●議長(花井温郎さん) それでは、通告順に従って、最初に高倉榮さんの質問を許します。
1番、高倉榮さん。
●1番(高倉 榮さん) それでは、通告に従いまして一般質問を始めさせていただきたいと思います。
3月定例会全員協議会におきまして、本村におけます住宅団地造成事業について84区画、坪単価、売値を8万円前後、ヤングファミリーをターゲットとする。行政は用地取得から造成まで4億5,000万円を特別会計として事業を行う。19年度から販売開始予定等々の上記のような詳細説明がなされました。今現在の進捗状況と具体的な事業の進め方及びそれに付随しましてさきの定例会におきましても9番、鈴木議員からも質問がございましたが、村独自の施策、福祉施策、子育て支援策等々の今後の展開についてお伺いしたいと思います。
●議長(花井温郎さん) 村長、答弁を願います。
●村長(大谷良孝さん) 高倉議員のご質問にお答えを申し上げます。
ご質問の、住宅団地造成事業についてでございますが、事業の概要につきましては議員ご質問のとおりでございますが、平成18年度中に農地の転用許可、その後、19年度において造成を行うということで、今現在職員によるプロジェクトチームを編成し、いろいろな法規制等の解除や補助事業の採択に向けて作業を進めているところでございます。
地権者との協議は、代替地等の詳細部分を除いてほぼ終了しておりますが、予定地が農業振興地域内の農用地であることから、農振解除に当たっては北陸農政局との協議が必要であり、現在県農林水産部との事前協議を行っているところでございます。この農振農用地の解除につきましては、将来の人口フレームや全村的な土地利用の面からの検討を行うことによって、県や北陸農政局からの同意を少しでも早く得ることができるように、弥彦村土地利用等基本方針策定委員会を立ち上げ、また、今回委託料に係る補正予算をご提案させていただいているところでございます。また、全体事業費の圧縮を図るため、国土交通省の所管でありますまちづくり交付金事業の採択に向け、現在都市再生整備計画を策定いたしておりますが、このまちづくり交付金事業の採択を受けることにより、約7,000万円の造成事業費の圧縮を見込んでおります。
分譲後においては、300人程度の人口増加が見込め、固定資産税や住民税などで1,500万円程度の村税の増収を期待しております。福祉施設や子育て支援につきましては、近隣に負けない施策を実施していると自負しておりますが、人口増加を目指しての若い世代向けの宅地造成事業でありますので、少しでも独創性に富んだ魅力ある施策を講じる必要性があるものと認識しており、それら実現のために検討を積み重ね、住みよい村づくりに向け一層努力してまいりたいと考えております。
以上でご答弁とさせていただきます。
●議長(花井温郎さん) 1番、高倉議員。
●1番(高倉 榮さん) 住宅整備事業が3本の柱から5本の柱の一つになったということについては、非常に喜ばしいことではあるということを先に述べさせていただきまして、再質問させていただきたいと思います。
ここ最近、新聞紙上等にも「住宅造成ラッシュ」というような見出しも踊っていますし、販売は好調ということではございますけれども、町村部においては、合併により新潟市となってイメージがよくなったことが要因というようなこともちょっと記述されていたりして、気になるところでもございますけれども。
また、合併しない出雲崎さんもテマリ団地、坪単価3万円を売りになんていうことで、50区画を6月末から分譲されましたり。これは出雲﨑さんの施策ですけれども、新築500万円支給、子育て支援出産一時金40万円、第3子30万円、第4子40万円、第5子50万円、入学手当トウセン事業として他に、これは弥彦でもやっていることなんですけれども、紙おむつ・ミルクの助成を毎月5,000円、入学祝い金小学校が2万円、中学校が3万円。さらには、子供が産まれなければしょうがないというような考え方なんでしょうかね、不妊治療費の助成金まで支給をすると出雲崎は言っています。ホームページを拝見させていただく限り、子は宝として94ページにわたるPDFファイルが掲載してあったと。私も途中で印刷するのをあきらめたぐらいだったんですけれども、非常に一生懸命さが伝わるんだなというような思いもしたんですけれども。
燕市等々でも、これも皆さんおわかりのとおり、だあっとこういうような施策が書かれているというような。あと、内閣府でも家計サポート、要するに金銭のサポートを母親の7割が望んでいるというようなことも書かれていますし、教育の二極化というような言葉も踊っています。セイロウにおいても、ボランティアで子育てをしましょうと、保育園もボランティアで子供たちをサポートしていきましょうというような、いろいろなことが近隣町村でなされているというところが現在の事実のところもあるとは思うんですけれども。
これ、ニワトリが先か卵が先かという論理にもなってくるとは思うんですけれども、住宅整備をするから子育て支援を充実させようか、それとも子育て支援が充実しているからここに住んでみたくなるんだろうかというような、卵が先かニワトリが先かという論理も最近になって出てきているとは思うんですけれども。先ほど、村長も負けない施策、独創性に富んだ施策を展開していきたいというようなお話をされておりましたが、具体的な施策というものが今現在何か、やれるかどうかはわからないけれども、こういうようなこともチャレンジしてみたいなというような施策等々があればお聞きしたいなというところもあるんですけれども、いかがでしょうか。
●議長(花井温郎さん) 今、具体的な考えはあるかということでございますが、まずもって弥彦村は25㎢のこういう大変コンパクトな面積の中に、今8,650人前後の住民が暮らしているわけです。そういうことも相まって、いち早く保育園の統合を図って3園体制を確立するということで、今3つ目のひかり保育園の改築が進んでいるということでございます。
究極の子育て支援策というのは何かと言えば、これはやはり子供を産み、安心して育てられる環境をつくるということが、これが一番の問題でありまして、幾ら幾ら金銭を補助するとか、それも一つの方法だとは思いますが、それで果たして今の女性の方が積極的に子供を産み育てることにすぐつながるのかということになりますと、一概にもそうとばかりも言い切れないという面もあるのではないかなと。そういう施策を行うのも大変前向きなことでいいことではあると思っておりますが、弥彦村がこれから村による宅地造成を図り、人口増加政策を図っていこうとしている自治体として、じゃ、どのような子育て支援なりをやっていけるかということを考えますと、当然、子供のときから乳幼児、保育園時代、小学校時代、中学校時代というのがありますが、いろいろなすべてのステージで弥彦村は他の町村よりもすぐれた、要するに子供に対する政策を行っていると、そういったようなことが実現できれば一番いいわけでございます。今、私としては、乳幼児から小・中学生まで一体化で安心して子育てができるような村としての支援策なり子供に対する政策なり、そういったものをぜひ具体的につくり上げていきたいなと、今考えております。
内部的にはいろいろ予算面も含めまして検討はいたしておりますが、今ここで発表する段階にはまだ至っておりませんので、いま少しお時間をいただければありがたいなと思っておりますが、間違いなくそういった弥彦村独自の独創性のあるような、そして村外に発信をして、弥彦村に移り住んで是非子育てをしようと、そういったことが喚起できるような、そういった政策を今後提案し実行していきたいなと、このように考えております。
●議長(花井温郎さん) 高倉委員。
●1番(高倉 榮さん) 今ほど村長より弥彦村独自と、弥彦村に移り住みたい、そういうような環境をつくっていくんだと、金銭だけではないと。私もまったくもって同意見でございまして、この一般質問の最後のしめくくりに私もそうもっていこうかなというところがあったんですけれども、村長もそうおっしゃられたので、また別の観点からの質問もちょっと用意してございますので、また質問を続けさせていただきたいんでございますが。
やはり、私はどうしても私自身、平成16年6月定例会、9月定例会の2度にわたり資料も添えてPFI事業というところの中でこだわりをもってきたわけですけれども、確かにPFI事業として厳密に言えば異なる部分もあるでしょうというところの中で、弥彦村の身の丈に応じた弥彦的PFI基本方式という形で訴えさせていただきました経緯もございますが、私はその中で、行政従来型の造成をした後に入居者を募集するのではなく造成前に入居者を募集して、その入居予定者たちが行政等の協力のもとに自分たちを主体とした入居予定者会議を開いていただいて、造成、公園、緑化、環境、コミュニティ施策、住民協定の果てまで自分たちで意見を集約して、自分たちの理想のまちづくりを建設事業体に訴えていただきまして、そういうような自分たちのまちづくりを自分たちの手で行えるというようなスタンスを売りにしてはどうかというのは、終始一貫しての私の持論ではあるんですけれども、なかなか私もいろいろなところ、多方面お話しをさせていただく中で、最終的にお客を呼んでくることが難しいんだよというようなことをいろんな方からも言われる、この時節柄厳しいことだよと。金融機関等さんにも相談といいますか、茶飲み話の中でもお話しさせていただく中で、現実的に2,000万円、3,000万円というようなところを、ヤング世代というようなところをターゲットにした中で、果たして実現可能なのかというような話も聞くところはありますが、私はやってやれないことはないというのが持論ですから、不可能を可能にするというのが持論でもあるので、まあ何とかなるのではないかというところもあるんですが、総体的に見まして、私はやはり子育て支援にしても、これだけ住宅団地にしても、皆さん同じようなことをやっていても何もおもしろくないんですよね。
ですから、私は弥彦村だからこそできる子育て支援、弥彦村だからこそできる住宅整備事業というのをやられてはどうなのかなというような思いがあります。それがPFI方式なのか、それが違う方式なのか、それは私自身も未知の世界ではございますけれども、やはり先ほどヤングファミリー等をターゲットにするというお話が出たというところの中で、I・J・Uターン者とか、セカンドライフを営もうとする人々等もターゲットにした中で、やはりラインを余りこだわることなく弥彦村においては行っていただきたいなというところもございます。古きよき時代の日本が弥彦村にはあるんだよと、今の日本が忘れているのが弥彦村にはあるんだよと。
あとは、弥彦神社の平成大修営を行った弥彦の匠たちがつくる、弥彦の大工さんたちがつくる家をあなたたちに提供しますよ、皆さんに提供しますよというような、やはり弥彦神社があり、弥彦村である。そして、弥彦の大工さんたちが平成大修営をやっていますよね。やはりその方たちに家をつくっていただくというところの中で他に差別化を図っていくというような、いろいろな考え方もあるとは思うんですけれども、やはり全国的にも少々珍らしいなと、違うんだなというような行政手法の一つとして、この住宅整備事業を展開していっていただきたいなという思いもありますし、大成功をおさめていただきたいと。これが本当に心底私の願うところではございますが、村長のお考えといいますか、この住宅整備事業をどのように売っていくのかというところをやはりお聞きしたいところがありますので、お願いしたいと思います。
●議長(花井温郎さん) 村長。
●村長(大谷良孝さん) 今ほど、住宅をどのように販売面も含めて展開していくかというご質問でございますが、私もせっかく村が初めてこういう形で取り組んでやる事業でありますので、是非成功させるべく一生懸命頑張っているところでございますが。
皆さんもご承知のとおり、今当該地域の環境は他にひけをとらない、保育所から小・中学校から、駅から病院から歯医者さんから、コンビニからスーパーまで生活に供するありとあらゆるものがすべてこの周辺に運よくそろったということでございまして、そういったことも相まって、この場所でひとつモデル的にやってみたらどうかという、そういうところから出発しているわけでございますので、今高倉議員言われるように、今回80区画を超える造成販売ということになりますので、デベロッパーの方たちにはいろいろ事前に引き合いもございますし、こちらから今後めどがつき次第いろいろな形でアプローチをしていきたいと考えておりますが、その中で一つ、今高倉議員もおっしゃいましたが、是非村内の建築業者の方も入っていただいて、安心・安全な住宅なんだよということもアピールできるように、建築面の皆さん方にも前々からお話をして喚起を促しているところでございますが、大変意欲的に取り組んでいられる業者もおりますので、今後地元の皆さん方とも話し合いを詰めさせていただきながら、立派な造成事業として成功するように努力をしていきたいなと思っておりますが、議員からもひとつ、陰に陽にご指導とご協力を賜ればと思っているところでございます。
●議長(花井温郎さん) 高倉議員。
●1番(高倉 榮さん) それでは最後に、やはり私、まちづくりというのはコミュニティが大切だと思う部分があります。入居予定者会議というような、形はどうあれ事前に顔がわかる。要するに、先ほども言いましたけれども、今の日本が忘れている古きよき時代の心を、人間形成を取り戻せるコミュニティづくりを、この弥彦村の新しい住宅整備団地で行っていただきたいと。
私は、先ほど村長もおっしゃられましたけれども、子育て支援は決してお金だけでないと私も思っております。ですから、やはり入居しようとする人々のお互いの顔が見える、人間関係の基礎がもう入ってくる前にできている。このコミュニティに住もうとする人たちはお互いのことをある程度もうわかって入ってきている。要するに、隣の家がだれだかわからないというようなコミュニティづくりではなくて、わかる。そして、隣近所の住民同士で遠慮しないで、やはり地域の子供たちを注意することもできれば守ることもできる。今の世知辛い世の中に身の凍るような犯罪等も発生していますけれども、やはり新しい住宅団地だからこそ隣の顔が見える人と、隣の顔がわかっている、じいちゃんもいたりおばあちゃんもいたり小さい子供もいたり。そして、その地域のコミュニティの中で子供たちを育てていくんだよと。安心して、先ほど村長もおっしゃられました安心・安全でこのところに住めるんだよと。
確かに出雲崎さんの、だぁっと区割りがしてあって、こっちとこっちの人はどうなんだろうという、わかるんだろうかというようなところもありますけれども、それが住宅団地のさがだとは思いますけれども、そうではない、やはり住宅団地事業を目指していただきたいと。村長がおっしゃられるように、金銭ではない子育て支援をその住宅団地で目指していただきたいと。弥彦に住んでよかったと皆々様が心の底から思えるような、そして胸を張って次代の子孫に残せるような住宅整備事業が成功することを心から熱望しまして、私の質問を終わらせていただきます。
以上です。
●議長(花井温郎さん) 以上で高倉榮さんの質問を終わります。
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