今日の黄瀬君と黒子さん


×日 晴れ

 今日も今日とて、黒子っちからの愛情たっぷり(だと思っている)の差し入れのお弁当頂いちゃいました(拝み倒して黒子が折れただけ)

 午前の練習を終え昼食の時間、体育館の床に各々好きな場所を陣取って朝食タイムへと入るチームメイト達は興味津々黄瀬の手元を覗いてくる。
 毎度の事ながら、楽しみの一つとなっていたあの黒子からのだと言う、差し入れの弁当。毎回それ弁当!?と言わざるを得ない中身なのだが、それでも黄瀬は満面の笑みを浮かべて持ってくる。(そして中身を見ては、ちょっとがっかりもしている)
 好きな子からの差し入れ弁当なんて羨まし過ぎると、始めのうちは妬みの視線を向けていたが、相手が黒子だと知るとそうでも無くなってきた。
 もう本人が良いのならそれで良いよ、うん。と言った感じだ。弁当の中身だって、まぁキセキだしと思うようにしている。


 黄瀬がシンプルなデザインの手提げ袋から、中身を取り出す。明らかにいつものサイズより大きい。

「なんだ黄瀬、今回のやけにでかくないか?」

 とか言いつつ、ちゃっかり笠松も覗いている。

「そうなんスよ〜!愛スよ、愛の大きさスよ!」
そうか」

 何を言っても良いようにしか取らないだろうから、余計な突っ込みは避けておく。
 本当にそうなら天変地異の前触れかとも思えてくる。

「黄瀬、メモかなにか落ちたぞ」

 と、ヒラリと落ちてきたそれを森山が拾い上げる。二つ折りにすらされてなかった為、見る気はなくても目に入ってきてしまう。

「おい、割れ物注意って書いてあるぞ」

 ………割れ物?弁当に割れ物??

 森山の発言をなんスか〜と聞いているんだかも怪しげに、いそいそとハンカチを解く。

「何かな〜」

 中身はどこかで見た覚えがある、白い容器と小さなタッパが一つずつ。アレだ!どこぞの牛丼店のお持ち帰り用のアレ!まさか中身は牛丼なのか!?そんな部員達を尻目に上機嫌に蓋を開ける。

「愛が重いっスよ、黒子っち〜!」

 ぱかり。 

米だな」
「米スね
「米のみだな

 中身は真っ白いご飯のみ。どう見てもご飯しか入っていない。おかずどころか梅干も漬物も入っていない。
 ならばこっちにおかずが、と一緒に入っていたタッパも開けてみると卵がコロリと一つ。他に弁当用の醤油と紙に包まれた何かの粉らしきものが入っていた。

「それは味の素だそうだ」

 脇から森山が先ほど拾い上げたメモ紙を差し出した。

 『今日は練習試合でちょっと遠出するんです。
  申し訳ないけれどもこれで我慢して下さい。
  ご飯の入っている容器は捨ててしまって大丈夫ですので。
  残りは後日、いつも通り取りに伺います。

  練習頑張って下さいね。
  黒子

  P.S 小さな紙が醤油と一緒に入っていると思いますが、中
  身は味の素です。

  こぼさないよう気を付けて下さいね。』




 まさか!まさかとは思うけれど、これはどう頑張ってみても卵掛けご飯!!
 なにこれ!!用意してくれただけでもマシなのかこれ!?
 貰って嬉しいのか、はたして!!!
 いっそ日の丸弁当か、塩掛けご飯の方がマシな気がするんだけど!!

 固まってしまって動かないその背中を、ぽんと一叩き。

「黄瀬、ほらウインナーやるから
「ミートボールやるよ。胡瓜も食っとけ、バランス悪いからな」
「美味いか?」
「普通っス

 だよな


 モデルやってるのに、知っているのに。用意した弁当は卵掛けご飯てどんだけよ。
 S?つか恐妻?これもうなに??
 ちょっとだけ、午後からの練習は優しくしてやろうかと思いました。
 あと弁当で卵掛けご飯も始めて見ました。


 by 海常のキャプテン


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