都市及び地方計画の業務経験から,都市計画コンサルタントと同じ設計手法をプロセスに取れ入れています.
敷地内は当然ですが,水路・崖・植生(必要に応じて)などの地形に加え,日当たり・風通し・眺望・悪臭・騒音の有無や,周囲ガラス面などからの光の反射,お隣さんの庭や窓の位置,そしてハザードマップなどを用いた地域の災害状況までも調査します.
ご要望とは別に,趣味や,お好きな音楽・映画・色など,感性についてもお聞きします.
また,建設資金に関わる諸条件もこの段階から収集します.
調査結果を基に,長所や短所をリストアップ.敷地図面に書き込むなどして,条件や課題を整理します.
次に,それらにどのように対応していくか,その方針を設定します.
敷地ベースでゾーニングと動線計画を行いながら,カーポートやストッカー,或いは塀やシンボルツリーなど,地上に突出する全てのものが空間をどのように形成したり,眺望や日当たりにどんな効果をもたらすか,ボリュームを検討しながら,ガーデニングを含めた全体の計画案をご提案します.
その結果,付加価値の一つに,風景を切り取って額にしたような窓がインテリアの一部として現れます.

▲風景画のような窓
ローンの選定や場合によっては銀行折衝を行ない,仮審査を早い時期に実施し,資金面の不安を後に残しません.
また,コスト抑制につながるよう,大断面の梁が必要とならないプランニングや,段階施行などのご提案も行ないます.
予算が足りない場合...Attfort建築設計は単純に"夢の縮小"を求めません.
対策の一例として,一部をオーナー様ご自身による"DIY"で対応.
家づくりのプロセスは,ご家族の思い出づくりのワンシーン.工事に参加できる楽しみも増えます.
モダン様式やスパニッシュ様式など,様々な建築様式がある中,例えば"折衷"という言葉で,複数の様式をただ混ぜるデザインはご提案致しません.
デフォルメする場合でも,各様式の基礎となる意匠は忠実に現実化することで,ただ奇抜な類とは一線を画し,何十年たっても飽きのこない,感性を重視した美しさを目指しています.
調査段階でお聞きした感性に係るデータからコンセプトをつくり,この段階でCGやイメージスケッチなどに反映されます.

▲イメージスケッチの例(万年筆+水彩)

▲CGの例
都市及び地方計画に携わる前の私は,地面から下の状態や,法面・崖・擁壁などの土木分野は不得意でした.
しかし,港湾やダム・河川などの整備に伴う造成設計において,土木分野の技術を習得することができ,今は住まいづくりに活かしています.
施主と建築士の広場会員専用ページ,◆建築相談サービス・掲示板"どんな工法が一番安全なのか・・"へ,私が投稿した例から一部抜粋します.
地表より浅い位置に,強い層があるなら,柱と柱の間が大きく開けられる構造"重量木骨など"が,間取りに柔軟性があって有利でしょう.
でも,地表より深い位置に,強い層があるなら,パイルが必要になりコスト的には不利な方向へ.
この場合は建物を浮かせる発想"ベタ基礎など"が有効で,柱と柱の間が広くなく,重さの軽い構造"在来や2X4など"が有利になってきます.
詳細は,強い層の深さと,その層の強度との組み合わせにより,検討内容が変わりますので,少なくとも予定地のロケーションは真っ先に把握したいですね.
国内の平野部のほとんどは,残念なことにあまり良い地盤ではありません.
そのため,前項に示したように軽い建物の中から,歴史的にも強度に優れていることが証明されている工法として,2×4工法を主に採用しています.
世界でも有数の地震国,日本.1995年の阪神淡路大震災では,震度7という激震に加え,大都市直下で発生した地震であったため,全壊が約10万1000棟,半壊を含めた一部損壊が約8万9000棟以上という大打撃を受けました.調査の結果,被災地の2×4住宅のうち96.8%が補修をしないでも居住可能な状態であることが分かりました.
阪神淡路大震災で亡くなった方の約9割が建物の倒壊による犠牲者であったことを考えると,安心と安全は耐震性に優れた家から生れると言えるでしょう.
木造の2階建て以下の場合,すじかい計算を除き,構造計算は義務付けられていません.
ですが,Attfort建築設計では,平屋であっても,基本的に1棟丸ごと構造計算を行っています.
これにより,例えば基礎の場合,どの部分に一番力が掛かっているかが判明し,地盤調査結果によってはプランの見直しまでフィードバックします.

▲構造計算結果(○の大きさは地盤に掛かる力の強さ)
近年,免震・制震技術といった,優れた技術が住宅建築にも採用され始めました.
新技術に目を奪われがちですが,それなりのコストと実績面には不安が残ります.
構造力学の基本を歪めず,先に軟弱地盤対策にコストを配分し,建物構造工法を検討,この時点で不安が残る場合に初めて,免震・制震技術の導入を検討します.
実際には,十分な地盤補強ができ,震災に優れた実績を示している2×4工法を採用した場合,免震・制震技術が必要になるケースはまれです.
バリアフリーからユニバーサルデザインの言葉が聞かれる今日,新技術が次々に生まれていながら,"え,なんでこんなことできないの?"と思ってしまうものの一つが,勝手口ドアのポーチ.
どうしてこんなに段差が激しいのでしょう?
それは雨水の関わりで,基礎上端よりポーチコンクリート面を高くすることが難しいからです.

▲勝手口ドアの段差
ささやかな問題かも知れませんが,Attfort建築設計は真剣に考え,既に解決済み.段差を少なくしながら雨水の影響もなくしました.

趣味のお話になりますが,絵画の他にDIYが大好きでして,色々な分野のものづくりを道楽にしております.
木工やガーデニングの他,車の電気系統や板金にも少々,業務に使用するパソコンも自作機,このホームページも手づくりです.
つまり,現場の様々なシーンで,"もし私自身がその作業をひとりで行うとしたら"という,少し変わった視点で作業状況をみています.
そうすると,作業に携わる方の段取りや工具の種類にまで関心がおよび,時折,専門分野に深く踏み込んだ指示を出すことができ,技術水準の向上を目指しています.

▲レンガ切断のようす(Blogより)