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「真ちゃんさぁ、待ち合わせに遅刻しないよう急ぐ気持ちは分かるんだけど、少し落ち着いた方が良いと思うんだよねー」 制服のボタンを世話しなく止めている緑間に、はい、とブラシを差し出した。 眉間に皺を寄せつつ、高尾の手からブラシを受け取り髪を撫でつけた。確かに少しは落ち着くべきかもしれない。髪が乱れているのに全く気が付かなかった。 「うん。ばっちりじゃね!清感スプレーもあるよ」 使う?とブラシと同じく差し出されたので、反射的に受け取ってしまい、あまり好きではないのだが、と内心ため息を吐きながらも制服の隙間から吹き掛ける。汗臭いよりはましだろう。 「そうそう、かわいこちゃんと会うんだからちゃんとしないとな!」 隣で鼻歌交じりに着替える高尾を睨み返すが気にする素振りも見せない。 「かわいこちゃんより具体的に名前言った方が良かったのか」 相手にするのも時間の無駄に思えてきたので、荷物を鞄に積めて忘れ物がないのを確認して緑間はロッカーを閉めた。 「俺はもう行く。・・・付いてくるなよ」 「行かねーよ。折角のデートを邪魔するような男じゃないから俺」 言わなくてもお見通しという状況は些か気に食わないが、根ほり葉ほり聞かれるよりはマシだろうか。 「まぁいいのだよ」 お先に失礼しますと告げて部室を去っていく緑間を見送って高尾も着替え始めた。そんな二人を少し離れた場所から伺っていた宮地が高尾の背後に忍び寄ると、がっと肩に腕を回し人の悪い笑みを浮かべながら顔を覗き込んできた。 「なんだよ緑間のやつデートって。相手誰だよ、知ってんだろ?」 この学校の生徒か?どんな子?と興味津々な宮地に、さてなんと答えたものかと適当に言葉尻を濁しつつ考え倦ねる。相手が相手なだけにいくら先輩といえども簡単に口を割るわけにはいかない。 「なあおい、聞いてんのか!」 ばれない程度に押さえた、これくらいなら大丈夫だと思える範囲で返答したが更に追求してくる宮地に自分がぽろりと漏らすのが先か、緑間本人が思わず言ってしまうのが先か。はたまたデート現場を押さえられるのが先な気もしてくる。 後から戻ってきた大坪が呆れながら宮地に声を掛けたお陰で解放された高尾は正直ホッとした。ぽろりは避けられそうだ。 「大坪聞いてくれよー緑間の奴生意気にこれからデートだってよ、同級生の彼女と!ずるくねぇ!」 大坪に同意を求めるも、その当の本人はきょとんとするばかりだ。 「緑間の交際相手なら・・・」 これはまずい展開だ。大坪にばらしてやってくれるなと、訴えようとした瞬間。 「誠凛の黒子だろう」 あっさり言っちゃったし大坪さん。ごめん真ちゃんと、今はこの場にいない緑間に高尾はそっと詫びを入れた。 「・・・・・・黒子?」 隠していても最早意味はないので認めるしかなく、素直に頷いておく。 「まぁ・・・緑間だしな!緑間の相手がつとまるだけですげーわ!」 なぜか納得したらしい宮地が去っていったので、高尾は大坪に小声で耳打ちした。 「大坪さん、緑間の相手が黒子って知ってたんすか・・・」 大坪は同性同士で付き合っているのに対して、憎悪感を抱いているわけでも非難するわけでもない様子だった。 「良かったな真ちゃん・・・」
窓際のいつもの席で読みかけの文庫本をめくっていた黒子はその手を休めて顔を上げた。窓越しに緑間の姿が見えたからだ。 「すまない、待ったか」 約束の時間までまだ十分あるのに急いできたのか肩で息を付いている。座って落ち着くよう勧めると、黒子は本を鞄にしまい代わりに財布を持って立ち上がった。 「飲み物とか買ってきますから緑間君は休んでいて下さい」 慌てて自分の財布を出そうとする緑間をせいし、カウンターでミルクティーとアップルパイを二つずつ注文する。初めに注文したシェイクはもう空だし暖かいものを口にしたかった。 「払うのだよ」 放課後や予定の空いた休日に逢瀬を重ねていたけれども、なんでかいつも緑間がお茶代や食事代を払っていた。黒子が自分の分は払うからと言っても聞く耳持たずだ。 「いや、しかし・・・」 食い下がる緑間に黒子はやれやれと肩を竦めたが、ふと思いついてかじっていたアップルパイから口を放し少しだけ身を乗り出す。 「なんだ?」 釣られて緑間も黒子に合わせるように身を屈めた。なにを言うつもりなのかと思わず身構える体制となり、声も小さくなる。 明日の日曜日、久々に一緒に出掛ける約束をしていた。別々の高校なのもあってか重なる休日が滅多にないのが現状なので、それ故黒子はとても楽しみにしていた。 「忘れるわけがないだろう!」 いきなり怒鳴る緑間に目を見開く。唾も飛んできそうな位置で周囲に配慮し小声で話していたのはどちら様ですか、と問い掛けたい衝動に駆られたけれど、赤くなった目元を見てそれは止めておいた。 「ですよね」 元の体制に戻り脇にどけたカップを両手で包んだ。店内は暖房が利いていて暖かかったけれども、ミルクティーはちょっと冷めてきていてカップも熱くはなかった。 「楽しみです」 照れ隠しなのか、顔を窓の方に背けたまだ赤い緑間がぽつりと漏らした。 「晴れると良いな」 朝自室のカーテンを開け放ち緑間はにんまりと笑みを浮かべた。願いが叶ったのかはたまた日頃の行いの成果か、見事な快晴だ。 「おはようございます、緑間君」 互いに待ち合わせ時間の五分前に待ち合わせ場所に到着したようだ。待たせ過ぎず待ち過ぎず、丁度良い。 「今日はどうしますか?いつもと同じコースになりますが・・・」 書店とスポーツ用品店に寄り、食事は気軽に入れるファミレスかマジバ、小腹が空いたり甘い物が恋しくなったら甘味処に立ち寄る。これが定番となっていた。 「そう・・・ですね」 問われて黒子は小首を傾げた。 「天気も良い。多少遠出しても構わないぞ」 おまけに時間もあるのだ。 「あ、なら!」 なにか思いついたのか、ぱっと黒子が顔を上げた。 「緑間の行きつけの眼鏡屋に行ってみたいです」 確かにメンテナンスも兼ねて行きつけになっている眼鏡屋はあるのだが、行ってみたい場所がそこなのかと緑間は面食らってしまう。 「駄目ですか?」 黒子には縁遠い場所ではないだろうか。下手したら行った事すらないのでは。 「緑間君の行きつけの店って興味があります。そういうの僕知らないですし・・・」 遠回しに自分の事をもっと知りたいと言われているようにも聞こえて、緑間は歓喜に内震えくらりと目眩に襲われたかのような感覚に陥る。 「緑間君?」 店は秀徳高校からも近く、学校帰りにもよく寄っていた。 「ここですか?」 窓の大きな店内には陽光が差し込み明るく、並べられているショーケースとテーブルに見本の眼鏡フレームやサングラスが所狭しと陳列されている。 「結構高いものなんですね・・・」 ケースに並べられている物はどれも値段が高い。ブランド品なのだろうか。 「わかりませんね・・・」 側に置いてある鏡を覗き込んで見たものの、そこに写った見慣れない己の顔にどうにもしっくりせず肩を竦めた。 「なにをしているのだよ」 そろそろ外すかとフレームに手を掛けたところで話を終えた緑間が側に寄ってきた。黒子がそのままの体制で振り向くと、一瞬ぎょっとして目を見開くのがレンズ越しでも判明した。 「試しに掛けてみました」 反応からして似合っていないのだろう。傷を付けないようにそっと眼鏡を外し、元の位置に戻した。 「そ、そうか」 言われてまじまじと緑間の顔を見上げたけれども、ぱっと見では違いが分からないのでデザインは一緒か似たタイプの物を愛用しているのだろう。 「バスケ用のは激しく動いてもずれにくく、レンズとフレームも頑丈になっているのだよ。ここには試合の前後にメンテをしてもらいに通っている」 肝心の時に役に立たなくては意味がないし、当然か。おそらく几帳面な緑間の性格からして、普段使い用のも同じく日頃から大事に磨いているに違いない。 「お前は眼鏡は持っていなかったな」 そう言うと緑間は今さっき黒子が掛けていた眼鏡をしげしげと見下ろした。 「これではお前の顔に対してフレームが大き過ぎるのだよ」 緑間がフレームをあれこれ手に取ってはアドバイスをするのだが、黒子は小首を傾げるばかりだ。 「・・・なら緑間君が選んで下さい」 長年眼鏡を使用してきた緑間なら的確に選んでくれるのではないか。そう思い、黒子は進言した。 「緑間君にお任せします」 目を細めて穏やかに笑みを浮かべる黒子に思わず緑間は手を止めた。 すっかり固まって眼鏡とは関係のないことばかりに思考を巡らせていたが、黒子の不思議そうな声にはっとなる。 店内を黒子を連れ回してこれはどうかと思った物を片っ端から掛けさせた。ブランド物の並ぶシューケースの前では値段を一瞥しながら黒子が口を尖らせていたが、実際に購入するのではないのだからいちいち気にするなと言いくるめ、新たに選んだフレームを黒子に手渡した。 「これが良いのだよ」 散々悩んだ末、最初の方に選んだフレームに決めた。緑間が以前使用していたハーフリムタイプでプラスチック製の物だ。色も深緑と控え目のフレームを選んだ。 「これですか」 渡したフレームを掛けて鏡を覗き込む黒子の横顔を眺めた緑間は、改めてこれが黒子に似合っていると確信して満足気に頷いた。 「あの・・・自分では似合うかどうかいまいち分からないんですが、君がこれが良いと言うのならきっと合っているんだと思います」 黒子の好みなど一度も聞かずに自分の意見だけで決めてしまっていたのを今更思い出した。が、 「来るのだよ」 有無を言わさず黒子の細腕を掴み、カウンターの前まで引きずっていった。椅子を引きそこに座らせると馴染みの店員を呼ぶ。 「このフレームで彼用に合った物をお願いしたいのですが」 黒子がぽかんとしている間に店員は緑間の要望通りに手早く作業を進めていった。 それがなんなのか、言わなくてもわかったようで黒子はフレームを外すと差し出した緑間の掌にそっと乗せた。伊達眼鏡で構わないと告げて店員にフレームを渡す。 「ではそれでお願いします」 店員に会釈して黒子の側に寄ると気が付いて顔を上げたが、やはり少し疲労の色が浮かんでいる。 「疲れたか?」 黒子の話を遮り立つよう促し、店内を後にする。慌てて黒子も後ろをついてきた。 昨日黒子に言われた台詞を緑間はしっかりと脳裏に刻んでいたので、昼食もその後の三時の間食も自分が奢ろうと決めていた。 「僕が決めて良いんですか」 ややあって、なら、と視線を合わせてきた。 「蕎麦が食べたいです」 ここから10分程歩いた場所に緑間が気に入っている蕎麦屋がある。そこにしよう。 頷き返すと黒子を伴って歩き始めた。ちらりと隣を見遣り、速度を落とすと黒子がそれに気付いたのか申し訳なさそうに肩を竦めるので、 「まだ早い時間帯だ。店も混んでいないだろう。・・・ゆっくり行けば良い」 気にするな。そう言いたかったのだが伝わっただろうか。 「そうですね。ゆっくり行きましょうか」 目を細めた黒子に、ああ今日はさぞや充実した一日が過ごせるに違いないと緑間は確信した。 昼休み、食後の茶を啜り一息付いていたところに高尾がにこにこしながら近付いてきた。あまり良い気のしない笑顔に思わず眉間に皺が寄る。 「あ、真ちゃんさっき木村先輩から連絡来てさぁ。体育館のポンコツ空調整備するから今日はロードワークと基礎トレだけになったって。ラッキーっちゃラッキーだよねー」 先週辺りから体育館の空調が調子がどうにも芳しくないのは知っていた。何分古い設備だ。あちらこちらと修理しているのを高校生活を送る中でしょっちゅう目にしていた。 「ラッキーじゃん!だって今日テッちゃんの誕生日だぜ。まーさか真ちゃんに限ってなにも用意してないとか言わないよなぁ〜」 昨日、眼鏡屋に寄り頼んでいた品を受け取ってきたばかりだ。贈呈用にラッピングもして貰った。放課後黒子と落ち合う約束も取り付けてあり、鞄の中に大事に締まっている。 高尾に何故お前は黒子の誕生日を知っているのだと聞く気も失せた。連絡先の交換を黒子と何故か火神ともしているのでどちらからか聞き出したのだろう。 「だからさぁ、余裕持って会えるじゃん。つーか迎えに行っちゃえば!」 高尾を追い払おうとした手がぴたりと止まる。 「迎えに?」 そう言えば黒子とは約束していた合流地点で落ち合うばかりで、どちらかの自宅や学校まで赴いた事がなかった。 と高尾は親指を立てた。 高尾に言われたからではないとぶつぶつ呟きながらも結局、緑間は放課後誠凛高校へと向かっていた。誠凛高校には電車を利用しても30分程度で到着する。 「迎えに・・・どこまで行けば良いのだ」 暫く校門に寄り掛かり頭を悩ませていたが、丁度そこを家の用事で先に帰る途中の木吉に発見され、外じゃ目立つし寒いだろうと体育館まで連行されてしまった。 「ああ、丁度ミーティングが終わったところだな」 止める間もなく木吉は声を張り上げた。 「あ、いた。おーい黒子、客が来てるぞ!」 黒子にだけ自分が来ていることを伝えてもらえれば良かったと言うのに、これでは校門の前で待つより目立ってしまう。なんてありがた迷惑な男だ。 「あ、黒子君はせっかく緑間君が来てくれてるんだし片付けしなくていいからさっさと帰んなさい」 なんか文句あるのかと相田に一括された火神がしぶしぶと外の一年生達と作業を始め、黒子は相田に追っ立てられるように校舎側の入り口へと足を向けた。体育館を出る際に、一瞬こちらを振り返った黒子と目が合い、緑間は思わずどきりとした。いつも通りの無表情だったが、口元がなにか言いたげに微かに動いているのが遠目に見えたからだ。 「緑間、昇降口あっちだからな」 木吉に肩をぽんと叩かれ昇降口のある方角を指さされる。 「はじめからそちらで良かったのでは・・・」 気にするなよ!と背中をバシバシ叩かれ痛みに顔をしかめたが、おかましなしだ。 「俺帰るわ。黒子によろしくなー」 早足で去っていく木吉の後ろ姿に、用事があると話していたのを思い出す。人の話を聞かないお人好しのようだ。 「緑間君!」 昇降口脇の壁に寄り掛かっていると、程なくして黒子がやってきた。慌てて帰り支度を整えたのだろう、息が上がっているしいつも身に付けているマフラーもまだ手に持ったままだ。 「すまない。急かしたな」 急ぐ必要はないので黒子が落ち着くのを待ってから、取り敢えず学校から出ようとなった。 「あの、緑間君」 制服の端をつんつん引っ張られて、はっとする。 「取り敢えず、座りませんか」 黒子の視線の先にはストバスコートに隣接している公園があった。歩き続けるよりは座ってどうするかを話した方が疲れないので、頷いた。 「ありがとうございます」 先にベンチに座っているよう黒子を促し、緑間は自販機からココアとお汁粉を購入してココアを黒子に手渡した。 「急に来てしまってすまなかったな」 ココアをちびちび啜っている黒子の口元が緩んで見えるのはココアが熱いからという訳だけではないし、頬と鼻先が赤いのは寒いからだけではない。勘違いでも構わないので今はそう思い込みたい。 「高尾君からメールで今日は部活が早く終わるとは聞いていたんです。待たせてしまうことになるかなとも思ったんですが、でもまさか学校まで来てくれるとは思ってもみなかったので・・・」 だから嬉しかった。 「ありがとう・・・ございます」 意図もなにも今日は黒子の誕生日で、いかにもにラッピングされたそれは誕生日プレゼント以外の何者でもないのは明白だ。 「あけても良いですか?」 丁重にシールを剥がし中に手を差し込んで出した物を見て黒子は目を見開いた。 「え、これ・・・」 真新しいケースをぱかりと開けると見覚えのある眼鏡が一つ納められていた。 「これ、この前の眼鏡ですよね。こんな高い物を良いんですか」 困惑混じりの黒子に緑間は慌てた。 「伊達眼鏡だからそんなに高くはないのだよ。あ、だからと言って安物と言うわけではない。レ、レンズは紫外線対策を施してある物だから外で本を読むときも・・・」 耳まで赤い顔でわたわたしている緑間に苦笑しながら黒子は眼鏡に手を伸ばした。 「かけてみても良いですか?」 緑間が見守る中、黒子は慣れない手つきで装着してしばしばと瞬いたあと、きょろきょと周囲を見渡した。 「確かに伊達眼鏡ですね。かけていない時と変わらないです」 ふと動きを止めて振り向いた黒子とかっちり目が合う。 「どうですか?」 なにがおかしいのか黒子はクスクス笑う。本心から似合っていると思ったから正直に答えたというのに。 「緑間君が選んだ眼鏡ですもんね。好みは個々あるでしょうけど、似合ってなかったら君のセンスがいまいちってことになりますね」 モデルをやっている黄瀬とは違い、センスが問われれば良いと答えられる自信は生憎持ち合わせていない。 「ありがとうございます。大切にしますから」 目を細めて告げる黒子に嬉しさのあまり天を仰ぎたくなる。衝動のままに薄い肩を引き寄せ、顔を傾けると察した黒子が上向いて目を閉じたので唇を寄せようとした。 「む・・・」 あと少しといった所でかちりという金属音と共に障害物に阻まれてしまう。なにごとかと目を開けば緑間の眼前に黒子の眼鏡が映る。互いの眼鏡がかち合う音だったようだ。 お互いに掛けていると邪魔になってしまうらしい。 「・・・っ!」 いたずらでも思いついたような顔をしながら離れる黒子に、またもや緑間は真っ赤になる。 「お、お前な・・・」 なに食わぬ顔で眼鏡を戻す黒子に叶わないなと、緑間は呆れて首を振った。 そろそろ缶の中身も冷えてきたし暖かい所へと移動するかと一気に飲み干した。黒子がケースや袋を鞄にしまっている間に空になった缶を黒子から受け取りゴミ箱に捨てる。 「小腹が減ったろう。なにか食べたいものはあるのか」 僕にも教えてくれれば良いのにとぶつぶつ言う黒子のちょっとだけ上がりきっていない制服のファスナーを上げて、鞄と一緒に持っていたマフラーもかけてやった。かけてからマフラーが冷えているのに気が付いて、どうせなら自分が身に付けていた暖かくなっているマフラーと交換するんだったと少し後悔した。 |