●議長(花井温郎さん)
それでは、通告順に従って、最初に高倉榮さんの質問を許します。
1番、高倉榮さん。
●1番(高倉榮さん)
おはようございます。
それでは、通告どおり、これからの弥彦村形成のために必要なものは何かということを質問させていただきたいと思います。
まず初めに、合併がなくなったことは非常に残念なことではありますが、住民説明会の内容、そして広報の内容にて、合併が今回中止されたのは一応理解します---という一つの住民のご意見を前置きとして、私自身もそう思う部分がございますので、この件はここまでと、とりあえずいたしまて、弥彦村のこれからについて質問を進めさせていただきたいと思います。
私自身ホームページ等を持っておりますし、そしてその中での掲示板、そして直メール、私自身を呼んでいただいた場合、お一人お一人とお話をさせていただく中でさまざまなご意見をちょうだいいたした次第でございます。弥彦だけ近隣町村から取り残されるのではないか、これから弥彦はどうなるんだろう、どうするんだろう等々、非常にたくさんのご意見をちょうだいいたしました。そして、住民説明会の中で行財政改革の断行、弥彦競輪の抜本的改革、麓の温泉の有効利用、村長みずからが掲げられたこの3点は、当面合併しないという弥彦村の重点目標であります。
しかし、先ほども述ぺましたとおり、今現在の不透明な状況にあって、今後の弥彦での生活に不安を感じている方が多数いらっしゃることは事実です。住民サービスはどうなるのか、住民への負担増はあるのか、ここいら辺の質問に関しましては広報にてお答えしている部分もありましたが、私は、今後も不安を感じることなく弥彦村にて安心して生活できるだろうという、村長よりの確信と行財政改革の断行における具体的な数値、そしてこれからの弥彦村の具体的なビジョンについて、村長のお考えをお伺いしたいと思います。
よろしくお願い申し上げます。
●議長(花井温郎さん)
答弁を求めます。
村長。
●村長(大谷良孝さん)
高倉議員のご質問にお答えをいたします。
ご質問の、これからの弥彦村形成における具体的なピジョンについてでございますが、さきに開催をいたしました住民説明会におきまして、4会場とも大勢の村民の皆様からお集まりをいただき、多くのご意見を拝聴いたしましたことは大変にありがたく、この場をお借りし、村民の皆様方に厚くお礼を申し上げる次第でございます。
議員を初め多くの議員の皆様方からもおいでをいただき、直接村民の皆様のご意見をお聞きされたことと思いますが、村民の皆様は合併に対する期待と不安を持たれ、それぞれご心配されておりましたことを考えますと、この合併協議はいかに大きな問題であったか再認識をいたしたところでございます。この説明会において、今までの経過と今後の方針につきましてご説明いたしたところであり、村民の皆様からはご理解をいただき、今後の弥彦村の発展に大いに期待を持たれたことと思っております。
その中におきまして、行財政改革の断行、基幹産業の一つである競輪事業の改革、やひこ桜井郷温泉の民間活用の3点を掲げ、今後の弥彦村の将来性をご説明させていただきました。
行財政改革につきましては、皆様方も十分ご理解をいただいておることと思いますが、長引く景気の低迷、少子・高齢社会への急激な進行により、国を初めとし一部地域を除いた多くの地方自治体は大小を問わず大変厳しい財政運営を強いられております。また、国では三位一体の改革と称し、地方交付税や補助負担金の一般財源化を行い、移譲財源も決まらないまま、地方自治体は平成16年度の予算編成を行わざるを得ない、大変厳しいものとなっております。
本村も例外ではなく、税収も伸びず、地方交付税も減額されるなど厳しい状況下での予算編成となりましたことは、初日にご説明申し上げたところでございます。
しかしながら、このような厳しい状況下におきましても、村民福祉の向上を図り、安心で安全な地域づくりが使命となっておるものでございます。今後とも、真に必要な村民サーピスの水準を確保し、多様な行政需要に対処するためには不断に行政運営の改革、改善に取り組み、財政運営の健全化を図る必要があり、行政みずからが絶えざる自己革新を断行することは、将来につながるものと確信をいたしております。
詳しい内容につきましては、本議会開会中に財政見通しを含めました行財政改革推進計画の基礎となります素案をご提示いたしながらご説明申し上げたいと考えておりますが、行財政改革で
は、実施計画のさらなる検討を含め、大変革を断行することとなります。
地方分権に係る自己責任や社会情勢の変化に伴い、高度化・多様化する行政需要に的確に対応するためには、簡素で効率的な行政組織と村民と一体化した行政運営が必要であり、これを確実に実行することが村民に対しましての責務でありますし、村民の不安を払拭することとなりますことから、確実に効果を上げるように庁内一丸となって対処してまいりたいと思っております。
第2点目の、弥彦競輪の抜本的改革についてでございますが、既に弥彦競輪事業収支改善計画の内容につきましては12月定例議会でご説明申し上げましたが、12月25日に関東経済産業局を経由いたしまして、経済産業大臣にあて正式に申請書類を提出いたし、去る2月26日には経済産業省「産業構造審議会車両協議分科会」並びに「車両協議活性化小委員会」に私が出席いたしまして、委員の皆様に計画の内容等詳しくご説明いたしてまいりました。その後の同委員会でご議論をいただき、満場一致で同意をいただいたところであります。
現在、省内の事務手続等を経まして、今月中旬には大臣許可がおりることとなっております。この許可がおりることによりまして、弥彦競輪では新年度からこの計画に沿った形で個々の事業等を進めてまいることになります。平成17年12月には、この計画の骨子であります弥彦競輪場施設を株式会社やひこドリームから寄附を受けまして、特例交付金、いわゆる猶予交付金により新潟場外車券売り場を全面改築いたしまして、完成後、これを株式会社やひこドリームに無償で譲渡いたすこととなります。その後、平成18年1月からの場外開催、そして平成18年4月からの村営開催は、村営競輪場として施設借上料を支払うことなく開催いたしてまいります。
このことにより、開催収支は大幅に改善し、合理化策、売り上げ拡大策等をあわせて実施することによりまして、本場開催、場外受託収入等をあわせ単年度で2億5,000万円から3億円の収支改善の効果が見込まれておりまして、平成18年度から特例交付金の支払い、いわゆる返済をした中でも黒字で収支が推移することとなります。
今後とも経済産業省の指導のもと、事業収支改善計画に沿った運営をいたす中で、特別競輪の誘致活動や記念競輪等の臨時場外展開につきましても積極的に取り組み、収支の確保に努めてまいりたいと考えております。
第3点目の、麓の温泉の有効利用についてでございますが、やひこ桜井郷温泉の有効利用を図るため民間活用について検討しておりましたが、現在企業が進出に向け各種調査を実施しており、なるべく早い段階で正式なお話をいただけるようお願いをしている状況であります。
これらを考えますと、弥彦村はいかに人口8,600人の小さな村でありましても、特異性を発揮でき、行動性豊かな村として更なる発展が望めるものと考えております。
以上でございます。
●議長(花井温郎さん)
高倉議員。
●1番(高倉榮さん)
ありがとうございました。
行財政改革の断行につきましては本日は提示されないということで、行財政改革の素案について後日また改めて提示があるということでございますので、それを期待したいと思っております。
それでは、私のこれからの弥彦村の具体的なピジョンについて、もう少しお伺いしたいと思います。
私は、合併がなくなった今こそ、弥彦村が、おのれ自身の村が村として主体性を発揮するときなのではないかと考えております。それは、一口に言えば弥彦村が弥彦として高付加価値型の弥彦建設にあると考えております。それは、弥彦村民が一丸となって掲げることができるビジョン、目標が必要なのではないでしょうか。日本が先行き不透明だった時代、幕末から明治、そして近代国家へ変貌を遂げる過程で、何人もの政治家が日本はこうあるべきだと理想を述べ、ビジョンを掲げ、国民が一丸となって実現して今の日本があるのではないかと私は確信しております。
「一丸となって」という言葉で思い出されるのは、池田勇人の所得倍増計画であり、田中角栄の日本列島大改造論等々、一丸となるという言葉には思い出される部分もありますが、しかし、今の時勢、でかい理想やピジョンを掲げると、公約としてマニュフェストと言われ、何かとアカウンタビリティ、結果責任を問われるという、なかなか政治家がでかい夢や理想を述べることが難しい時勢にもなってきておりますが、国政レベルはこれぐらいにいたしましたとしても、先ほども述べさせていただきましたとおり、住民が不安に思っているとき、そして先行きが不透明な今のときこそ、過去の歴史に倣い、初めは「ばかな、そんなことできるか」と議論百出の中で実行に移された計画が、一丸となってやってのける事業ということが、私は大切だと考えております。
この先、弥彦村が弥彦村として主体性を発揮してどう生き残るのかという、弥彦村の無限の可能性を信じて、壮大なビジョンを語る必要性が今あるのではないでしょうか。私は、村民が一丸となって、これからも弥彦村に村民が夢と希望を持って暮らしていけるための、今現在の村長の壮大なるビジョンというものがあれば何かということをお伺いしたいと思います。
●議長(花井温郎さん)
村長。
●村長(大谷良孝さん)
今、高倉議員の方から、ピジョンがあったらお話しをというようなことでございますが、住民説明会でも申し上げましたが、我が弥彦村は25kuという大変こじんまりした面積の中に8,650人の住民が住んでいるという、大変、考えてみますと理想的な中での村政運営がずっとされてきたということでございます。
私も、競輪関係で日本全国を飛び回っておりますが、やはりこの西蒲原平野の壮大な広さの中で、そして越後一ノ宮弥彦神社が鎮座ましますこの神聖な地に弥彦村という村が100年続いて今ここにあるということは、大変に先人の皆様方のご努力はいかばかりかということを、私はひとしおに感じているわけでございます。
私が申し上げました3つの柱を確実に実行することにより、私は、我が弥彦村も今後も現在の行政水準をなるべく下げることなく、そして教育関係についても独自の教育ができるよう、そういう村づくりが可能な村ではないかなと、こういうふうに感じているところでございます。
「小さくてもキラリと光る弥彦村」というような言い方が一番よろしいんじゃないかと私は思いますが、今後やはり今議員おっしゃるように、幾ら村長が3本柱でやりますよと言っても、住民の方々には不安をいだいている方も多かろうと思います。しかし、これは合併しようがしまいが、将来に対する不安は今日本国民全員が持っているところでございます。そういった中で、弥彦村は独自の政策をできる余地のある村なんだということは、私はこれは誇っていいのではないかなと思っているところでございます。そういった中で、あくまでもこの3本柱を着実に実行して、ここ1年、2年の間で、住民の皆様方に目に見えるような形での姿を示さなければ、安心感は与えられないのではないかなと思っているところでございます。
私は、この3本柱を確実に着実に実行することによって、住民の皆様方に弥彦村は自主独立でやっていけるんだよと、そういう姿を是非見せることができるように、職員一同全力を尽くして頑張っていきたいと思っているところでございます。
●議長(花井温郎さん)
高倉議員。
●1番(高倉榮さん)
ありがとうございました。
独立してやっていけるという3つの柱を核にして、目に見える形に是非していただきたいと思っております。
そしてその次に、次のステップを踏むために壮大なるビジョンを村長より掲げていただいて、弥彦村は合併しなくてもよかったんだと、10年後、20年後、30年後に、そのときに、今の判断は正しかったんだと後世の子供たちにも思っていただけるような村づくりを、私は心より期待しております。
最後になりましたが、弥彦村が尊厳を持って、そして使命を持って、行政運営に村長より一生懸命頑張っていただきたいと思っております。尊厳とは、広辞苑で調べましたところ「その人がその人らしく生きる」ということです。弥彦村が弥彦村らしく運営していく、そして使命とは、たった一度の命をそのために燃え上がらせて使うということです。村長の絶大なるリーダーシップを期待しまして、そしてく行政運営をこれからますます磐石な基盤にするということを願いまして、私の質問を終らせていただきたいと思います。
ありがとうございました。
●議長(花井温郎さん)
以上で、高倉榮さんの質問を終わります。
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