ともいわれ、この焙煎度合いを用いる喫茶店も多いようです。
フルシティ  グアテマラ、コロンビアなどの豆は、これぐらい深めに煎るといいです。独特の苦味とか甘味といった、その豆が本来持っている味の特徴が強調されるようになってきます。
フレンチ 深煎り  フランス人が好む焙煎度合。エチオピア・シダモ・ウォッシュトやケニアAAなどの高級品種に最適。酸味の突出を抑えて、独特の甘味やコクを感じさせてくれます。ミルクやクリームにも負けない強い味です。
イタリアン イタリアでは一般的なもので、エスプレッソなどには最適。最近は日本でも流行しているが、ただ日本では本来のものより浅めな場合が多く、フレンチとの境界線が曖味であります。

名月園トップページに戻るコーヒートップページに戻る